こめはなやの四季

農家のお菓子とごはん「こめはなや」
農作業や料理、人との出会いなど心に残ったことを綴ります。

一夜飾り

2012-01-04 17:57:32 | 文化


 暮れの31日、早朝にわらを取り出して最小限のしめ飾りをつくっておき、配達に出ました。午後から山に行って松とそよごをとってきて松飾を。父がいるころはいつも29日に山に行っていたなあ。ときどき一緒に行きました。

 ほんとうは30日には飾っていなくてはならなくて、大みそかに飾っていたら隣のお姉さんに「一夜かざりじゃん」と言われてしまいました。

 ごめんなさいね、と神様にあやまりつつ。

 家の玄関、神棚、かまどの神様、井戸の神様、蔵の入り口、この写真は下の畑にある家の守り神様、それに店と離れが増えて。いくつ飾ったかわからなくなりました。
 ことしは穏やかで暖かかったので、ずいぶん楽。
 暗くなる頃おせちに取り掛かる、いつものパターンとなってしまいましたが、とにもかくにもつつがなく一年を終われたことに感謝したこの暮れでありました。

 それにしても相変わらずバタバタやっとるのう、と家の神様にあきれられているだろな。

梅の顛末

2011-07-12 22:22:29 | 文化


 去年はジュースや梅酒、砂糖漬けなど作って、梅干しをつけなかったから、今年はたんとつけるぞ!と張り切って荒れ地の奥の、放置梅の木に向かった5日朝。
 草を払いつつ木にたどり着けばほとんどないではないか。とほほほ。
 下見をしておかなかったから悪いのだけれど。どーしようー。

 急きょ伊那のいとこに連絡して、やはりこちらも持ち主不在で実るに任せている木の梅を取らせてもらえることになりました。脚立や草刈り機を乗せたまま伊那へ。

 これはすこし小さ目の中梅、といった感じのだけれど、取った取った取りました!十分ありました。よかったー!

 もうやめるべ、と気が付けばおなかがペコペコ。どこかでごはん食べようね、久しぶりだねとゆっこちゃんとふたり。ついでに寄った友人のお店で勧めてくれた自然食系の食べ物屋さんに行きました。

 2時半過ぎとてランチメニューは終わっていて、ゆっこちゃんが地鶏で私は無難に生姜焼き定食を頼みました。出てきたお皿に二人してメガテン・・・・。大きめの細身の皿1枚にご飯がぺらっと、サラダがちょろっと、鶏肉は味がないし、オイオイ!なのであります。汁物も付いていないし。味のない少量のサラダ(キャベツと大根の千切り)にきゅうり1枚とミニトマト1個のほかに野菜はないし。キャー!それで800円以上していて、「こめはなやの定食は一体なんじゃ!」と二人して。

 ああ、よけいおなかがすいてしまった。こりゃ前菜じゃん!と、空腹100%だった私は怒り。おまけに頼んだ330円のドリンクバーに行ってみれば「今日はコーヒーありません。」何をー!なのであります。冷たいお茶とか、ジュースでおなかを膨らまし、帰路に就いたのであります。

 いやあ、久しぶりに散々笑いました。入っていったときのしら~っとした店の雰囲気からも悪い予感がしたよね、なんて。ベンキョウになりました。栄えある「私のレストランワースト3」にランクイン。ほかのふたつはどこ?って聞かないでね。

 こんなことを言われないようにしよう。

 軽トラを運転しながら「ハラへったー!そういえばゆっこちゃんおにぎり持ってきたって言ってなかった?ちょうだい1個。」
 それがまた昨日の店の残りごはん(玄米と雑穀ごはんがいりまじり)に、花ちゃんの丹精した梅干し入り、でかいのり巻きおにぎりで、「う、うまい、おいしい、チョーおいしい!なんでこんなにご飯が甘いの!!もしかしてこれはうちのコシヒカリ!」などとなどと叫びながら帰ったのであります。

 ごはん、最高。甘い。満足。終わりよければすべてよし。


御柱、晴天に恵まれ無事終了

2011-05-09 21:06:17 | 文化
 

 店の前を通りつつある2の柱です。



 
 矢彦神社の入り口です。



 建て御柱です。



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 出店の合間に写真を撮ったので、見せ場ではありませんがこんな風。

 出店のもようです。



 店の前で。





 

しょうゆを仕込みました。

2011-04-26 23:03:18 | 文化



 直前にぽろぽろ雨が落ちましたが、なんとか好天に恵まれ今年のしょうゆの仕込みが終わりました。

 東京から納々屋の面々6名と、静岡からの由美ちゃん、松本のセノ夫妻と、伊那、箕輪、小野の新しいメンバー、こめはなやを加えて15人。にぎやかで楽しくてラクでした。



 明科の麹屋さんからいただいてきたホカホカの麹に、分量の塩を加えて混ぜます。








 
 麹と水をそうーっと入れて、混ぜ混ぜして







 ネットをかけて出来上がり。

 班の名前は? 「美人しょうゆ」と「天下一しょうゆ」だそうな。おいしくなりそう。

 来週はこめはなやでの仕込みを卒業した花ちゃんと真美さんが、木曾でしょうゆ麹つくりに挑戦します。がんばれー!!いいなあ、こうして醤油の輪が広がり、人のつながりが広がり。手作りの、金銭で測れない豊かさが広がります。この仕込みかたを編み出した萩原さんの願いだった、しょうゆを通した平和づくりが、少しだけ芽をだしているきがします。

 お会いできませんでしたが、萩原さんありがとうございました。

 それから今回は、優子さんが記録係で写真をたくさん撮ってくれたので、たくさんアップすることができました。ありがと!




今年もみそたきしました

2011-04-07 21:41:44 | 文化


 今年も例年通り、朝5時から大豆の釜に火を入れました。いつも30キロの大豆ですが、今年は余分に店の一番大きな鍋で、4升の大豆を同時にたきました。


 
 おおかた煮えた感じです。

 いつも寒くて大変なのですが。今年は暖か、天気が良くてラッキーでした。

 前々日の外国のシュミレーションでは6日、7日と日本中が一旦南におりた風が戻ってきて、放射能でおおわれることになっておりました。が、他の日に移すのも大変だし、もういいや気にせんとこ、と決行。結局風向きがそれたという事でした。まあ、来るより来ない方がよいですね。



 例年は日が傾いて寒くなりながら片づけをするのですが、今年は慣れたのか3時半にはほとんど終わってゆっくりお茶をいただけました。二家族分を分けたので、店のみそは大体90キロくらいできたと思います。一応3年おいてから使う予定ですが、いつも少し足りなくなって早めに樽を開けます。

 今年ははじめて全量買った大豆を使うことになりました。大豆も麹も自前で作っていたことを思うとさびしいのですが、これも仕方ないかな。大豆は青森産の無農薬、有機大豆を使いました。

 10年畑を作ったことの良さは、いざとなればいつでも作物を作れる、という安心感です。大豆の種まき、草取り土寄せ、収穫のいろいろ。その時その時の作業と景色と手の感触が、湿度やお日様の光の加減まで伴って思い出されます。

 土からいただく食べ物を、大事に加工して暮らしてゆくことが大切になる時が、いよいよ来たようです。

 早く終わったので、今年初めての畑の仕事を日暮れまでしました。冬越しの小さな雑草をとって、穴を掘って苗を植えたり。花の木や苗を植えたり。育苗用のプールをつくるハウスを片づけたり。

 楽しかったー。土を触ってアースすると、この頃の不安や重さが抜けてゆくようです。私たちは自然から奪い、汚し、大変な負荷をかけているのに、なおもこんなに静かに与えてくれている。なみだ、なみだ、ぽつぽつ泣きながら仕事しました。

 春、ありがとう。



しょうゆ絞り

2010-11-25 20:33:21 | 文化



 16日。3回目でやっと好天気のしょうゆ絞りとなりました。いつもみぞれや寒風吹き荒れの日で、もう期待していなかったのが良かったのか、カラマツの黄葉が美しい晴れ晴れとした日となりました。





 今年も絞り師の岩崎さんに来ていただき、絞り方を教えていただきながらの絞りです。

 船からおいしい醤油がきらきらこぼれて。岩崎さんにも「絞りやすいいい醤油」とほめていただき一安心です。きょねんよりさっぱり味な気がしますが、いずれにしてもやはりおいしい。




 こんな風にふくろにお湯で薄めたモロミを入れて、重ねて圧をかけます。




 絞りあがったしょうゆを釜に入れて、90度に熱してアクをとります。寄ってたかってアクをとているところ。不純物や雑味をのぞく大切な作業です。

 このあと、桶に入れて涼しい場所に10日ほど寝かせて澱を鎮め、びん詰となります。

 3回目ともなると、それに今年は一日で終わったので、だいぶ気も楽にできるようになりました。そうはいっても一大事なので一仕事終わってほっとしているところです。

 火入れ前の生搾りしょうゆがまた絶品で!次の日に頂き物のイカを刺身にして・・・・はぁ、しあわせ。


 

田の神さまへのお供え

2010-06-04 06:57:52 | 文化
 田植の終わった翌日。いつものようにお供えを作りました。今年は苗が5葉になり、20センチから25センチほどに大きくなったので、立派なお供えができました。昔の田んぼで作った苗のようです。

 これを神棚と、田んぼの横のお神明さまに持って行ってお供えし、無事終わった感謝と一年見守ってもらえるようお願いしました。

 母と同年輩のおばあさんのふたりに聞きましたが、「田んぼの神様のお供え」というだけで、この物自体の名前は知らないようです。「ご飯はもち米ずら」と言われましたが、うちは前から普通のご飯で、と答えたらしかめつらをされてしまいました。苗はいつもモチの苗なので、まあ、大目に見てもらうことにいたしました。いいですよね、田んぼの神さま。


味噌炊き

2010-04-10 19:52:23 | 文化


 7日、朝5時半から30キロの大豆を炊き始めました。時折小雨がしとしと降って、簡単なさし掛けをかけての作業となりました。山が霧でしっとりけぶって、ひとり火を焚くのも気持ち良いひとときです。



 やっと沸騰したところ。おっとととう!




 12時過ぎに火を引き、家族友人が来て、にぎやかな味噌作業が始まりました。
 
 まずは年代物の機械で味噌を摺りつぶします。いつから使っているのかわからないものですが、メイド・イン・フィラデルフィア(もちろん英語で)の刻印がされているミートチョッパーです。 
 きいこきいこ、ひと回しごとに揺れる機械は、人数さえいれば楽しい作業。



 塩と米こうじを混ぜたものをつぶした煮大豆にまぜ、よく混ぜ合わせ、空気を抜いた玉を作って樽に詰める準備です。ごく普通の簡単なやり方ですが、かなりおいしい味噌ができます。



 これからしっかり重石をして、2年か3年寝かせます。
 ちょいと先ではありますが、確かなくらしを支える食べ物作りです。
 毎回洗って、乾かして、油を塗ってしまう機械や釜たち。
 つなげてきた時間や、人のつながりや、大地の恵みがあるから
 また、今年も仕込むことができたお味噌。

 また来年も、早朝の東の山々に手を合わせ、味噌炊きの釜に火を入れることができますように。
 同じ釜の味噌を、たくさんの方々においしく食べて頂けますように。



 

今年のしょうゆを仕込みました

2010-03-30 22:21:35 | 文化


 28日、東京や三重からの仲間と一緒に、今年のしょう油の仕込みをしました。
 明科の丸山造醸所に作ってもらった、丸大豆と地元麦の麹に、塩を混ぜる「塩切り麹」を作っているところです。麹の胞子がモウモウろ舞い上がるので、マスク必着です。

 「寒いから冬並みに着こんで来て」とくどいほど伝えたので、みんな着膨れ気味。

 実は、日曜日のため店は営業しており、お客様は、この店の庭で繰り広げられる怪しい光景を見ながらお食事をされているというわけで。実におかしく、あったかな雰囲気の一日となりました。




 よく塩を混ぜたら樽に入れて、水を加えます。水は湧水など美味しいものを使いますが、私たちはお手軽に母屋の浄水器のπウォーターの水を運んで入れています。ちなみにお店の浄水器は、セラミック使用のC1を使っていて、こちらもかなりおいしいのですが、出てくる水の量がπウォーターの方が多くて早いのです。



 よく混ぜて、ネットで覆って終了です。暖かなハウスの中において発酵を早めます。これから一か月は週一で天地返しをしなくてはなりません。ここで早く塩を溶かすことで、納豆菌にやられるのを防ぐのです。ここで管理する二樽以外の四樽分は、それぞれの家において管理するためもって帰ります。おおかた終わったころ、雨が降り出しました。





 頼母庵で温まりながら、おさらい中。お疲れさま!おいしいおしょうゆ作ろうね!