入試で出題ミス=静岡大
静岡大学は26日、前期日程の入学試験の国語で出題ミスがあり、受験した470人全員を正解扱いにすると発表した。
同大によると、出題ミスがあったのは、25日に実施した国語の試験で、文中の片仮名を漢字に改める問題。「遠縁(とおえん)」が正答となるはずだったが、問題用紙には「トウエン」と誤記されていた。配点は100点満点中2点。
国語は人文学部の2学科で必須科目だったほか、教育学部の選択科目だった。
時事通信 2008/02/26-18:25
自分が関わってないから言うわけではないけれど、国語の問題でこんなミス、あり得ないだろう。
10年以上国語の問題作成に関わった経験から考えても、恐ろしく何度も読み返し、複数の担当者の目を通しているのに、なぜこんな事が起きたのか、さっぱり理解できない。
本文中のルビならまだしも、設問そのものだ。
チェックの甘さを言うのは簡単だし、そういう過程の問題も重要なんだけれど、最初に問題を作った人が「遠い」を「とうい」と入力したことそれ自体に愕然とする。
誤字・誤植レベルの問題ではなく、関係者の「国語力」そのものに「?」がついてしまう。
同じ大学の国語関係なのだから私の知らない人ではない誰かだと思うと、本当に言葉がない。
これ、逆に漢字の読みを問う問題だったら「とうえん」で正解だった可能性があるって事で、そういう事態があっても正答例は開示請求がなければ外に出ないし、こわいなぁ。
今年の国語の問題については他にも言いたいことがあるが--そして、「総合問題」に関しても不満なんだけれど--その話はまた別の機会にしよう。
前に文語文のことを書いた時にも少し触れたと思うけれど、現代仮名遣いは表音主義なのに、助詞の「は」「を」や四つ仮名(じ・ぢ・ず・づ)など、いくつか文法というか、意味を優先した表記が残っているために混乱を招いている。
若い人の書く文章では、本当に混乱が多く、タイトルにしたように「こんにちわ」「こんばんわ」の類は、もはや間違いではないのでは、と思ってしまう状況だ(デフォルトでは変換できないので気づくはずなのだけれど……)。
「ゐ」や「ゑ」の多用などは確信犯も多いように見受けられるけれど、メールやレポートの中に「私ゎ」とか、「……とゆう(「言う」です、念のため)」とか出てくるとぎょっとする。
ところが、最近は若い人ばかりではなく、学内の文書などでも「とお」「とう」問題は発生している。「遠縁」はさすがに文書に出てこないのだけれど「下記の通り」というような言い方はしょっちゅうあるので、「とうり」が変換されずに残る(ATOK17では、「とうり」の変換候補の中に「とおり」が存在する。ら抜きを指摘するならこれも間違いだと言ってくれ)。
前の記事で紹介した「もんじろう」の武士語変換も、単語レベルでは面白いけれど、文法も仮名遣いもでたらめだ。遊びだからこそ、そういう所にこだわりをもって欲しい。
文法はともかく、仮名の表記に関しては旧仮名に戻した方がいいんじゃないかとさえ思う。
語源が解ることで国語はもっとずっと面白くなるし。
あ、一つそういう例題。
遠江は、現代仮名遣いでは「とおとうみ」と入力します。
古典的な仮名遣いではどうなりますか?
なぜか、と言うことも調べれば間違えようが無くなりますよね。
断るまでもありませんが、タイトル、間違ってます。
これも、添削してみてください!
静岡大学は26日、前期日程の入学試験の国語で出題ミスがあり、受験した470人全員を正解扱いにすると発表した。
同大によると、出題ミスがあったのは、25日に実施した国語の試験で、文中の片仮名を漢字に改める問題。「遠縁(とおえん)」が正答となるはずだったが、問題用紙には「トウエン」と誤記されていた。配点は100点満点中2点。
国語は人文学部の2学科で必須科目だったほか、教育学部の選択科目だった。
時事通信 2008/02/26-18:25
自分が関わってないから言うわけではないけれど、国語の問題でこんなミス、あり得ないだろう。
10年以上国語の問題作成に関わった経験から考えても、恐ろしく何度も読み返し、複数の担当者の目を通しているのに、なぜこんな事が起きたのか、さっぱり理解できない。
本文中のルビならまだしも、設問そのものだ。
チェックの甘さを言うのは簡単だし、そういう過程の問題も重要なんだけれど、最初に問題を作った人が「遠い」を「とうい」と入力したことそれ自体に愕然とする。
誤字・誤植レベルの問題ではなく、関係者の「国語力」そのものに「?」がついてしまう。
同じ大学の国語関係なのだから私の知らない人ではない誰かだと思うと、本当に言葉がない。
これ、逆に漢字の読みを問う問題だったら「とうえん」で正解だった可能性があるって事で、そういう事態があっても正答例は開示請求がなければ外に出ないし、こわいなぁ。
今年の国語の問題については他にも言いたいことがあるが--そして、「総合問題」に関しても不満なんだけれど--その話はまた別の機会にしよう。
前に文語文のことを書いた時にも少し触れたと思うけれど、現代仮名遣いは表音主義なのに、助詞の「は」「を」や四つ仮名(じ・ぢ・ず・づ)など、いくつか文法というか、意味を優先した表記が残っているために混乱を招いている。
若い人の書く文章では、本当に混乱が多く、タイトルにしたように「こんにちわ」「こんばんわ」の類は、もはや間違いではないのでは、と思ってしまう状況だ(デフォルトでは変換できないので気づくはずなのだけれど……)。
「ゐ」や「ゑ」の多用などは確信犯も多いように見受けられるけれど、メールやレポートの中に「私ゎ」とか、「……とゆう(「言う」です、念のため)」とか出てくるとぎょっとする。
ところが、最近は若い人ばかりではなく、学内の文書などでも「とお」「とう」問題は発生している。「遠縁」はさすがに文書に出てこないのだけれど「下記の通り」というような言い方はしょっちゅうあるので、「とうり」が変換されずに残る(ATOK17では、「とうり」の変換候補の中に「とおり」が存在する。ら抜きを指摘するならこれも間違いだと言ってくれ)。
前の記事で紹介した「もんじろう」の武士語変換も、単語レベルでは面白いけれど、文法も仮名遣いもでたらめだ。遊びだからこそ、そういう所にこだわりをもって欲しい。
文法はともかく、仮名の表記に関しては旧仮名に戻した方がいいんじゃないかとさえ思う。
語源が解ることで国語はもっとずっと面白くなるし。
あ、一つそういう例題。
遠江は、現代仮名遣いでは「とおとうみ」と入力します。
古典的な仮名遣いではどうなりますか?
なぜか、と言うことも調べれば間違えようが無くなりますよね。
断るまでもありませんが、タイトル、間違ってます。
これも、添削してみてください!
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