※この記事は例によって、私の理解の範囲で書いたあくまで個人的なメモです。参加報告も書かないといけませんので、本記事掲載に当たってあまりレビューしておりません。あしからずご了承ください。
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・テーマ
「図書館活用法」授業評価活動~明治大学図書館におけるリテラシー教育評価の実践
・講師: 矢野恵子さん(明治大学 和泉図書館)
・会場: 池坊短期大学
1.バックグラウンド
○明治大学について
○「図書館活用法」
・学部間共通総合講座 半期2単位
・全キャンパスで開講、1~4年生まで受講可、2000年~
・教員と職員の共同授業
・講義+演習
・コーディネータ教員と職員による運営
2.「図書館活用法」評価活動
●評価活動
○導入経緯
・H17特色GP不採択「どの程度有効であるかは必ずしも明らかではない」
・H19採択を機に評価活動開始
・ハワイ大学コンサルティングチームによる指導
矢野さんの知り合いがいて、第2言語教育の評価活動を、、、
・最初は第三者評価をイメージだったが、内部の人が行うもの
○評価とは
・「、、、共通理解や"改善"、、、"価値"を明らかに、、、存続を"判断"したり、、、」
・学習成果アセスメント
(プレ・ポストテスト、ルーブリック、統一テスト)
・満足度評価
(アンケート、インタビュー)
、、、、、よりも大きいもの=「評価」
・活動概観
目的と利用を明らかに
●フェーズ1,学習達成目標の設定とカリキュラム改革(2008-2009)
○評価目的
・
○解決すべき課題
○さらに掘り下げた課題
○情報収集対象、方法、内容
・「サーベイモンキー」
○学習達成目標(33項目)の設定
・学生、講師・図書館員、学部教員、大学組織 の観点から決めた、と言える◆
○目標の例
・何ができるようになるか◆
×何を教えるか
○授業全体の目標
・図書館リテラシー、情報リテラシー、学術リテラシー
・読書をどこまで扱うか
「書物の愉しみ」というコマが浮いてしまう感
学部教員から図書館に対して、読書離れを防いでほしいという要望も。
リテラシーと言っても、読解力・理解力等も必要
○最終到達点の設定
・
○カリキュラム改善
・カリキュラムマッピング
●フェーズ2,授業改善
○評価目的と情報収集方法
・評価目的
到達したかを図る
需要内容の改善
・情報収集方法
小テスト分析(2010のみ、各コマごとなので簡単すぎる内容だったので中止)
総合テスト分析、、、
○分析方法
・テスティングのワークショップ
・紙データはエクセルデータに変換(院生アシスタント)
特色GPが終わっても大学で予算をつけてくれたので実施できた。
、、、
○結果抜粋
・正答率が低かった目標
・「読書への関心を高める」について
1コマにしては、反応がよかった。
読書量が増えたかと聞くと、そうではない。他のことの方がプライオリティが高い。どう上げていくかが課題。◆
○フォーカスグループの実施◆
・学生の真意が読み取れない、スタッフの分析に限界、講師からの疑問
→2011後期に実施
・フォーカスグループとは
考え方の幅を見る。
○フォーカスグループ計画
・2012.1に実施
・目的「授業内容を改善する」
・内容(演習の方法、DB演習の必要性、、、)
・参加者募集方法、、、失敗、失敗、6名承諾
○フォーカスグループ実施結果
・お菓子も用意した(が、雰囲気がいかにも会議というのは反省)
○分析方法
・データの制約(4名、1回だけ)
○分析結果
・検索レスポンスへの不満
・、、、
●フェーズ3,授業高価測定(2012)
○評価目的・評価課題
・目的
効果を図り、明示
履修時期はいつがよいか
・課題
その後の学習研究に役立てて、よい結果をもたらしたか
→自己満足のレベルでは YES
授業以外で役に立ったか
→ある程度役立っているが、学術に対する機会ほどは多くない
何年に履修すれば効果的か
→1年生
○実施概要
・2013.1月末~10日間程度
・オンラインアンケート
・50名に図書カード1000円分
・35名回答(対象者の約10%)
・2012年度の4年生
○学術での役立ち
・9割が役立ったと
・いつ、何が、どのように◆
卒論やレポート作成時に、、、
○学術以外の場での役立ち
・はい が46%
○取り組んだことのある課題
・情報収集手段をどの程度使ったか、入手できたか
図書館の紙資料、インターネットの利用度合いが多い
図書館の電子資料は相対的に利用度は低い
◆買ってもいいのでは
○履修時期について
・1,2年生は「丁度よかった」が多い
○結果と考察
・学術の場において、役立ちが9割の学生にあった。
・ある程度できていた学生がさらにできるようになる。
レベルが一段階上がったことを窺わせる記述。
・自らの意思で積極的に回答した学生、バイアスはかかっている。
○検討
○制約と今後の課題
・サンプル抽出方法
・客観的に「よい結果」をもたらしたか
・情報収集方法の変化との関係は?
・「なぜ」役立たなかったか
・大学教育に対する価値はどうか
3.おわりに
○おわりに
・教育は評価できない?
- 「兆候を得ることは可能」(「大学教育アセスメント入門」)
- 「不完全でも評価により一歩も二歩も前進」(「大学評価シンポジウム」)
- 情報リテラシースキルは評価しやすい部分も。
・難しい、時間がない?
- 実行可能な計画を立てる
- 完璧を目指さず「よい意味での『いい加減さ』を感じてほしい」(大学教育アセスメント入門」)
- 組織的なサポートが必要で、かつ自分が楽しんでやる。
(予算、上司のサポート)
◆自分で意識して、楽しむ
・教育評価は怖い? 教える側が「評価されている」ようで怖い
- どのような影響を与えているか分かるので楽しみ。
○評価をしよう!
価値を示す。取捨選択・方針決定。改善
<質疑>
○大学全体でのコンセンサス、2000年からスタート、どのように始まったか。
→学部間共同総合講座に図書館から入っていった。
○大学の授業を知らないという印象がある。見学等ができないかという思い。
実態の把握に努めたことがおありか。
→シラバスを見るくらいか。インタビューの時に、情報リテラシーについては聞いた。
○4者のニーズで、折り合いの付いた点、付かなかった点
→図書館だから読書推進という教員の考え。情報リテラシーではなくて少しがっかりした記憶。
→次のものは、とても参考になった。◆
「大学教育アセスメント入門」(ナカニシヤ出版,2013)
Library Assessment Conference
Northumbria International Conference on Performance Measurement in Libraries and Information Services
○職員の教育体制
→最初は全くなかった。1回見学して、次から講師。
特色GPのあと、SD研修。
話し方については個人に任されているところもあり。
○H17に不採択で、わずか2年後に採択された理由
→アンケートの分析。
文献調査課題を出すようにした。1回目の授業で、何回かやってから。
その間に、効果を見ようとする努力が見られたからではないか。
○この講義以外のオリエンテーションや講習等との棲み分けは?
→この講義と、それ以外の講習会が分かれている印象。
今後、考えたい。
○受講人数の推移
→PCを使うので、教室環境による人数制限
アンケートの結果をオリエンテーションで紹介したせいか、受講希望は増えた。
新図書館のせいもあるだろう。
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・テーマ
「図書館活用法」授業評価活動~明治大学図書館におけるリテラシー教育評価の実践
・講師: 矢野恵子さん(明治大学 和泉図書館)
・会場: 池坊短期大学
1.バックグラウンド
○明治大学について
○「図書館活用法」
・学部間共通総合講座 半期2単位
・全キャンパスで開講、1~4年生まで受講可、2000年~
・教員と職員の共同授業
・講義+演習
・コーディネータ教員と職員による運営
2.「図書館活用法」評価活動
●評価活動
○導入経緯
・H17特色GP不採択「どの程度有効であるかは必ずしも明らかではない」
・H19採択を機に評価活動開始
・ハワイ大学コンサルティングチームによる指導
矢野さんの知り合いがいて、第2言語教育の評価活動を、、、
・最初は第三者評価をイメージだったが、内部の人が行うもの
○評価とは
・「、、、共通理解や"改善"、、、"価値"を明らかに、、、存続を"判断"したり、、、」
・学習成果アセスメント
(プレ・ポストテスト、ルーブリック、統一テスト)
・満足度評価
(アンケート、インタビュー)
、、、、、よりも大きいもの=「評価」
・活動概観
目的と利用を明らかに
●フェーズ1,学習達成目標の設定とカリキュラム改革(2008-2009)
○評価目的
・
○解決すべき課題
○さらに掘り下げた課題
○情報収集対象、方法、内容
・「サーベイモンキー」
○学習達成目標(33項目)の設定
・学生、講師・図書館員、学部教員、大学組織 の観点から決めた、と言える◆
○目標の例
・何ができるようになるか◆
×何を教えるか
○授業全体の目標
・図書館リテラシー、情報リテラシー、学術リテラシー
・読書をどこまで扱うか
「書物の愉しみ」というコマが浮いてしまう感
学部教員から図書館に対して、読書離れを防いでほしいという要望も。
リテラシーと言っても、読解力・理解力等も必要
○最終到達点の設定
・
○カリキュラム改善
・カリキュラムマッピング
●フェーズ2,授業改善
○評価目的と情報収集方法
・評価目的
到達したかを図る
需要内容の改善
・情報収集方法
小テスト分析(2010のみ、各コマごとなので簡単すぎる内容だったので中止)
総合テスト分析、、、
○分析方法
・テスティングのワークショップ
・紙データはエクセルデータに変換(院生アシスタント)
特色GPが終わっても大学で予算をつけてくれたので実施できた。
、、、
○結果抜粋
・正答率が低かった目標
・「読書への関心を高める」について
1コマにしては、反応がよかった。
読書量が増えたかと聞くと、そうではない。他のことの方がプライオリティが高い。どう上げていくかが課題。◆
○フォーカスグループの実施◆
・学生の真意が読み取れない、スタッフの分析に限界、講師からの疑問
→2011後期に実施
・フォーカスグループとは
考え方の幅を見る。
○フォーカスグループ計画
・2012.1に実施
・目的「授業内容を改善する」
・内容(演習の方法、DB演習の必要性、、、)
・参加者募集方法、、、失敗、失敗、6名承諾
○フォーカスグループ実施結果
・お菓子も用意した(が、雰囲気がいかにも会議というのは反省)
○分析方法
・データの制約(4名、1回だけ)
○分析結果
・検索レスポンスへの不満
・、、、
●フェーズ3,授業高価測定(2012)
○評価目的・評価課題
・目的
効果を図り、明示
履修時期はいつがよいか
・課題
その後の学習研究に役立てて、よい結果をもたらしたか
→自己満足のレベルでは YES
授業以外で役に立ったか
→ある程度役立っているが、学術に対する機会ほどは多くない
何年に履修すれば効果的か
→1年生
○実施概要
・2013.1月末~10日間程度
・オンラインアンケート
・50名に図書カード1000円分
・35名回答(対象者の約10%)
・2012年度の4年生
○学術での役立ち
・9割が役立ったと
・いつ、何が、どのように◆
卒論やレポート作成時に、、、
○学術以外の場での役立ち
・はい が46%
○取り組んだことのある課題
・情報収集手段をどの程度使ったか、入手できたか
図書館の紙資料、インターネットの利用度合いが多い
図書館の電子資料は相対的に利用度は低い
◆買ってもいいのでは
○履修時期について
・1,2年生は「丁度よかった」が多い
○結果と考察
・学術の場において、役立ちが9割の学生にあった。
・ある程度できていた学生がさらにできるようになる。
レベルが一段階上がったことを窺わせる記述。
・自らの意思で積極的に回答した学生、バイアスはかかっている。
○検討
○制約と今後の課題
・サンプル抽出方法
・客観的に「よい結果」をもたらしたか
・情報収集方法の変化との関係は?
・「なぜ」役立たなかったか
・大学教育に対する価値はどうか
3.おわりに
○おわりに
・教育は評価できない?
- 「兆候を得ることは可能」(「大学教育アセスメント入門」)
- 「不完全でも評価により一歩も二歩も前進」(「大学評価シンポジウム」)
- 情報リテラシースキルは評価しやすい部分も。
・難しい、時間がない?
- 実行可能な計画を立てる
- 完璧を目指さず「よい意味での『いい加減さ』を感じてほしい」(大学教育アセスメント入門」)
- 組織的なサポートが必要で、かつ自分が楽しんでやる。
(予算、上司のサポート)
◆自分で意識して、楽しむ
・教育評価は怖い? 教える側が「評価されている」ようで怖い
- どのような影響を与えているか分かるので楽しみ。
○評価をしよう!
価値を示す。取捨選択・方針決定。改善
<質疑>
○大学全体でのコンセンサス、2000年からスタート、どのように始まったか。
→学部間共同総合講座に図書館から入っていった。
○大学の授業を知らないという印象がある。見学等ができないかという思い。
実態の把握に努めたことがおありか。
→シラバスを見るくらいか。インタビューの時に、情報リテラシーについては聞いた。
○4者のニーズで、折り合いの付いた点、付かなかった点
→図書館だから読書推進という教員の考え。情報リテラシーではなくて少しがっかりした記憶。
→次のものは、とても参考になった。◆
「大学教育アセスメント入門」(ナカニシヤ出版,2013)
Library Assessment Conference
Northumbria International Conference on Performance Measurement in Libraries and Information Services
○職員の教育体制
→最初は全くなかった。1回見学して、次から講師。
特色GPのあと、SD研修。
話し方については個人に任されているところもあり。
○H17に不採択で、わずか2年後に採択された理由
→アンケートの分析。
文献調査課題を出すようにした。1回目の授業で、何回かやってから。
その間に、効果を見ようとする努力が見られたからではないか。
○この講義以外のオリエンテーションや講習等との棲み分けは?
→この講義と、それ以外の講習会が分かれている印象。
今後、考えたい。
○受講人数の推移
→PCを使うので、教室環境による人数制限
アンケートの結果をオリエンテーションで紹介したせいか、受講希望は増えた。
新図書館のせいもあるだろう。
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