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脱ガラパゴス-「ものづくり」から「ものがたり」へ

2008-11-22 | 経営と戦略
12月号のダイヤモンド・ハーバードビジネスの特集「優位」の教訓はは読み応えがあった。金融危機に端を発する世界的な経済の混迷の中、悩めるビジネスリーダーに勇気を与えてくれるのではないだろうか。特に、CEOが自ら語る論考には、読んでいて思わず身をのりだしてしまった。

巻頭の政策研究大学院大学の黒川教授がうまい表現を使っておられる。グローバルにいるいろいろなお客さんに喜んでもらうには「ものがたり」が必要だ。日本企業の強さは「ものづくり」というが、これからは「ものがたり」を作り出さないといけない。

参考:ダニエル・ピンクの「ハイ・コンセプト」
http://blog.goo.ne.jp/kozatori7/e/3fd5aa384e7125a0e4c194b50b84587c

この点で、デザインコンサルティング会社IDEOのティム・ブラウンの「デザイン・シンキング」は興味深い。デザインの力が、病院の看護、自転車、眼科治療を革新していく例には目を見張る。そのデザインは孤高の天才が生み出すのではなく、チームが生み出す。そして、そのプロセスは線形的なプロセスではなく、「着想」「観念化」「実現化」の3つのスペースを有機的につくることだという。その中で重要な役割を果たすのは「ストーリー」だ。

もうひとつ、ピクサーアニメーションのエド・キャットムルの「創造力のプラットフォーム」も、リスクの高い映画業界を勝ち抜いた組織経営の妙を開陳している。それは意外なほど厳しい規律と謙虚さを、アクの強そうなクリエーター達に課すものだ。

「ものがたり」と言えば、最近気に入ってよく観ているプロモーションビデオがある。「元気ロケッツ」というゲームクリエーターの水口哲也氏がリーダーとなって作った音楽ユニットのものだ。

30年未来、宇宙で生まれて地球に降り立ったことがない17歳のLumiという架空の少女をボーカルにしたポップミュージックだ。欧米で先行発表されてYouTubeで話題となり、日本では昨年7月の地球環境イベントのオープニングアクトとしてデビューした。



\"Heavenly Star\" by Genki Rockets 元気ロケッツ


このファーストカットのHevenly Starがいい。歌詞はちょっと恥ずかしくなるような内容だが、宇宙から見た地球について歌いあげている。No border beteen usってな感じだ。映像もこの音楽ユニットがもつ物語をとてもうまく表現している(昔、a-haで似たようなPVがあったけど)。

観ていてほんとうに「元気」がでてくる。

最近、仕事で辛いときにはこのPVを(こっそり)観ている。ちなみに先月、音楽ユニットとして初めてらしいが、日本でもGoodデザイン賞を受賞して話題になった。

日本人のデザイン力もすごいもんだ。

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