BLOG 思い遥か

日々新たなり/日本語学2020

師説、モーフ

2022-09-24 | 日本語学2020

日本語文法の形態論は漢字かな交じり表記の日本語に当てはめるとどうか。言葉を音声による記号としてとらえると、漢字発音は日本語ではいくつもの読み方があって、文字記号ととらえるのがわかりよいが、仮名文字についても発音は子音と母音の結合したものとなるので同様にしていえば、発音表記のローマ字で書くスタイルとしてあらわす方が語の形態を発音から見るのに便宜となる。その日本語の単位に形態論を見て国語の文節の下位単位に加えて日本語のモーフと仮設したのが師説である。モーフ、語、句、節、文、文章と形態論からシンタクスへと関係構成する。


文法のレベル
2021-05-22 | 日本語学2021

文法単位体を説いた恩師、宮地裕先生は6つの段階を関係構成におく。モーフ、語、句、節、文、文章に、形態と統語のレベルを分析する。形態はモーフ、語のレベルで、句を構成すると節とともに統語の関係を見出す、そして節に文を見れば、文、文章に文法のレベルをすべて見ることになる。宮地裕先生は文のレベルを超えて文章に及ぶ意味の構成と関係をt文法として表現論を早くに展開していた。文論と表現論は敬語論に合わせて遺された。
モーフのレベルが単位体の命名にあって先生の分析は理解されていない。形態論と形態素論を混ぜた議論が学界の文法に蔓延したからである。その弊はいまだ正されることはないが、morph、morphem のとらえ方は、モーフを見てこそわかる。Morphology Morphemic のレベルである。



宮地 裕 1979 『新版文論』明治書院


国語文法論、日本語文章論13
2016-07-19 | 日本語文章



鈴木重幸著 日本語文法・形態論 (1978年) (教育文庫〈3〉

日本語記述文法研究会 (著) 現代日本語文法1 第1部総論 第2部形態論
(2022/09/24)
〈日本語記述文法研究会メンバ一一覧〉
●仁田義雄(代表)
●安達太郎,阿部忍,雨宮雄一,庵功雄,石黒圭,岩崎卓,川越菜穂子,黄淑燕,小林英樹,佐野由紀子,■塩入すみ,渋谷勝己,清水佳子,白川博之,高梨信乃,高橋美奈子,張麟声,中西久実子,中畠孝幸,●野田春美,野田尚史,浜田麻里,林雅子,日高水穂,前田直子,宮崎和人,森山卓郎,●八亀裕美,山田敏弘,渡部学
 ●…本巻の執筆担当者

ハイコ・ナロック 日本語 の 文 法化 の 形態論的側面 (『日本語の 研 究 』第 1 巻 3 号 2005 .7 .1)

影山太郎『形態論と意味』(くろしお出版、1999年)

城田俊『日本語形態論』 (ひつじ書房、1998年)

現代日本語の文法構造 形態論編 | 早稲田大学出版部http://www.waseda-up.co.jp › post-737 発売日: 2016年12月
作品概要
 統語範疇と形態範疇の峻別、統語構造と形態構造の峻別、屈折と派生の峻別、語や語形の認定、語類の生産性の問題などを中心に、現代日本語の形態論とそれが統語論とどのように関わるのかについての分析を提示する。早稲田大学学術叢書として2014年と2015年に上梓したAn Automodular View of English GrammarとAn Automodular View of Ellipsisで提示した理論的枠組みを日本語の形態論、および日本語の形態論と統語論との接点に関わる諸問題に適用したものである
>まえがき
第1章 形態論概観
1.1 語とは
1.2 形態素とは
1.3 形態構造
1.4 語の特徴
1.4.1音声的まとまりとしての語
1.4.2意味的まとまりとしての語
1.4.3形態的まとまりとしての語
1.5 形態素への操作
1.5.1接辞添加
1.5.1.1接頭辞
1.5.1.2接尾辞
1.5.1.3接中辞
1.5.1.4挟み込み接辞
1.5.2内部変化
1.5.3補充
1.5.4重複
1.5.5短縮
1.5.6延長
1.6 屈折
1.7 語形成
1.7.1転換
1.7.2逆成
1.7.3混成
1.7.4異分析

第2章 基礎概念
2.1 分析の理論的枠組について
2.1.1 統語モジュール
2.1.2 F/Aモジュール
2.1.3 E/Rモジュール
2.1.4 形態モジュール
2.2 派生と屈折
2.3 形態範疇とその素性分解
2.4 活用語の語形
2.4.1 ル形
2.4.2 レ形
2.4.3 ヨウ形
2.4.4 タ形
2.4.5 タリ形
2.4.6 タラ形
2.4.7 タッテ形
2.4.8 テ形
2.4.9 テモ形
2.4.10 ゼロ形
2.4.11 ロ形
2.5 過去推量形の扱い
2.6 形態範疇と統語範疇
2.7 AMGに関する補足

第3章 動詞
3.1 動詞の語幹と語形
3.2 動詞語幹根形
3.3 動詞語幹ア形
3.4 動詞語幹イ形
3.5 動詞語幹の形態音韻的特長
3.6 交替接辞
3.7 子音語幹動詞のテ形
3.7.1 派生による動詞テ形の説明
3.7.2 派生による説明の問題点
3.7.3 派生によらない説明
3.7.4 タ形形成の実験
3.7.5 実験結果の集計
3.8 不規則動詞「する、くる」
3.9 一語を成す「~する」
3.10 動詞の生産性
3.11 ル動詞
3.11.1 ル動詞の生産性
3.11.2 ル動詞形成上の制限
3.11.3 語幹末尾への子音の取り込み
3.12 名詞からの逆成
3.13 テルテルことば
3.14 能格動詞
3.15 自他の形態的対応

第4章 無活用動詞
4.1 無活用動詞の定義とその性質
4.2 「NVする」構文における「NVする」は1語か?
4.3 「NVする」構文における「する」は他動詞か?
4.4 「NVする」構文におけるNVは編入を受けたか?
4.5 NVと名詞
4.6 能格NV
4.7 NV派生接頭辞「お-」
4.7.1 尊敬語と接頭辞「お-」添加語彙規則
4.7.2 「お+V[0, イ]」の統語範疇と形態範疇
4.7.3 使役と受身の尊敬語
4.7.4 「お読みたい」の非文法性

第5章 形容詞
5.1 形容詞の語幹と語形
5.2 形容詞の生産性
5.3 形容詞語幹の形態音韻的特長
5.4 形容詞語幹根形の形態
5.5 合成形容詞の形態構造
5.6 形容詞と形式動詞「ある」

第6章 判定詞
6.1 判定詞の語としての資格と語形
6.2 「だ」と「である」
6.3 「なら」の統語範疇
6.4 「の」の統語範疇
6.5 「な」の語としての資格
6.6 「な」の統語範疇
6.7 判定詞という範疇
6.8 判定詞テ形「で」
6.9 判定詞ゼロ形の欠如
6.10 判定詞レ形・ロ形の欠如
6.11 過去推量形「だったろう」
6.12 ダ共起制限再考

第7章 無活用形容詞
7.1 無活用形容詞の定義と語としての資格
7.2 NA活用形の合成語分析
7.3 NAという範疇
7.4 NAの形態構造と辞書登録
7.5 NAの下位範疇

第8章 否定形の形態論
8.1 動詞「ある」の否定形
8.2 形容詞の否定形
8.3 動詞の否定形
8.4 動詞否定形の統語範疇(その1)
8.5 動詞否定形の統語範疇(その2)
8.6 「ず」を伴う動詞否定形
8.7 「ぬ、ん」や「ね」を伴う動詞否定形
8.8 動詞否定形の形態・統語範疇(まとめ)
8.9 判定詞、NA、NVの否定形

第9章 丁寧体の形態論
9.1 丁寧体と発話行為
9.2 動詞の丁寧体
9.3 「-ます」の形態
9.4 判定詞とNAの丁寧体
9.5 形容詞の丁寧体
9.6 動詞否定形の丁寧体
9.7 文体としての丁寧体

第10章 後置詞
10.1 後置詞の語としての資格
10.2 統語構造内での後置詞の扱い
10.3 後置詞のいろいろ
10.4 後置詞「ながら」
10.5 合成後置詞
10.6 動詞由来合成後置詞
10.7 名詞由来合成後置詞

第11章 まとめと展望
11.1 主要品詞のまとめ
11.2 屈折接辞のまとめ
11.3 派生接辞のまとめ
11.4 『現代日本語の文法構造・統語論編』への準備

参照文献

索引


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