しかし、高齢社会が進み平均寿命ものびた今の時代に、この年齢以上の人たちを一概に「老人」「お年寄り」とするには無理がある。
65歳以上でも、第一線で働いている人たちが増えている。たとえ働いていなくても「老人」や「お年寄り」と言われることを心外に思ったり不快感を抱いたりする人が私の周りにも大勢いる。
だから生活のなかで「老人」「老女」「おじいさん」「おばあさん」などということばは、使い方に注意しなければいけない。
例えば、「還暦を迎えた(過ぎた)老人たち」というような場合には、「還暦を迎えた(過ぎた)人(方)たち」などと言いかえるべきだ、と主張する人も多い。
テレビなどでも、最近では「高齢者」や「年配の女性(男性)」ということばを使ったり、「○歳の男性(女性)」などと、具体的に年齢を入れたりする傾向になっている。(『NHKことばのハンドブック 第2版』p.216参照)
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国連では、60歳以上を高齢者として定義し、80歳以上を後期高齢者としている。
一方、国際保健機構(WHO)によると、高齢者は65歳以上となっており、80歳以上が後期高齢者とされている。
最近注目を浴びている学問に、高齢者にまつわる研究を行なう「老年学」というものがある。
この老年学では65歳以上が高齢者とされ、65歳から74歳を前期高齢、75歳から84歳を中期高齢者、85歳以上を後期高齢者としている。
最近では、70歳から前期高齢者としようという動きもある。このように高齢者の定義は様々なのだ。
さて、もう1度質問です。