とね日記

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妻は、くノ一:風野真知雄

2014年01月20日 12時58分12秒 | 小説、文学、一般書
妻は、くノ一:風野真知雄

内容
平戸藩の御船手方書物天文係の雙星彦馬は、三度の飯より星が好きという藩きっての変わり者。そんな彦馬のもとに上司の紹介で美しい嫁・織江がやってきた。彦馬は生涯大切にすることを心に誓うが、わずかひと月で新妻は失踪してしまう。じつは織江は、平戸藩の密貿易を怪しんだ幕府が送り込んだくノ一だった。そうとは知らず妻を捜しに江戸へ赴く彦馬だったが…。人気著者が放つ「妻は、くノ一」シリーズ。

著者について
風野真知雄
1951年福島県生まれ。1993年「黒牛と妖怪」で歴史文学賞を受賞。著書に「耳袋秘帖」シリーズ、「大江戸定年組」シリーズなどがある。


年が明けてからハマり出しているのがこの小説。理数系の教科書を読む合間に第4巻を読み進んでいるところだ。

昨年ドラマ化されNHKで放送されていたのを見たのがきっかけだ。江戸時代を舞台にした小説なのだが感性は時を超えて共感できるし、三度の飯より星が好きという主人公の雙星彦馬という設定がうれしい。謎解きに継ぐ謎解きは飽きることなく、次を読みたいという気持ちにさせられる。テレビドラマのほうもずいぶん楽しませてもらったが小説のほうが面白いと思った。

全体として癒しがあり、切なさと謎解きの楽しさにあふれた物語だ。気楽に読める本なので、よろしかったらお読みください。全10巻で続編として「蛇之巻」が全3巻ある。


「妻は、くノ一」シリーズ(とね書店)


「妻は、くノ一」シリーズの8巻セット(中古だと2000円くらいで10巻セットが買える。)
https://amazon.co.jp/&tonejiten-22/dp/B0049H9JTI

今だとKindle版は文庫版の70%オフで購入できる。これは角川文庫創刊65周年記念のセールのためでセール期間は1月28日9時59分までだ。「天地明察:冲方丁」や森村誠一、赤川次郎、星進一らの本も70%オフの対象に含まれている。(「妻は、くノ一」シリーズKindle版

「妻は、くノ一」オフィシャルページ(角川書店):
http://www.kadokawa.co.jp/sp/201009-01/


姉妹編の「姫は、三十一」もすで第5巻まで刊行されている。(「姫は、三十一」Kindle版

「姫は、三十一」オフィシャルページ(角川書店):
http://www.kadokawa.co.jp/sp/201112-02/


関連ページ:

NHK「妻は、くノ一」ドラマのホームページ:
http://www.nhk.or.jp/jidaigeki/kunoichi/



NHKオンデマンド:「妻は、くノ一(全8回)


あらすじ

妻は、くノ一(全10巻)
平戸藩の御船手方(おふなてかた)書物天文係の雙星彦馬(ふたぼし ひこま)は三度の飯より星が好きで、先祖伝来の田畑を売ってまで望遠鏡を手に入れた、藩内きっての変わり者だった。そんな彦馬の下に、上司の紹介で美しい妻・織江(おりえ)が嫁いでくる。彼女を一生涯大切にしようと心に誓う彦馬だったが、幸せな生活は織江の失踪によってわずか1か月で終わってしまう。織江は平戸藩の密貿易疑惑を探る幕府の密偵だったのではないかとの情報が寄せられながらも、もう一度織江に会いたいと強く願う彦馬は隠居し、商家の養子となり江戸店を取り仕切っている親友を頼って江戸で暮らし始める。
星好きで変わり者とされていた彦馬だったが、鎖国を解き国を開きたいとの開明的な思想を持つ元平戸藩主の松浦静山(まつら せいざん)にその知識の広さを見込まれ、彦馬もまた静山の考えに同調していく。自身が経験したことや人から聞いた不思議な出来事や怪奇事件について『甲子夜話』という書物を執筆中の静山は、彦馬に謎解きを求めるようになり、広く深い知識を有する彦馬は、織江探しと並行して巷間に起こる謎を解いていく。
一方、織江もまた彦馬のことを忘れられずにいた。彦馬が江戸へ出てきたことを知った織江は、時に手助けをしながら密かに彦馬の暮らしを見守る。やがて平戸藩下屋敷への潜入に成功し、静山の密貿易と野心の証拠を掴んだ織江だったが、提出すれば彦馬の人生をも奪いかねず、妻の立場とくノ一の立場の間で葛藤する。母の後押しもあり、彦馬と生きる道を選び抜け忍となった織江の下へ、次々と刺客が送り込まれる。

妻は、くノ一 蛇之巻(全3巻)
刺客との死闘を終え、渡米した雙星彦馬と妻の織江は、ヒコ・ツインスターとオリエ・ツインスターと名乗り、数々の苦難を乗り越えて3人の息子にも恵まれ、ロサンゼルス郊外で評判の馬車屋を営みながら、幸せに暮らしていた。夫妻が友人の結婚式に出席するため外出し、三男のサミーが留守宅を守っていたある日、オリエを訪ねてきた男がいたという。庭にアメリカにいるはずのないマムシを見つけた瞬間、サミーから聞いた訪ねてきた男の人相と、かつて彦馬と出会う前に潜入していた長州で戦った「いちばん嫌な敵・蛇文」とを結びつけるのはたやすかった。
蛇文がエイブラハム・リンカーン暗殺計画に関わっていることを知らされた彦馬と織江は、知り合いの保安官とピンカートン探偵社の仲間らと計画阻止のために動き出す。


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