
「場の量子論〈第1巻〉量子電磁力学:F. マンドル, G. ショー」
「場の量子論〈第2巻〉素粒子の相互作用:F. マンドル, G. ショー」
「サクライ上級量子力学」や「重力理論 Gravitation-古典力学から相対性理論まで、時空の幾何学から宇宙の構造へ」に続き、良書がまたひとつ邦訳された。
5月に発売された本書はPeskin&Schroderの「An Introduction To Quantum Field Theory」の参考文献の中で「最もやさしい場の量子論の教科書」と紹介されている。
本書は2010年に出たばかりの原書第2版が翻訳されたもので、この類の専門書の中では極めて早く出版された邦訳版と言えよう。まだ知らない方もいらっしゃると思うので、お知らせ記事として紹介させていただいた。
これで僕の蔵書は299冊になってしまった。ちょっとしたコレクターだ。300冊目はいったいどんな本を買うことになるのだろう。。。
本書の内容は以下のとおり。
〈第1巻〉量子電磁力学
場の量子論の入門的教科書として定評のあるF. マンドル,G. ショー,"Quantum Field Theory",原書第2版(2010年)の邦訳.第1巻では,まず輻射の量子論を簡単に復習してから,ラグランジアン形式の下でKlein-Gordon場,Dirac場,共変な光子場を導入し,量子電磁力学の摂動論を展開する.Feynman規則を導き,最低次のQED過程,輻射補正,理論の正則化の問題を論じる.
第1章 光子と電磁場
第2章 ラグランジアン形式の場の理論
第3章 Klein-Gordon場
第4章 Dirac場
第5章 光子:共変な理論
第6章 S行列展開
第7章 QEDのダイヤグラム規則
第8章 最低次のQED過程
第9章 輻射補正
第10章 正則化
付録A Dirac方程式
〈第2巻〉素粒子の相互作用
場の量子論の入門的教科書として定評のあるF. マンドル,G. ショー,"Quantum Field Theory",原書第2版(2010年)の邦訳.第2巻では,まずゲージ理論と,場の理論におけるGreen関数・生成汎関数の一般論を提示し,径路積分形式を導入して強い相互作用(量子色力学)を論じる.後半では弱い相互作用の現象論から,理論のゲージ化,自発的な対称性の破れの概念の導入を経て,電弱標準理論に到達する.
第11章 ゲージ理論
第12章 場の理論の方法
第13章 径路積分
第14章 量子色力学
第15章 漸近的自由性
第16章 弱い相互作用
第17章 弱い相互作用のゲージ理論
第18章 自発的な対称性の破れ
第19章 電弱標準理論
付録B 摂動論の公式とFeynman規則
翻訳されたのは樺沢宇紀氏。大学教授ではなく日立の技師の方で、昨年「サクライ上級量子力学」を訳されたばかりの方だ。1965年生まれだそうなので現在45歳。この10年あまりにこのように精力的に翻訳されている。すごい。。。
樺沢宇紀
1990年大阪大学大学院基礎工学研究科物理系専攻前期課程修了、(株)日立製作所中央研究所研究員。1996年(株)日立製作所電子デバイス製造システム推進本部技師。1999年(株)日立製作所計測器グループ技師。2001年(株)日立ハイテクノロジーズ技師
お求めはこちらからどうぞ。
「場の量子論〈第1巻〉量子電磁力学:F. マンドル, G. ショー」
「場の量子論〈第2巻〉素粒子の相互作用:F. マンドル, G. ショー」

原書(英語)版をお求めの方はこちらから。ハードカバー版と廉価なソフトカバー版がある。
「Quantum Field Theory: Franz Mandl, Graham Shaw (Hard Cover)」

「Quantum Field Theory: Franz Mandl, Graham Shaw (Soft Cover)」

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2012年7月13日に追記:
本書はおよそ1年後に読了した。レビュー記事は以下のとおり。
場の量子論〈第1巻〉量子電磁力学:F.マンドル、G.ショー
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/08726ab931904f76d9c26ff56d219e53
場の量子論〈第2巻〉素粒子の相互作用:F.マンドル、G.ショー
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/95d908cd752af642964cbff7ea7f0301
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「サクライ上級量子力学」や「重力理論 Gravitation-古典力学から相対性理論まで、時空の幾何学から宇宙の構造へ」に続き、良書がまたひとつ邦訳された。
5月に発売された本書はPeskin&Schroderの「An Introduction To Quantum Field Theory」の参考文献の中で「最もやさしい場の量子論の教科書」と紹介されている。
本書は2010年に出たばかりの原書第2版が翻訳されたもので、この類の専門書の中では極めて早く出版された邦訳版と言えよう。まだ知らない方もいらっしゃると思うので、お知らせ記事として紹介させていただいた。
これで僕の蔵書は299冊になってしまった。ちょっとしたコレクターだ。300冊目はいったいどんな本を買うことになるのだろう。。。
本書の内容は以下のとおり。
〈第1巻〉量子電磁力学
場の量子論の入門的教科書として定評のあるF. マンドル,G. ショー,"Quantum Field Theory",原書第2版(2010年)の邦訳.第1巻では,まず輻射の量子論を簡単に復習してから,ラグランジアン形式の下でKlein-Gordon場,Dirac場,共変な光子場を導入し,量子電磁力学の摂動論を展開する.Feynman規則を導き,最低次のQED過程,輻射補正,理論の正則化の問題を論じる.
第1章 光子と電磁場
第2章 ラグランジアン形式の場の理論
第3章 Klein-Gordon場
第4章 Dirac場
第5章 光子:共変な理論
第6章 S行列展開
第7章 QEDのダイヤグラム規則
第8章 最低次のQED過程
第9章 輻射補正
第10章 正則化
付録A Dirac方程式
〈第2巻〉素粒子の相互作用
場の量子論の入門的教科書として定評のあるF. マンドル,G. ショー,"Quantum Field Theory",原書第2版(2010年)の邦訳.第2巻では,まずゲージ理論と,場の理論におけるGreen関数・生成汎関数の一般論を提示し,径路積分形式を導入して強い相互作用(量子色力学)を論じる.後半では弱い相互作用の現象論から,理論のゲージ化,自発的な対称性の破れの概念の導入を経て,電弱標準理論に到達する.
第11章 ゲージ理論
第12章 場の理論の方法
第13章 径路積分
第14章 量子色力学
第15章 漸近的自由性
第16章 弱い相互作用
第17章 弱い相互作用のゲージ理論
第18章 自発的な対称性の破れ
第19章 電弱標準理論
付録B 摂動論の公式とFeynman規則
翻訳されたのは樺沢宇紀氏。大学教授ではなく日立の技師の方で、昨年「サクライ上級量子力学」を訳されたばかりの方だ。1965年生まれだそうなので現在45歳。この10年あまりにこのように精力的に翻訳されている。すごい。。。
樺沢宇紀
1990年大阪大学大学院基礎工学研究科物理系専攻前期課程修了、(株)日立製作所中央研究所研究員。1996年(株)日立製作所電子デバイス製造システム推進本部技師。1999年(株)日立製作所計測器グループ技師。2001年(株)日立ハイテクノロジーズ技師
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「Quantum Field Theory: Franz Mandl, Graham Shaw (Hard Cover)」

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2012年7月13日に追記:
本書はおよそ1年後に読了した。レビュー記事は以下のとおり。
場の量子論〈第1巻〉量子電磁力学:F.マンドル、G.ショー
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/08726ab931904f76d9c26ff56d219e53
場の量子論〈第2巻〉素粒子の相互作用:F.マンドル、G.ショー
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/95d908cd752af642964cbff7ea7f0301
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以前から用事用事と申し上げておりましたのは、編入試験のことです。無事、金沢大学理工学域数物科学類物理学コースに合格し、来年から金沢住まいが始まります!(今は立命館です)
試験後、サクライの量子力学の4章までをひとまず読み終えて、モチベーションアップのために場の量子論(Ryder)に高飛びし、限界まで読み進めています。しかしながら、ここに来て表現論をやっていなかったツケが来てます。。。汗 群論はある程度慣れていたつもりなのですが、あやふやな知識の為、何言ってるのかさっぱりです(笑
途中までしか読む予定はないので、そのあとそれらを勉強する予定ですが、そのときにもう一冊ぐらい場の量子論の本も欲しい(断片的な知識を整理する意味合いも込め)と思ってます。
群論の本を見ても、数学的なことしか知識として入ってこなかったりするので・・・。ここは難しいところです。
Mandlの本か、Zeeの本か迷ってますが、また参考にさせていただきます。
ありがとうございます。
おお!それはおめでとうございます!よかったですね!金沢大学の大学院には素粒子物理を勉強しているかなり年下の友人がいます。
Ryderのを買おうかと思っていたところで、このMandlの日本語版の存在に気がついたのでした。
表現論については、その後大栗博司先生がブログで紹介していた「群と表現」を読み始めたところです。
群と表現 (理工系の基礎数学 9)
http://astore.amazon.co.jp/tonejiten-22/detail/4000079794
あと、以下のもとりかかりやすそうですね。
線形代数と群の表現〈1〉
http://astore.amazon.co.jp/tonejiten-22/detail/4254114966
線形代数と群の表現〈2〉
http://astore.amazon.co.jp/tonejiten-22/detail/4254114974
そちらも暑いでしょうけど、気合いを入れて夏を乗り越えましょう!