明日がはじまるとき

事業仕分け 議論の向こうに明日がある

松阪方式の事業仕分け

2010-11-01 | 事業仕分け
週末は三重県松阪市は「松阪方式」で実施。
これは、ほぼすべてのコマに利害関係者(団体)が同席するという、
初めての試みでした。
 
 
 事前のお話では、関係団体がプラカード持参で
大挙して来るとか来ないとか、いろいろ心配されていたようです。
しかし、やはり団体の代表として参加された方は、
概ね真摯な態度で臨んでいただきました。
 市役所の説明者側も、下手な説明をすると関係者から
お叱りを受けることも懸念されたのか、
事前の準備は念入りにされたようでした。
 
 仕分け人
もいつもとは勝手が違い、
神経を使われたことと思いますが、概して程よい緊張感のもとで、
直接仕事に携わっているからの声もお聞きすることができ、
中身の濃い議論ができたと思います。
 たとえば「林業生産流通総合対策事業」は
関係団体と仕分け人が課題を確認しあい
理解が進み、「拡大」という結論になったものもありました。
この件は次回に。
 
 しかし、すべての関係者が満足するような結果にはなりません。
たとえば、「消防団員の家族のための感謝会」ですが、
危険な仕事をしている消防団員の家族の多大な犠牲を
慰労するため、演芸会をはじめとする感謝会を実施するもの。
仕分け人からは、
1   消防団員の活動には感謝している。報酬や出動の手当ても支給されている。
2  その前提で、家族の多大な犠牲とは何か。
 年間の災害出動回数は平均で7回。
3  そもそも消防団員の役割と、消防職員や自衛隊・警察などの
 役割分担は明確である。火災の中に飛び込むことなどない。
 危険度合いが異なる。
4 この事業の目的は、団員確保のために不可欠な家族の理解を得るため
 との説明だが、感謝会を実施することと、団員確保の相関関係は
 説明できない。
などが論点でした。
 
 しかし、命を張った活動を否定していると受け取られたような
発言がしばしばありました。
 感謝会を開催する合理的な理由が見当たらないので、
むしろ、出動手当てをアップしたほうがよいのではないか、
などの代替案も受け入れ難いようでした。
 
この事業に関して、市がどのような結論を出すのか、
行政全体を見る眼、税投入の公平性や妥当性など、
改めて市民の方と話し合う必要が出てきたと思いました。
全体として、トライアルは成功と思います。
 
それにしても、山中市長は、若くて元気で本当に熱心でした。
こちらの気分が明るくなるような方で、
リーダーの前向きな姿勢が見えることは良いですね。
今後の松阪市がどのようになっていくのか・・・楽しみが増えました。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。