BLOG 思い遥か

日々新たなり/日本語学2020

啓蟄、避諱のこと

2021-03-05 | 日々新た

気づけば、24節気、啓蟄である。この時期は、なんとなく、活動をしたくなるようである。この語の意味するところ、もそりと這い出す。文字遣いに、驚字があって、よく話題にする。啓蟄ならぬ、驚蟄と書く。
暦の話に話題にしている。元記事が2008年と見える。わたしに気づいた、正月の由来、2006年のこと、後になる。
より丁寧な、分かりよい文章であるから、引用させていただく。

避諱
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
>避諱(ひき)とは、目上の者の諱を用いることを忌避する、中国など東アジアの漢字文化圏にみられる慣習である。二字名の場合にどちらか一字を忌避することを偏諱(へんき)という。

https://baike.baidu.com/item/%E9%81%BF%E8%AE%B3
[bì huì] 避讳
>国讳案例
秦始皇

正月→端月
或:→(音“征”)月

https://baike.baidu.com/item/%E6%83%8A%E8%9B%B0/9428
中文名 惊蛰  别名 启蛰
>惊蛰在历史上曾被称为“启蛰”。在现今的汉字文化圈中,日本仍然使用“启蛰”这个名称。西汉时期辑录的《大戴礼记·夏小正》曰:“正月启蛰”。据说是因为汉朝第六代皇帝汉景帝的讳为“启”,为了避讳而将“启”改为了意思相近的“惊”字。唐代以后,“启”字的避讳已无必要,“启蛰”的名称又重新被使用,但由于也有不用惯的原因,大衍历再次使用了“惊蛰”一词,并沿用至今。日本与中国一样,在历代的具注历中使用“惊蛰”。此后,日本也采用了大衍历与宣明历。“启蛰”的名称在日本的使用始于贞享改历的时候。


http://koyomi.vis.ne.jp/doc/mlwa/200803060.htm
日刊☆こよみのページ 2008/03/06 号

啓蟄と驚蟄
 昨日、3/5 は二十四節気の啓蟄の節入日でした。
 度々話に登場する二十四節気ですが、これが太陰太陽暦であった旧暦の暦日
 と季節とを結びつけるために古代中国で考案されたもので、暦の伝来と共に
 日本にも伝わり、現在まで使われてきました。

 さて、上に書いた経緯のとおり生まれは中国で、それが輸入されたものです
 ので、二十四節気は日本にも中国にも有ります。
 中国の二十四節気を並べてみると、

  立春、雨水、驚蟄、春分、清明、穀雨、・・・

 と日本と同じ順に同じ言葉が並びます。ただ一つをのぞいては。
 さて、中国と日本の二十四節気のうちただ一つ異なる言葉は上述した 6つの
 中にあるのですが、どれがその異なった言葉か判りますか?
 その違った言葉とは、「驚蟄(きょうちつ)」。
 本日のタイトルが「啓蟄と驚蟄」ですから、これに気が付けば答えは簡単で
 すね(テストの答えを黒板に書いてる見たいですね)。

 既に書いたとおり、日本の二十四節気は中国から伝わったもので他の二十三
 は同じ漢字が使われています。ではなぜ啓蟄だけ日本と中国で言葉が違って
 いるのでしょうか?

◇本当は「啓蟄」
 本家の中国が「驚蟄」ですから、こちらが本来の漢字のように誤解する方も
 いるのですが、さにあらず。日本の「啓蟄」が本来の字で、中国の「驚蟄」
 は、日本に暦が伝来した後で変化した言葉なのです。

 啓蟄は、古代中国の周王朝時代に成立した『礼記』の月令にある「蟄虫始振」
 から生まれた古い言葉なのですが、この言葉が漢王朝の時代に「驚蟄」に直
 されました。この変更には中国の「諱(いみな)」の慣習が関わっています。

 諱とは、貴人や目上の人、死者などをその本名を呼ぶことを避けるという慣
 習なのです。王や皇帝と言った場合はその王朝が続く間は、この文字を使う
 事を避けるのが通例でした(中には、その影響を考えて避諱を免ずる詔を下
 す君主もいました)。

 啓蟄の「啓」は漢王朝の六代皇帝、景帝の諱でしたので、この文字が使えな
 くなりこれと意味の似ている「驚」という字で置き換えられるようになりま
 した。
 漢王朝が滅んでからは、「啓」を避ける必要はなくなり、暦の上の文字も再
 び啓蟄に戻ります。そしてこの「啓蟄」に戻っていた時代の暦が日本に輸入
 され、日本では「啓蟄」の文字が使われるようになりました。

 本家中国ではどうなったかというと、一度は啓蟄に復したのですが、使い慣
 れた「驚蟄」の方がよいと言う事で、再度「驚蟄」に戻されました。

 日本には、もちろんこの「驚蟄」と書かれた中国の暦も輸入されてきたので
 すが、日本においては中国の王朝の諱を避ける必要もありませんし、「驚蟄」
 を使い慣れたと言う事もないわけでしたので、変更されることなく啓蟄が使
 われ続けました。

 結果的には、日本の二十四節気の方が、二十四節気本来の文字を今に伝える
 結果になっています。ちょっとだけ不思議な話ですね。


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