新・私に続きを記させて(くろまっくのブログ)

ハイキングに里山再生、れんちゃんとお父さんの日々。

アリバイトリック

2022年07月27日 | 習作

文学少女「kuro_macくん、今日のお題は『アメンボ』『墓』『アリバイトリック』よ!」

 

今回も新作です。きのうの『牡丹』『タンバリン』『五月病』も難しかったですが、きょうもこのお題で一体どうまとめたらいいものやら。

以前も登場したメイド探偵が鮮やかに事件(お題)を解決してくれました。

 

 


「墓石霊感商法もそこまでよ。他人の不幸に付け込むあなたは、水に落ちた虫を捕食するアメンボみたいな男ね。そして秘密を知ったX氏を殺害した」

「私にはアリバイがある」

メイド探偵は鼻で笑った。

「スマホのアラームを使ったアリバイトリックならお見通しよ。悲鳴を流して殺害時間を偽装したのね」


 

Twitter三題噺の文字制限(140字)で詳しく触れられませんでしたが、スマホのアラームを使ったトリックが可能かどうかは検証済みです。犯人は、死体発見のパニックにまぎれて、しれっとスマホを回収したのでしょう。

アメンボはカメムシのなかまなんだそうです。カメムシは捕まえると臭いいやなにおいがしますが、アメンボは飴のようないい匂いがするので「あめんぼ」なんだとか。しかし水に落ちた虫や死んで浮いた魚に針を突き刺して、肉を溶かす液体を流し込んでチュウチュウ吸いとるアメンボの捕食行動は、まさにエイリアンそのものです。自然界のことで、アメンボには何の罪もありませんが、時節柄、インチキカルトの比喩として使わせていただきました。



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