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新・私に続きを記させて(くろまっくのブログ)

ハイキングに里山再生、れんちゃん姉妹とお父さんの日々。

政治的なおとぎ話

2010年09月21日 | 習作
 ひょうたん池に出かけると、  スク水を着た毒舌系邪悪ドールがあらわれた。  「そこのジャップ!  お前が不法投棄したのは、  どのドールかとっとと答えやがれです!」  「わし涼みに来ただけやねんけど?」  「うっさいから黙れです!  おまえが落としたのは、どのドールですか?  ステルス製の巨乳金髪の核テロリストのミスアメリカ?  パチモン製の核テロリストのチャイナドレスのマオたん?  も、 . . . 本文を読む

いるかと海へ

2006年07月31日 | 習作
 美少女が私の眼の前に現れた。  どこかで出会ったことがあるだろうか?  私はこんな場所で、本当に愛せる人に出会ったことに、驚きを感じていた。    彼女にはお見通しだったらしい。  「かんちがいしないで。派遣よ」  そうか。派遣社員か。  おれの書いた《派遣社員マニュアル》を読んでくれたらうれしいな。  「あなたの仕事なんか、知らない。《国際スヌーピー協会》からの派遣よ」  あのね、きみ . . . 本文を読む

地下収容所

2006年07月29日 | 習作
 地下の倉庫が収容所になり、大勢の人間が捕らえられている。廃墟になったウィスキーの蒸留所のような雰囲気だ。空気はよどみ、じめじめして、ついでに煙っている。  首に環をかけられた男女が、壁際にぶら下がっていた。  栗色のセミロングの女が、最期に何か言おうとした。しかしその発言は許されず、太いロープがガタンと吊り上がったかと思うと、たちまち縊れ死ぬ。環には鋭利な刃物が仕込まれているのだろうか。次の . . . 本文を読む

夢のお品書き

2005年02月17日 | 習作
架空料理店のお品書き推敲中。 無国籍ならぬ無政府料理店の八十八夜メニューは、茶葉料理のフルコースなど。   ◇突き出し 豚耳の鉄観音煮   ◇椀物   東方美人のイカ団子湯   ◇蒸し物  鯛の翠玉茶蒸し   ◇焼き物  子牛のフィレ、阿里山茶香   ◇揚げ物  宇治茶の衣天ぷら   ◇ご飯物  茶飯、凍頂烏龍の佃煮つき   ◇小鉢   地鶏の茶坊主、抹茶焼き   ◇デザート 高山緑茶ゼリー。 . . . 本文を読む

2004年11月27日 | 習作
 鏡を見ると頬に傷ができている。鍵穴に似ている。約2センチのほど円形のクレーターができて、白い肉が見えている。その中央に一条の赤い傷が走っている。まだ小学生の弟が出てきて、「猫にやられたんだよ」と言った。  たしかに猫である。しかしそこにあったのは、金メッキの針金で猫の形にしつらえた細工したブローチの猫である。赤や青や黄色のビーズをあしらってあるが、目はない。それが黒い布の上に置かれている。 . . . 本文を読む

内線225

2004年10月18日 | 習作
 これはこれはS様。毎度ありがとうございます。  お電話お待たせして、大変申し訳ございません。  ええ、お昼前に頂戴したファックスでございますね。拝見いたしました。ご発注、誠にありがとうございます。ご発注内容は、A4二つ折りチラシ20万部でございますね。  納期は10月18日月曜日の午前10時までと。ただいま・・・10月15日金曜日の午後1時13分。  この月曜朝10時というのは、ニューヨー . . . 本文を読む

偶景

2004年10月10日 | 習作
 不思議な家がある。何の変哲もない民家のガラス戸に手紙が貼り出してある。  「ボクはワタシはもう二度と競馬も競輪もパチンコもやらないことを誓います 」  「わたしもうダメトラを二度と応援しないことを誓います」  「私はもう朋彦なんか二度と愛さないことを誓いまーす」  貼り出されているのは全国から届いたらしい、さまざまな筆跡の「誓い」の手紙だった。ニ、三年後、ふと思い出して、もう一度出かけたとき . . . 本文を読む

花冷えの公園にて

2004年10月04日 | 習作
 花冷えの公園に、とつぜん女の悲鳴が響いた。  事件?  事件ではないが、確かに事故ではあった。公園の駐車場の出口。半狂乱で泣き崩れる30代後半の女性。引きつった表情の運転席の若いカップル。困惑する警備員。  その視線の先では、鎖に繋がれた黒い子犬が仰向けになり、痙攣を起こしていた。  鉄柱に鎖でつながれていた子犬が、飼い主の女性を見た瞬間飛び出して、自動車と接触事故を起こしたようだった。 . . . 本文を読む

ばんび市観光ガイド 紙芝居せんせいを訪ねて

2004年10月01日 | 習作
多くの文化遺産が残る「ばんび市」は、古代からの伝説の宝庫。市内に残る民話やわらべ歌を紙芝居にして伝えているのが、郷土史家の「まーぷる」さん。この町の小学校で37年教鞭をとったベテランの元先生です。 もともと民話やわらべ歌に関心をもっていたまーぷるさんが、紙芝居を始めたのは、地元老人クラブの女性部長になったのがきっかけ。 「耳の遠いおばあさんにも楽しんでいただけるよう、絵を見ればわかる紙芝居を思 . . . 本文を読む

《無脳》について 

2004年09月27日 | 習作
 〈あんごるもわの大王〉は、結局降ってこなかった。  《どどんぱ》《ぶつくさ》との人工無脳との対話実験は、1999年2月作品。EVさんこと細馬宏通氏のHyper Card「無脳」を利用したものである。  MOを整理していたら出てきたもので、自分自身、今まで書いた(?)ことさえ忘れていた。  《どどんぱ》は〈こうちゃ〉と〈すぷーん〉が大好きだ。しかし、インドア派でスポーツには興味がないらしい。 . . . 本文を読む