コニタス

書き留めておくほど重くはないけれど、忘れてしまうと悔いが残るような日々の想い。
気分の流れが見えるかな。

高校生の友人関係と生活意識

2006-03-03 18:51:09 | 
財団法人日本青少年研究所というのがあって。

昨日辺り、ニュースで取り上げられていた調査結果。
web上のニュースで、今探してみると

日本の高校生は意欲足りない 日米中韓で意識調査(朝日新聞)
日本の高校生、覇気なし 学習意欲・目的…日米中韓で調査(産経新聞)
日本は「できる生徒」より「人気者」…高校生意識調査(読売新聞)
訪日で「日本好き」が倍増 中韓、高校生の意識調査(共同通信)
<高校生意識調査>中韓の4分の1が「日本好き」(毎日新聞)

少し気になって、ホームページを覗いてみたら、調査の基礎データ(PDF)を公表している。


ここから話は二つの別れる。

一つは、統計資料と報道と、我々受け手の問題。
同じソースで、報道機関によって取り上げ方は様々。
統計資料は解釈でどうにでも使える。質問項目にも誘導はあるし、それを報じるマスコミは好き勝手に切り取るし、大概の人は、原資料に当たろうとはしない。
で、「そうなんだぁ、やっぱりねぇ」と、中吊り広告の週刊誌見出しで解った気になるような反応をしてしまう。

多少センシティブな国際問題を抱えているだけに、この手の情報は、質問項目から、全部見た方が良い。

今は、ニュースをネタにブログを書く人も多いし、それを色々検索できるから、ためしに検索してみたらいい。原資料に当たって書いてる人、余所の記事と比較して論じてる人が、どれくらいいるか。
これは、学術研究でも、報道でも、とても大事な問題。一つの情報で判断してはいけない。



もう一つは、この調査そのもの。実に色んなことを聞いてる。
わたしも、好き勝手に切り取ってしまおうと思う。

たとえば、

問8 あなたは現在、大事にしていることは何ですか?あてはまる番号に〇をつけてください。
~~~~~~~~~~~~~~日本 米国 中国 韓国
1 希望の大学に入学すること~ 29.3 53.8 76.4 78.0
2 成績がよくなること~~~~  33.2 74.3 75.8 73.8

報道されているように、彼らは友達に好かれることの方が、進学や学業成績よりもずっと大事(その、友達の定義や、感覚についても詳しい質問がある)。

成績のいい人は、時として、人気者にはなれない。
私は、高校の時、学年の総合順位で言ったら多分上5%くらいのところにいたんだと思う。バリバリ進学校ではなく、半分の生徒は就職していた。そう言う環境では、私みたいなもやしっ子(その時は今より体重が25kgも少なかった。勿論身長は同じで、体重だけ、殆ど1.5倍に増えた計算!)は、「ガリ勉君」扱いだ。まぁ、いじめられてたわけじゃないけども。

勉強が出来ることを鼻にかけるような奴はだめ。それはそうなんだけれど、競いあわないのもどうかと思うし、競争はともかく、向上すること、は、捨てないで欲しいなぁ。
私も、最近は随分弱気で、大学院生の頃を知ってる人は、多分ビックリするほどの無気力になったと思うけれど、それでも、学生達には、やりたいことがあるなら全力でやれよ、と思う。

結局、やりたいこと、が大問題、というのは、続いている。
資本主義社会は基本的に競争原理で動いているから、今回調査対象になった国だけじゃなく、沢山の国の、若者たちが、日本人と競争しようとするだろう。その時、多分、日本の若者は、優しく譲るか、「攘夷」を叫ぶしかなくなる。

優しく競い合わない社会は美しいけれど、それを実現したいなら、競争するより遙かにきつい努力が必要。

同僚のK先生が、足を引っ張る(ひきずりおろす)社会から手を引っ張る(ひきあげる)社会へ、と言うことを仰っていた。美しいなぁ。

無気力で競わないのと、優しいのは違う。

良い成績で良い学校、なんて考えること無いけど、優しい努力家であり続けて欲しい。わたしは、もう、手遅れだから。


散漫になった。

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