カザリダマとハギノツユは、似ているということで、その違いが分からないと言われています。
日本及び周辺地域産軟体動物総目録(肥後目録)では、ヒョウダマ属に分類されていますが、日本近海産貝類図鑑の初版と第二版ではカザリダマはヒョウダマ属ですがハギノツユはタマガイ属になっています。
属の違う貝となると、その違いは大きなものと考えられますが、その違いがどこにあるのかここで検討してみます。
日本近海産貝類図鑑の説明では、
ハギノツユは、殻は薄く光沢があり、淡灰褐色で褐色の波曲紋が並ぶ狭い色帯が3列ある。
螺塔は低く、縫合には弱い放射状の褶がある。
臍孔は狭く溝状、臍孔周辺と軸唇は白い。
房総、能登半島以南。
カザリダマは、殻は薄く光沢があり、淡褐色で縫合下は橙色、褐色と白色のくの字形の斑紋が交互に並んだ狭い帯が2~4列ある。
臍孔は狭く、顕著な臍索で占められ、開口部は狭い切れ込み状となる。
伊豆諸島、兵庫県北部以南。
特徴の明確な区別点は、ハギノツユの『縫合には弱い放射状の褶がある。』があるように思います。
この特徴で区別すると、
Tanea picta Recluz 1844
タマガイ科 カザリダマ
沖縄県西表島 1974年採集 13.7㎜
Tanea picta Recluz 1844
タマガイ科 カザリダマ
沖縄県西表島 1974年採集 13.7㎜
Tanea picta Recluz 1844
タマガイ科 カザリダマ
フィリピン パラワン島 2007年採集 16.0㎜
Tanea picta Recluz 1844
タマガイ科 カザリダマ
フィリピン パラワン島 2007年採集 16.0㎜
Natica cernica Jousseaume 1874
タマガイ科 ハギノツユ
和歌山県串本町上浦海岸 2008年採集 13.4㎜
Natica cernica Jousseaume 1874
タマガイ科 ハギノツユ
和歌山県串本町上浦海岸 2008年採集 13.4㎜
両種の比較では
左ハギノツユ(上浦産)、右カザリダマ(フィリピン産)
左ハギノツユ(上浦産)、右カザリダマ(西表島産)
私の同定が間違っていなければですが、縫合付近の褶の有無、臍索の形状の違いなど、相違点はあるように思えます。
目録などの産地や、私自身の採集などから考えると、本州付近で採れるものはほとんどがハギノツユではないかと考えています。
日本及び周辺地域産軟体動物総目録(肥後目録)では、ヒョウダマ属に分類されていますが、日本近海産貝類図鑑の初版と第二版ではカザリダマはヒョウダマ属ですがハギノツユはタマガイ属になっています。
属の違う貝となると、その違いは大きなものと考えられますが、その違いがどこにあるのかここで検討してみます。
日本近海産貝類図鑑の説明では、
ハギノツユは、殻は薄く光沢があり、淡灰褐色で褐色の波曲紋が並ぶ狭い色帯が3列ある。
螺塔は低く、縫合には弱い放射状の褶がある。
臍孔は狭く溝状、臍孔周辺と軸唇は白い。
房総、能登半島以南。
カザリダマは、殻は薄く光沢があり、淡褐色で縫合下は橙色、褐色と白色のくの字形の斑紋が交互に並んだ狭い帯が2~4列ある。
臍孔は狭く、顕著な臍索で占められ、開口部は狭い切れ込み状となる。
伊豆諸島、兵庫県北部以南。
特徴の明確な区別点は、ハギノツユの『縫合には弱い放射状の褶がある。』があるように思います。
この特徴で区別すると、
Tanea picta Recluz 1844
タマガイ科 カザリダマ
沖縄県西表島 1974年採集 13.7㎜
Tanea picta Recluz 1844
タマガイ科 カザリダマ
沖縄県西表島 1974年採集 13.7㎜
Tanea picta Recluz 1844
タマガイ科 カザリダマ
フィリピン パラワン島 2007年採集 16.0㎜
Tanea picta Recluz 1844
タマガイ科 カザリダマ
フィリピン パラワン島 2007年採集 16.0㎜
Natica cernica Jousseaume 1874
タマガイ科 ハギノツユ
和歌山県串本町上浦海岸 2008年採集 13.4㎜
Natica cernica Jousseaume 1874
タマガイ科 ハギノツユ
和歌山県串本町上浦海岸 2008年採集 13.4㎜
両種の比較では
左ハギノツユ(上浦産)、右カザリダマ(フィリピン産)
左ハギノツユ(上浦産)、右カザリダマ(西表島産)
私の同定が間違っていなければですが、縫合付近の褶の有無、臍索の形状の違いなど、相違点はあるように思えます。
目録などの産地や、私自身の採集などから考えると、本州付近で採れるものはほとんどがハギノツユではないかと考えています。