Krannert MBA JP Blog

WORK HARD, WORK RIGHT, WORK TOGETHER

MGMT 572 Six Sigma and Quality Management (MSIA 2014 Max)

2014-07-28 09:11:22 | Elective-Operation
受講時期: 2014 Summer Module
担当教官: Professor Bob Plante

この選択科目は、トータル・クオリティ・マネージメント(TQM)、シックス・シグマの概念、実験計画法等を理論的側面と実験を通した実践的側面の両面から学びます。製造工程のみならず、サービス業などのプロセス改善にも応用可能な内容で、特に、顧客満足を高めるように、マーケティング分析や基本設計という上流工程で品質を高める、すなわち、さまざまな要因に対してばらつきを減らして要求された目標に合致する出力を得られるような設計を行う、ということを目的としています。授業の根底には、田口メソッド、トヨタの品質改善手法があります。オペレーション等のプロセス改善・最適化に興味ある方はもちろん、マーケティング分析から製造やサービス実装における品質向上といったマーケティング分野に興味がある方にも有益な授業と思われます。

授業はレクチャ形式で進められ、教授の過去のプロジェクトの実例をもとに、豊富なスライドを用いて、毎回のテーマの概念と、実験や分析の進め方やソフトウェア(Minitab, Excel)の使い方まで含めて解説が進められます。教授は、ゆっくり、物静かな口調で語りますが、常に学生に問いかけ、考えさせるように進めていきます。4,5名程度のチーム編成で、チームアサインメントは7回、うち2回は実験計画法の実習です。加えて、最終の実験計画法プロジェクト(チームで実験テーマを考える)を1回、そのほかにPCB Exerciseが1回別チームを組んで実施されます。ケーススタディのような課題はないものの、授業の概念をよく理解するとともに、別途教科書を熟読し、統計ソフトウェアを使いこなせるようになる必要があります。実験計画法の実習は、例えば、紙飛行機の設計について、4か所の折り目について、3段階の選択肢がある場合に、飛行距離を最大化するための設計の分析を行うというもので、組み合わせの選択方法、分析方法、最適設計の出力結果予測と、実測との比較等を行い、レポートにまとめるというものです。

成績評価は、最終DOEプロジェクトが40%、チーム課題が30%、チーム内でのチームパーティシペーション相互評価が30%と、チームの成績がベースとなりつつ、チーム内での存在感が非常に重要という構成になっています。

統計等の高度な数学的、定量分析能力が求められると同時に、実際にどうプロセスを改善してマーケットが求めるターゲットに合わせていくべきか、非常に考えさせられる内容でした。個人的には新サービス開発に興味があるため、非常に興味深く、満足できた科目でした。ただ、チームメートとの関係が重要なことも確かで、チーム運営がうまくいかないと、いい成績がとれないと思われます。

MGMT 661 Management of Operating System (2014 MSIA Max)

2014-07-28 09:07:40 | Elective-Operation
受講時期: 2014 Summer Module
担当教官: Professor Sang-Phil Kim

この選択科目は、社外の企業等と連携した実習プロジェクトを行う、3単位の科目です。企業とは、Global Supply Chain Management Initiative (GSCMI) センタのスポンサー企業の中から、教授が案件をリストにして提示してくれます。オペレーションやサプライチェーンの課題改善に取り組んでいる、ラフィエット近辺に拠点を持つ会社といってよいでしょう。

まず案件リストの中から、学生が自分のバックグラウンドや得意分野とともに希望案件をいくつか投票します。それをもとに教授が3名ずつのチームを編成します。ここから先はグループワークで、教授とは週1回程度打ち合わせをしながら、あとはクライアント企業と打ち合わせをし、最後に最終プレゼン、およびレポート提出で完了することになります。

クライアント企業とのプロジェクトの進め方は、企業によりさまざまですが、最初に案件概要からプロジェクトチャーターを作成し、初回の打ち合わせを行います。その後、データ収集や分析を行いながら、クライアントと検討を進めていきます。クライアントとの対面打ち合わせは必須ではありませんが、毎週、確実に進捗するようにプロジェクトを進めることが必要で、毎週8から12時間費やすことを期待されています。8週間の短いプロジェクトですので、実際には、最低週1回は何らかの形でクライアントとコンタクトをとるべきだと思います。検討の進捗の報告と次の検討への重要な判断ポイントの確認を重ねて行けば、最終プレゼンやレポートに対する満足度は確実に高まると思います。

成績評価は、最終プレゼン後に、クライアントからのフィードバックと、チーム内の相互評価で、総合的に決定されます。

私の場合は、ラフィエットの大手建機メーカのロジスティクスがテーマでした。私はサプライチェーンが専門ではないので、最初は課題を理解するだけでも大変でしたが、なんとか食らいついて、最後には非常に満足したという高評価をいただくことができました。また、私は学生チーム側のプロジェクトマネージャの立場でリーダシップをとりましたが、実際の企業のマネージャレベルを相手に仕事を進めることができたのは、とても価値のある経験でした。

MGMT 630000 Legal & Social Foundations of Management (MBA 2015 Norihiko)

2014-07-28 09:04:28 | Core-Others
Professor: Putman, Cara
Module: Summer 2014

コア科目の一つで、ビジネスに関わる米国の法律を学びました。

前半は基本的な事項(倫理、会計士の責任、Agency、会社組織の分類)、後半は不正(カルテルなど)、契約、不動産という内容でした。先生が作成したパワーポイントスライドを元に講義が行われます。教科書中のミニケースについて、サマリーを述べることが要求されます(稀にコールドコールがありました)。パーティシペーションに関わるため、教科書購入は必須です。ただし、教科書の版が違うとスライド記載のケースが無かったりするため、シラバス記載の版を購入する必要があります。また、本クラスはインドのプログラムと時期が重複しますが、受講可能です

評価は、35% Exam I、35% Exam II (前半部分を含まない)、10% Research, Writing Assignments(5% 会計士責任について、5% 不正についての二回)、20% Class Participation & Attendanceです。

Exam の形式(90分間)は記述式で設問文を読み、「どのような判決になるか、なぜか。」や「設問文中の主人公はどうするべきか」などを回答します。講義中に先生が「ここはテストに出る」と強調するため、Exam で問われる内容を予測することはできます。文章を記述しますが、採点はキーワード有無が重要なようです(無ければ減点)。Exam 1 は共通問題1問と選択問題から4問、Exam 2 は共通問題1問と選択問題から5問選択して回答です。Exam 2 は内容が難しいことと、回答する問題数が多いことからExam 1 よりも難易度が高い印象でした。チートシート(Letter size, one-page, both sides)が許されていますが、要求された内容を漏れなく正確に記述するためには教科書を読んで内容を理解しておく必要があります。内容の理解なしに高得点獲得は難しいです。Exam 2 が最も差が大きく、成績の支配要因です。

Research, Writing Assignments はレポート2枚にまとめて提出です。当該スライドと教科書を読み、題材を探してレポートを作成します。採点はExam に比べるとゆるく、ここで差はほとんどありませんでした。

Class Participation & Attendance は差が付きます。毎回の発言ではMedian 程度の点数であり、それ以上を取るためにはより積極的な姿勢が必要と思われます。
単語がこれまでの授業と違うため、教科書を読むたびに辞書を引く作業が必要です。読む量が多く、なかなか頭に入ってこない内容でもあり予習に時間がかかりました。先生の英語は速く、聞き取りが難しかったです。また特に強調もなく質問をしてくるため、何を聞いているのかわからない場面が多々ありました。毎回の予習と並行してExamへの準備(チートシート作成)、かつ疑問点を質問して内容をよく理解することがよい成績に繋がると思います。

MGMT 564 Management Service Operation (2015 MBA Hirotaka)

2014-07-26 11:41:37 | Elective-Operation
この科目ではコアで学んだOperationsの知識を使いながらmanufacturer ではなく、online-shopping company, hospital, hamburger chainなどservice industryにおけるOperationsについて学びます。また、授業の最終2週でLinksというシュミレーションソフトを使いコアのMarketingのクラスで行ったMarkstratと同じようなビジネスシュミレーション、及びその結果のプレゼンテーションをチーム単位で行いました。

教科書はなく、ケースと教授の用意したスライドを使い授業を行います。受講後の全体を通しての感想は、取り扱う業界にやや偏りがあり想定と違っていましたが、それでもケースを通してOperationsの内容をより具体的に学べたことは良い点でした。なかでもThe Toyota Wayという名でトヨタ生産方式を度々扱い、業界・企業が異なってもトヨタ生産方式が各所で採用されている例を見ることでトヨタ生産方式につきより深く学べたことが個人的には良かったです。Linksシュミレーションは、実施期間がやや短いこともあり我々のチームはパフォーマンス面でいまいちの結果でしたが、短期的にはマーケティングへの投資や低価格による顧客シェア拡大が必ずしも業績に直結する訳ではなく、投資(費用)と利益とのバランスが重要であるという実際のビジネスにも当てはまり得る考察が得られ、結果としては得るものがあったと思います。

評価は、チームレポート15%, 授業での発言(participation) 20%, 期末テスト40%, Linksシュミレーション25% にて決まります。チームレポート、Linksシュミレーションと併せ40%の比率ですが、これらは生徒間の差が付きにくく、良い評価を取るには期末テストに向けしっかり準備することが肝要と感じました。テストは授業で扱ったケースからほぼ万遍なく出題されたため、普段の授業をしっかり予習・復習することが求められます。

MGMT623 Business Marketing (MBA 2015 Daisuke)

2014-07-26 11:35:48 | Elective-Marketing
受講時期:2014 Module 4
担当教官:Kalwani Manohar

この授業は第二モジュールのコア科目で履修したMarketing Managementから派生して、B to B Marketingの手法やフレームワークを学ぶコースです。最終消費者へ製品やサービスが提供される過程には様々な企業が関与し、付加価値を付けて顧客へ届けるというのがビジネスの流れですが、授業の中ではその中の企業間取引におけるPricingやPositioning Strategy、最適なProduct Portfolioの構築、さらにはCustomer Educationといった内容を幅広く扱います。

授業はケースディスカッション中心に進みます。ケースは難解なものをありましたが、しっかりと読めば非常に得るものが大きい、読みごたえがある良質なものばかり選定されていたと思います。ディスカッションは先生が上手にコントロールします。最初はザクッとした質問から議論が始まり、最後は細部までしっかりとカバーし、授業の終盤にはケースの全体像や核心がしっかりと把握できます。学生同士のディスカッションからも学ぶことが多く、非常にMBAらしい授業だった印象です。

教授の英語は比較的ゆっくりと喋ってくれるので聞き取りやすかったです。留学生が話す英語も親身になって聞いてくれるので発言自体はそう難しくありません。なお、議論が脱線しそうになると教授は自問自答をして問題の核心へ生徒を上手く誘導してくれます。事前にしっかりとケースを読んで準備さえしておけば授業中に何かしらの発言機会があると思います。

評価配分はClass Participation: 30%, Written Case Analyses: 30%, Final Exam: 40%とバランス良く配分されています。Case AnalysesのGradingは基準が少し曖昧な所があったように思いますが、その他は特に不満はありませんでした。全体の中ではFinal Examが比較的大きな配分を占めており、ここの出来不出来で差がつくのではないかと思います。私個人としては、教授の真摯かつ丁寧な口調やパーソナリティは非常に好感が持てますし、生徒への指導意欲や授業から学ぶ内容も体系的に良く纏められていますので、Marketingに興味がある方は勿論、あまり今まで感心が無かった方にもお薦め出来る授業の一つです。