栗田艦隊航海日誌

戦争とプラモと映画で頭が侵されてしまった人のブログ

【完成】ハセガワ 1/72 MT8 6号戦車・タイガー1型

2017-02-27 22:14:39 | プラモデル
今日は以前から作りかけで放置していたプラモデルを完成させた。
今回作ったのは、ハセガワの1/72スケールのミニボックスシリーズ、MT8 6号戦車・タイガー1型だ。
第二次世界大戦中に登場したドイツ軍の代表的な戦車、6号戦車タイガー1型のキットだ。
現在ではドイツ語読みで「ティーガー」と表記される事が多いが、30-40年前までは英語読みの「タイガー」と呼ばれる事が多かった。

ミニボックスシリーズのタイガーは1973年発売だが、現在に至っても生産され続けている。
手頃な価格と1/72スケールというコンパクトなサイズのおかげだろう。
40年ほど前の古いキットだが、タイガー独特のスタイルを十分に再現している。





戦車の車体はミスターホビーの「ガールズ&パンツァー カラーセット 黒森峰女学園Ver.」に含まれている「黒森峰ゲルプ1」で塗装した。
戦車砲の砲口、後部の排気管などは水性ホビーカラーのH-76 焼鉄色で塗装し、砲弾の発射による砲口の焼けと排気で黒ずんだ汚れを筆で表現してみた。



戦車の転輪ゴムはガンダムマーカーのブラックで塗装したが、水性故か色が非常に乗りにくく、組んでから塗ってしまった為に塗装が汚くなってしまった。
タイガー戦車の転輪は非常に複雑な配置になっているので、組んでから塗装するのではなく、塗装してから組む事をオススメする。
この複雑な転輪配置は接地圧の分散・低減による走破性の向上を狙ったものだが、一方で複雑な配置が災いして整備に大きな負担がかかったようだ。



砲塔のハッチの内側はネット上の作例などを参考につや消し白を塗った。一方で内側が車体色で塗られた作例も存在するので、正確な塗装ではないかもしれない。
キットの履帯はベルト式で、履帯の端にあるピンをもう片方の端にある穴に通し、火で炙ったドライバーでピンを焼き止めする事で輪っかにできるが、私個人はこの焼き止めの作業が非常に苦手で、二つとも結局失敗して穴を潰してしまった。
タミヤの高強度タイプの瞬間接着剤を使用して事なきを得たが、次は成功させたい。



戦車兵の人形は戦闘帽、制服共につや消し黒、肌はタミヤカラーのXF-15 フラットフレッシュ、肩章はX-11 クロームシルバー、髪をXF-10 フラットブラウンで塗装。
目や口、指のモールドにも面相筆でフラットブラウンを入れてみた。
キューポラに戦車兵の人形を入れる場合、キューポラと人形の下半身が干渉してしまうので、下半身をデザインナイフなどで削ると良いかもしれない。

映画「黄金狂時代」(1925)・「ガダルカナル・ダイアリー」(1943)

2017-02-19 15:53:08 | 映画
今回は過去に観た映画2作品のレビューを書く。

・「黄金狂時代」(1925年・米)
喜劇王のチャールズ・チャップリンが監督及び脚本、製作、主演を務めたサイレント映画。
ゴールドラッシュの時代を舞台に金鉱探しに明け暮れるチャーリー(チャールズ・チャップリン)が猛吹雪の中辿り着いた山小屋で危うく遭難しかけたり、麓の町で出会った酒場の女ジョージア(ジョージア・ヘイル)と恋に落ちる。
序盤の山小屋での共同生活で、チャーリーが、同じ金鉱探しのビッグ・ジム・マッケイ(マック・スウェイン)に飢えによる幻覚のせいで鶏と間違われて追いかけ回される場面など、チャップリンのコメディアンとしてのセンスが感じられる作品であり、現代にも通じる作品だろう。

私が観たのはキープが出している「チャールズ・チャップリンDVDコレクション」というPDDVDで、画質はよろしくないが、それでも劇中のチャップリンの芸は色褪せないものだ。

・「ガダルカナル・ダイアリー」(1943・米)
従軍記者リチャード・トレガスキスの著書『ガダルカナル日記』(原題:Guadalcanal Diary)を映画化した作品。
太平洋戦争におけるガダルカナルの戦いの上陸から戦いの終わりまでを描いた作品。
本作は戦時下に作られたプロパガンダ作品だが、海兵隊員達が島を巡って死闘を繰り広げる様子や、中盤の戦闘で勝利しても海兵隊員達は勝鬨をあげず、ただひたすら前進していく場面など、戦意高揚映画にしては生々しい描写も多数描かれている。
戦時下のアメリカ戦争映画ではありがちなステレオタイプ像の日本兵も、同時期に作られた米戦争映画と比べるとさほど気にはならない。
主人公はおらず、海兵隊員達の群像劇で構成されている。新兵のアンダーソン(リチャード・ジャッケル)が戦いを通じて成長していく描写は見事だ。

ところで、私が観たDVDはキープの「水野晴郎のDVDで観る世界名作映画」なのだが、PDにしてはやけに画質が良い。
おそらく製作元の20世紀フォックスが出しているリマスターの正規版DVDから映像を引っ張ってきたのではないかと睨んでいるのだが、そんな事して著作権的に大丈夫なのかね。キープよ...。

第四回プラモデル紹介:ハセガワ 1/32 「紫電改のマキ」 川崎 キ61 三式戦闘機 飛燕 1型 “飛燕のお蛍”

2017-02-08 21:35:34 | プラモデル
2月初めての投稿になる。
今回はハセガワのクリエイターワークスシリーズ、1/32 「紫電改のマキ」 川崎 キ61 三式戦闘機 飛燕 1型 “飛燕のお蛍”の紹介だ。
第二回プラモデル紹介の記事で同じハセガワの1/48 「紫電改のマキ」スピットファイア Mk.9 のキットについて取り上げたが、今回も「紫電改のマキ」のキットについて取り上げる。

このキットは野上武志の漫画「紫電改のマキ」(チャンピオンRED連載)に登場する、石神女子高校の義勇部隊「石神新選組」の撃墜王、“飛燕のお蛍”こと古嵐蛍の乗機である「川崎 キ61 三式戦闘機 飛燕 1型」を再現した物だ。
二回目に紹介した「紫電改のマキ」のスピットファイア同様、キットの中身自体は既存キットである「川崎 キ61 三式戦闘機 飛燕1型丙」の流用だが、キット化にあたって新たに制作された古嵐蛍の同スケールのレジン製フィギュアが二体(着座と立ちポーズ)付属している。
川崎 キ61 三式戦闘機 飛燕1型丙(ホビーサーチ)



購入に至った経緯は、ツイッターのハセガワ公式アカウントにてこのキットの宣伝ツイートがなされていたのを偶然見かけたのがきっかけであった。
1/32という航空機モデルでは大きなスケールに加えて、萌えミリコラボのキットではあまり見かけない、同スケールのキャラのフィギュアがキットに付属しているとの事で、半ば衝動買いではあったが購入に至った。
発売から間も無いキットを購入するのは実を言えばこれが初めてだ。

キャラのフィギュアを付属させた萌えミリコラボキットは全く存在しない訳ではなく、ハセガワは以前にも「紫電改のマキ」主人公の羽衣マキの乗機、川西 N1K2-J 局地戦闘機 紫電改を1/32で、羽衣マキのレジン製フィギュア二体付属で
キット化している。
こうしたキャラのフィギュアを付属させたキットが1/48や1/72でも出る事を願っているが、コストや技術云々からして難しいのだろう。

キットの中身。
主翼桁やコクピット、胴体下の冷却器といった部分の再現性はかなり高く、品質も申し分ない。
ただ一つ残念な点は、飛燕の特色である液冷式エンジン「ハ40」が再現されていない点だ。
レベルの同スケールの飛燕1型改やアリイ(オオタキからの再販) 1/48 飛燕1型ではエンジンが再現されていただけに惜しまれる。
レベル 1/32 飛燕1型改やアリイ 1/48 飛燕1型については、またの機会に
取り上げたい。

レジン製のフィギュアはこのような形でキットに包装されている。
コクピットに着座するポーズと立ちポーズの二体が存在する。
レジン製といえども髪の毛や制服のシワ、眼鏡のモールドなどは非常に細かく表現されている。





元が既存キットからの流用故に、おそらく漫画には出てこないであろう陸軍パイロットの人形がそのままキットに付属している。
組んで別のキットに流用したり、改造の素材にしてしまうのもアリだ。



キットの説明書。
スピットファイアのキット同様、キャラが組み立てのアドバイスを行う形だ。
組み立ての工程自体は既存キットの説明書とそれほど変わりはない。





レジン製フィギュアの組み立て、塗装指示。
レジン製部品は通常のプラスチックとは違い、接着には瞬間接着剤を用いる。
塗装に関しても、台所用の中性洗剤でパーツを洗浄し、細かい部分を歯ブラシなどで磨き、市販の樹脂用プライマーを吹いた上で塗装しなくてはならない。
プライマーには、価格も安価で、レジンだけでなく通常のプラスチックやウレタン、金属などにも使用できるタミヤの「スーパーサーフェイサー」の使用が
オススメだ。



キットのデカール。
機体やキャラデカールだけでなく、フィギュアの制服や瞳などといった細かい部分のデカールも多いので、貼る際には紛失に気をつけよう。



余談だが、個人的に飛燕は日本軍機の中で最も格好良いスタイルをした戦闘機だと思っている。
兵庫県神戸市で開催された「川崎重工創立120周年記念展」において、川崎重工の手で復元された飛燕2型を見に行った時は非常に感銘を受けたものだ。
復元された飛燕2型についてもいつかは取り上げたい。