雨上がり
月曜日は5年ぶりの造影剤CT。MRIでは毎回造影剤入れるけど、こちらは何も感じない。
CTのは全身がカーッと熱くなるタイプ。 この前は、自分の腰から背中にかけて血管の中を熱い血が走るのを感じたけど、
今回は背中全体が温かく、そのうち右掌が熱くなって口の中に苦味があふれた。
今週はその結果を木曜日の診察で聞く予定だけだったのだけど、月曜日の午前中に大学病院から
「結果が出たのでこれますか?」と電話があって、急遽翌日(火曜日)行くことになった。
一回目の血液検査で「(がん細胞が)何も出なかった」と言われた時はこちらの病院で主治医から聞けたから
大学病院に呼び出されるということは、何か出たってことかしら?と思うよね。
前も書いたように、細胞が採れなければ、それはそれでよい。 でも何か変異が見つかったなら検査を受けた意味がある。
何とも、この若干もやる結果 さあ、今回はいかに?
待合室にいたら、予約時間ちょうどに待合室に速足で入ってきたドクター。
目が合うなり満面の笑みで「○○さんこんにちは! こんな日にすみませんね、ちょっと待ってて下さいね」
といって診察室に入っていく。
くうううううぅ 相変わらずの さわやかイケメンドクターだ~~~~
うっとおしい雨空がぱあぁっと晴れるよう。
で、すぐに私も呼ばれて あのだだっ広い診察室の奥のやたら広いテーブルを挟んでドクターの前に座る。
「(峠)道どうでした?お天気悪くて大変でしたね~」とか、こんな出だしの会話でさえいちいち上手すぎて
こんなにコミュニケーション能力高い医者もおるんか??と驚くよ。
で、そんな会話しつつテーブルの上に差し出された書類に目を落とすと。
「がんゲノムプロファイリング検査 エキスパートパネル報告書」
コメント 「国内で治療対象となりうる 遺伝子バリアントを認めませんでした」
ええええっと~~~??と目を上げると
ニッコリと「何も出ませんでした」とドクター。
よくわからないので「EGFRも?」ととりあえず聞くと
「何も(にっこり)」 ほほえみ天使かよ。
「つまり、これはジオトリフがまだ効いていて、『よかった』と思えばいいですかね?」 と椅子の背もたれに背を当てる私。
「まあ、そうですね」と そこからようやく説明が始まって、
前回会った時に、これからMRI撮ると伝えたことも、ちゃんと覚えてくれて「どうでした?」と聞いてくれて
わたしからは前回のように質問することもなくなって、同じような話を繰り返して10分で終了した。
でも前回の結果を主治医から聞いた時よりもよほどすっきりしたし 何よりも、このドクターの明るさに救われる。
全医者にこのコミュニケーション能力を切望!
主治医の診察日が翌々日に迫っているので、結果を郵送するより持って行ってもらった方が早いということで、書類を作ってるのを診察室の前の廊下で待つ。
よほど、その封筒の中に「ほほえみ天使」の爪の垢も入れてくれと言いたかったよ。
爪の垢の無い書類を持って木曜日、診察室。
安定の無表情。いつもの問診ののち
「CTの結果なんですけどねえ。 ほかへの転移は無いようだし、肺も脳も変わりはないですねえ。
ただ
マーカーだけ上がり続けてるのが・・・・ちょっと・・・・・」
「なので、薬を 元に戻そうかと 思います」
あれほど 元の薬(タグリッソ)を押しても「それは~」とか「これがいい(販売中止になったやつ)」とか言てた人が
いよいよタグリッソ・リチャレンジを認めた。
まあ、セカオピからも、腫瘍内科のドクターからも提案はそれだけだったし、それしかないんだよ。
ただ、それが「今」がほんとにいいのかどうか、私にはよくわからない。
もっと、ジオトリフで引っ張ってもいいのじゃないか?とか考えてしまう。
大学病院での話を思い出しても、まだこれで(ジオ)行けるのじゃないかって。
そりゃ、ジオトリフは副作用にさんざん悩まされて、ときに「こんな薬嫌だ―」って投げたくなる時もあったけど
いざ変更となると、まだ「次の手」を持っていたいような ぐずぐずな自分になってしまう情けなさはなんだ?
この前、主治医にタグリッソじゃダメなのか?と聞いた時
「変えても、効かなければまたジオトリフになりますけどっ」と、やや攻撃的な返答をした主治医。
それに対し「それだっていいですっ!」と強めに言い返した私。
今回はわたしが
「ジオトリフにまだ効き目があるとわかっている今だったら、また使えると思えばいいですよね」とかなり弱気に言うw
「そうですね」 と、主治医。
この後だったか、違う発言の時だったか。
マスクの下で ほんの一瞬 「ふはっ」 と、投げやりなかんじで、 確かに笑った。
もうちょっと
上手く笑えよ (怒)