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社会起業家の卵達と ラウンド2

2009-04-11 | リーダーシップ
3週間の間をおいて、社会起業家を目指す40名弱のアソシエイトとISLで2回目のセッションをやった。前回は四国のソーシャルネットワーク「ドコイコ」について、慶応ビジネススクールのケースを使ったが、今回はアソシエイトの一人で、クリック募金のベンチャーを立ち上げた関根さんが、自らのビジネスプランを教材として提供してくれた。最近は気鋭の社会起業家として雑誌などで取り上げられることも増えてきた御仁だが、最初に会った印象は「ぼーっと」した人(失礼!)。しかし、いろいろ話してみると実に熱いし、いろいろ深く考えている。

前回のセッションは正直「ぬるかった」。さて、今回はどうか・・・

関根さんの事業ブランを元にした事前課題には、ほとんどの人が真剣に取り組んでくれた。もちろん出来にはバラツキがあるけれど、読んでいて鋭いなと思えるものも結構あった。

セッションでは、value propositionについての議論にかなりの時間を使った。ソーシャルビジネスについては、それが「イイコト」なのだから当然価値があって、人々はそれを支持するという「安易な」解析になりがちだ。

value propositionは、「誰に」「どのような価値を」「どのような対価で」提供するかが骨子となる。すっぽり抜けがちなのが最初のところで、クリック募金で言えば、
 「企業はなぜ他の広告媒体よりクリック募金を選ぶのか」
 「どのような企業により訴求できるのか」
 「消費者はなぜイーココロ!でショッピングをするのか」
 「どのような消費者により訴求できるのか」
をクールに考え抜くことで、イーココロ!の可能性と課題が見えてくる。

私自身は、この事業はいま大きな岐路に立っていると見ている。今度、関根氏と議論してみたい。

セッションが終わったのは11時近くだったが、そのあと日付が変わる時間まで何名かのアソシエイトと「雑談」をした。うち一人はビジネスプランを練っていると私の幻が出てきて「そんなんでどないしてお金とるの?」とかビシビシ言うらしい・・・(苦笑)。しかし、それが少し「クールな目」でプランを見つめることになるのなら、いいのではないかな?

日本の社会起業家達には、正直に言えば、スケールがない。関根さんもスケールについて悩んでいるし、他の人たちはもっと手前のミッションのところでもがいている。それが、田坂広志さんの言う「草の根」的なムーブメントとして広がっていき、個々のスケールは問題にならないのか、それとも彼ら彼女らの中から本当に社会を変えるスケールを持つ人がでてくるのか、つらつら考えながら家路についた。

↓関根さんのサイトです。
募金サイト イーココロ!

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