草むしりをしたら
尻もちついた
根っこが固いね
やっと芽吹いたのにね
ササッと掃いて
ゴミだけ拾って
帰ってきた
草むしりじゃなかったの?
主人に笑われた
なんだかね
幸せそうだったのよ
細い枝に
小さな花
風が吹けば
ブランコ
ゆらゆら
追い風
向かい風
あとから
あとから
膨らむ蕾
日々は万華鏡のよう
同じことはないのに
日常の筒に収まっている
松の並木に
四季を感じて
くるくると回ってみる
木漏れ日は花模様
枯葉に守られて
目覚めた花
淡々とした朝に
ふと
しわを見つけた
奥二重の向こう
瞳がしわを見つめる
瞳の中の少女は
あったかいねって
ほほ笑んだ
日々
ぬくもりが
増えてゆく
雨上がりの
公園
空はどこか
うれしそう
こらえきれず
泣き出した
涙に
木々たちは
花を咲かせている
きっと
誰かの涙も
木々たちは
知っていて
どこかで
花を咲かせて
いるのかな