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こんな貝が採れた

海岸での打ち上げや、磯採集、漁港での採集と、貝集めのブログです。

ヒメカブトボラ

2014-11-09 20:44:18 | 巻貝類
日本及び周辺地域産軟体動物総目録には、ヒメカブトボラ、スズマヒメカブトボラ、クチキレカブトボラの3種類が載せられています。
その内、スズマヒメカブトボラは、ヒメカブトボラの1タイプとしての扱いで、2種類と言う事になります。
手元にあるヒメカブトボラの変異を並べてみました。
上段左から右に、続いて下段左から右に瘤列の大きくなる個体を並べています。
個体によりかなり変異が大きい事が解ります。
日本海産貝類模式標本図鑑では、上段右端と下段左端の貝が、ヒメカブトボラとスズマヒメカブトボラに当たりそうです。
クチキレカブトボラと言うのは、この画像にはなく、殻口上段部分に切れ込みが入った様な肥厚がある貝で、瘤列も同じような感じです。
見た感じでは、ただの個体変異の範囲の様に見えます。
ヒメカブトボラ、スズマヒメカブトボラ、クチキレカブトボラは、同一種と考えてよさそうです。



ウニミヤコボラ

2014-10-09 22:29:31 | 巻貝類
潮岬で、唯一採集している個体です。
日本及び周辺地域産軟体動物総目録では、沖縄諸島以南となっていますので、北限個体と言えるかもしれません。
87.4㎜と、十分の大きさで棘もよく発達しています。
潮岬周辺のイセエビの刺網も、3箇所あった網干場は、今はもうありません。
以前は普通に見られたゴミ捨て場も、沖に捨てるためにその日の物しか見られなくなっています。
もうこの貝もここでは2度と出会う事がなさそうです。


Bufonaria elegans Sowerby 1835
オキニシ科 ウニミヤコボラ
串本町潮岬産 イセエビ刺網生貝個体 87.4㎜

ミガキフデ

2014-09-29 20:42:51 | 巻貝類
他の方のブログで、この貝が紹介されていました。
かなり珍しい貝で、この名前で検索すると、ベニウミフデの誤同定と思える貝がアップされているだけでした。
あまり目にしない貝なので、紹介することにしました。
と言っても私の標本も、頂き物で自分で採集したものではありません。
近海産図鑑では、黄褐色の地に細い褐色糸状彩があると書かれていて、確かに黄褐色の個体が載せられていますが、一部剥げているようで、どうも殻皮のように見えます。
細い糸状彩はこの個体でも確認できますので、殻皮がなくなった物は、白くなると思われます。
沖縄以南とされていますので、沖縄方面の方は、打ち上げで出会う事がありそうですよ。


Mutyca multiplicata Pease 1865
フデガイ科 ミガキフデ
沖縄県与那国島産 37.3㎜


Mutyca multiplicata Pease 1865
フデガイ科 ミガキフデ
沖縄県与那国島産 37.3㎜

カツラガイ

2014-09-17 21:21:38 | 巻貝類
キクスズメの記事では、いろんなホストに着くと言う事を書きましたが、カツラガイもホストがいろいろあるので、少し集めています。
まだ他にもあると言う事は聞いていますが、今ある物を紹介します。
イタヤガイ科の貝に着いて、ホストによって表面に出来る凹凸が変化します。

まずは一般的に知られているツキヒガイ


次に多いキンチャクガイ


同じくキンチャクガイのアルビノ


日本海で採れればシワカツラかと思ってしまうイタヤガイ


少ないヒオウギ


これまた少ないニシキガイ


他には、貝自体が少ないニシキヒヨクに着いているのも確認されていると聞きます。
ご覧になってる方は他には持っていませんか?

トウガタカニモリ2

2014-09-08 22:11:43 | 巻貝類
じゅせいらさんから、久米島産のトウガタカニモリの画像を頂きました。
小さな個体は、白っぽいと言うか黄色い個体が多いそうです。
確かに、串本産の物も小さな個体はこの特徴が出ています。
沖縄産で持っている物も同じ特徴です。
これが種を分ける特徴とはならないと思いますが、小さくなる個体にはこの要因となる遺伝子?がありそうです。


久米島産トウガタカニモリ


小さな個体群