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木漏れ日の雑木林

金剛山の西山麓で里山の保全活動を行っています。自称若者集団ですが、実態は?

水耕的な栽培

2024年06月20日 05時08分34秒 | 耕作放棄地

世の中には変わった栽培法を試みる御仁も存在するものである。業界では常識かも知れないが、一風変わった手法にも見えるのが、水耕栽培や養液栽培など。単にお前が知らないだけだ・・・・・とのツッコミが来そうだが、まあ事実なのでお許しを。今回のテーマはそのうちの一つ、水耕栽培ならぬ水耕的な栽培法のご紹介を。水耕栽培はご存じのように根を水中に浸けて栽培する方法である。件の、水耕的な栽培とは根では無く畝を水漬けにする栽培法である。昔から地域に存在する手法なのか師匠の開発なのか、詳細は存じないがチトご紹介しようかと。

対象物はサトイモ、この品泥イモとも呼び、どろんこ状態の環境を好む物である。こうした特質を理解し、畝間に水流を導いて意図的にどろんこ状態を作りだそうとの試みだ。常時水中であれば根腐れを起こす可能性がある。従って必要に応じ、水流を入れたり止めたり出来る機能が必要だ。

画像で現場をご覧頂いた方が早いかと思うが、水流の出し入れ自由なサトイモ畑である。入れるのは出来ても出すのは・・・・・と疑問をお持ちかと。実は単純で、入れる水流を絞り込み地中への浸透を強めるだけ・・・・の話なのだ。現場は師匠のサトイモ畑、栽培品は出荷用である。見栄え良く形を整えて程よいサイズに仕上げねばならない。具体的なノウハウは存じないが、師匠宅の家計に大きな貢献をしているようだから、栽培はうまく回っているのだろう。

上述の話でご理解いただけたかと思うが、サトイモ栽培は立地条件を選択する。単に畑に種芋を植え込むだけでは済まないのだ。いわゆる素人ファーマーが失敗する原因の一つでもある。如雨露やバケツでの水やり等では到底追っつきませんのでご注意を。子狸もこの水問題で何度苦渋を飲まされたことやら。最近は悟って、サトイモ栽培からは撤退してます。

仲間達では大御所や長老がサトイモ栽培に挑んでいるが、両者は叉違った手法を.あえて名付けると「洩水栽培」。当地はいわゆる棚田地帯、田畑には当然ながら段差が伴い、上下の関係が生じる。下の田畑は上の田圃からの洩水が常態なのだ。従ってそうした場所を選べば、水耕的な栽培が可能となり、師匠の畑と同様効果をもたらす。いわゆる便乗商法とも言えるかも。水は上から下に流れるのが自然の理、誰も否定は出来ませんわな。

 

 

 

 

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水の補給は

2024年06月19日 05時10分05秒 | 耕作放棄地

農作業にとって水は必要不可欠な資源である。太古の昔から、どうやって確保するかが至難の技であった。時には血の気を見ることもあり、集落どうしの争いごとに発展することもままあったようだ。一例を挙げると、当地と大和とはお隣さんだ。高圧線も通っているのだがその全てが河内側を走っている。聞くところでは金剛・葛城の水争いに敗れ、力関係で押しつけられたとか何とか。真偽の程は定かでは無いが、あり得ない話でも無いだろう。

そんな大ごとな話はさておいて、通例は水路を開削し長い用水路を構築して水を確保するのが大半だろう。我々の農地群も用水路の恩恵に預かり、用水路から分岐させて畑へと水を導いている。事情により流れてこない日もあるが、先ずは間に合っている。問題は用水という特徴から水路近くにしか導入できないことだ。従って用水路から離れた区域では水タンクの設置が必需品となってくる。

子狸の用水事例を画像でご紹介するので、状況をご理解いただければ有り難いかと。まずは畑の横を走っている用水路をせき止め、脇道へと導いて受枡にプールし地下に通したパイプで溜め池へと通して貯水池とする。此処までは自然流水だ。貯留水を程よく散布するのが原則だが、距離があるとくたびれはてる。従って、畑の中央部付近に水タンクを設置して、天水の貯留やポンプでの送水を行い、中継の貯水池としている。

水タンクは立地条件が良いのか、他の仲間達も利用するので3~4日しか持たないが,活躍するのは良いことだ。かくして天水と用水路の水とで必要量を賄っている。梅雨時は必要以上に雨が降ってくれるので、常時満タン状態だ。それ以外は頻繁なポンプのお出ましとなってくる。それにしても用水の有り難いこと、先人達の智慧と汗の結晶でもある。維持管理してくれている水利組合への参画と尽力とが必要不可欠であろう。

 

 

 

 

 

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モチはモチ屋

2024年06月18日 05時22分15秒 | 耕作放棄地

何処の世界もそうなんだが、一芸に秀でた特別な才能を持たれた方々がおられるものである.通例は、人の評価をいわゆる偏差値で行う事例が多いが、尺度は一つとは限らない。否、偏差値に囚われすぎると判断を誤るのかも。まあ其処らの話は横に置いときまして、仲間内での評価は専ら栽培技術と人柄との二択かなと。今回は我らの師匠をまな板に乗せてみようかと。師匠は生粋の赤阪の民、生まれも育ちも赤阪人なのだ。幼少期から農作業のイロハをたたき込まれて育ってきた。成人後は「半農半X」でサラリーマンと兼業だったのだ。

半農とは言え生活が掛かった農作業、改善工夫しながら栽培技術を磨いてこられたようだ。格別自慢することも無く、黙々と実践されるのみだが、成果品をみれば腕の方は一目瞭然かと.主に道の駅や直売所等で販売されてる模様だが、評価も上々なようで、夕方残品を回収に向かうことも少ないようだ。

我々も教えを請うことが多いが、別段,秘匿はせず気軽にノウハウを伝授してもらえる。身近で貴重な存在なのだ.師匠の腕前を推測するには畑の現状と成果品とを眺めるべきだろう。この点で印象に残る伝承話があり、興味深く記憶している。中国奥地の少数民族の山村だったかと思うが、若い男女が相思相愛となって結婚を意識したとき、青年は一番先に自分の畑を娘さんに見せるそうな。娘さんは畑を観察して青年の人物像と栽培技術とを評価し結婚の可否を決めるそうだ。

もう十数年以上前に読んだ民俗学のレポートだったかと思うのだが、明瞭に記憶に残り脳裏に陣取っている。国や民族が違え、生活習慣等が異なっていても男女の思いと視点とは変わらないものかと。

さて肝心の師匠の腕のほうだが、何枚かの画像で紹介しておきます。師匠は十数年ごとに年により田圃を畑に入れ替え、野菜栽培に活用している状況です。連作障害は皆目発生しないのが強みでしょうか。

 

 

 

 

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サツマイモの下準備

2024年06月17日 05時14分23秒 | 耕作放棄地

サツマイモ栽培を想定している。早い方は先月中に既に定植済みかと。子狸は遅れていて、今月20日頃を植栽日と予定している。遅ればせながらの植え込みだが、どうやら梅雨入り前後となりそうだ。タイミングとしては遅れて良かったのかも知れない。其処で下準備にと取り掛かった。想定地はジャガイモの栽培地跡、つい先日までジャガイモを掘りまくっていた場所だ。畝跡はそのまま残っている。

何時も手抜き作業を思いつくのが子狸の悪い癖、何とかして省力化しようと悪巧みする。今回も然り。基本、ジャガイモの畝を流用することにした。畝の骨格は崩さずに中味だけ耕耘して転用しようとの試みだ。畝を触らないなら、かなり作業がカット出来る。ミニ耕耘機を引っ張り出し、畝を壊さぬように中味だけ耕耘する。ジャガイモの産着をサツマイモの産着へと体よく変換だ。

植栽する予定数は70株程度、品種的には「ベニハルカ」中心で40株、別途「ベニアズマ」を30株、の想定だ。苗は例の百姓候補生氏に依頼して、某個人種苗店にて予約済みだ。天候次第だが、一応20日前後に植え付けの予定だ。

さて耕耘したジャガイモ跡地だが、中味だけは新規対応みたいに仕上がった。レーキで地ならしをして平面化する。残すは当日の作業だが、40センチ間隔程度で竹棒で穴開けし,植え付けの目印としていく.植え方は種々あるが、子狸的には斜め植えの採用が多いかな.遠目に眺めると、新規に設置したサツマイモ畑のようで、苗が見えないだけの前段階のようだ。出来ることならサツマイモの定植後、数日雨模様となってくれれば万々歳。梅雨入りのタイミングを図っているのだが、さてどうだろう。

畝の姿は4本見えるかと思うが、サツマイモ対応は2本のみである.70株程度の数量なら、2本で十分、4本もサツマイモを作ったら消化しかねるのがオチだろう。程々にしておかないと。

 

 

 

 

 

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ジャガイモも最後

2024年06月16日 05時24分13秒 | 耕作放棄地

今年のジャガイモ栽培はすったもんだあったものだ。簡単に振り返ると、2月末種芋埋設、3月末確認し発芽不能と誤認、慌てて追加埋設に踏み切る、結果1ヶ月の時差で同一品目の栽培となる。現在両者共に無事に成長し、第一陣は収穫も終わった。引き続いて第二陣のジャガイモを掘り出している。結果論だが、第一陣よりも第二陣の方が成長も早く玉も大きめな模様だ。結果から推測すると、第二陣で購入した種芋が非常に優れていたと思われる。

第一陣と第二陣の差は、種芋の相違と芽出し作業の有無だった。第一陣の種芋はカットして芽出し作業を実施、第二陣の種芋は発芽済みでカット無し・・・・・・・と言った違いだろうか。コスト的には第二陣の方が10~15パーセント割高だが、成果品から換算すると実質的には割安なのかも。来年度の植え付けではよくよく考慮すべき事だろう。

さて肝心の第二陣のジャガイモだが、第一陣の成果品と比べ立派だ。タマがそろっており、大きさもそこそこある。やはり種芋の相違が大きいようだ。掘りだしていても楽しくなってくる。第二陣は3月末の植え込み、6月中旬の掘り出し、結果的に2ヶ月半程度の栽培期間だ。第一陣よりも短い栽培期間なのに成果品は立派、何ともはや。繰り返しになるが種芋の違いでかくも成果が異なってくるとは。

種芋の相違だが、第一陣は某大型種苗店での購入品、第二陣は某個人種苗店での購入品だ。違いは第一陣がカット前提の品揃え、第二陣は芽出し済みのカット無しの品揃えと言った違いだろうか。それぞれ好みもあるかと思うが、子狸的には個人種苗店の対応を評価したい。店頭価格が多少高くとも総合的に判断すれば結果はトントンかなと。第二陣のジャガイモも明日の収穫当たりで終了だろう。今年のジャガイモ栽培も終焉期を迎えた模様だ。来年の栽培をどうするか、まだまだ先の話だが今年の顛末をしっかりと記憶しておこう・・・・・・と思っている。

 

 

 

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