10月も中旬以降となれば、「籾すり工場」がフル回転となる。収穫作業には各種の工程があって、様々な機械が使用されているが、この籾すり機を保有する農家は少ないであろう。通常は専門業者に依頼して、「籾すり」を処理してもらう。ご存じだと思うが、収穫した籾から外皮を取り除く工程だ。取り除かれたものが、いわゆる「玄米」である。農園の近くにも専従の工場があって、近隣農家は概ねこの工場に運び込んで籾すりを行ってもらう。我々はそのおこぼれに与る次第、いわばハイエナみたいなものかな。自虐説はともかくとして、処理作業の結果生まれてくる「籾殻」は重宝している。
籾殻を「土壌改良資材」として活用するのが我々の流儀。籾殻を耕耘時に土中にすき込み、年月を待って溶け込ませていくのだ。目的は主に①土中に有機質を確保する、②土中に隙間を作って空気の滞留を、③土の状態をサラサラに・・・・・といったところだろうか。出来れば籾殻を焼いて「燻炭」としたほうがベターなんだが。何時もの手抜き作業かな。
現場集合で例の「百姓候補生」氏と共同作業をする予定だったが、まだご登場では無いようだ。ひょっとしたら先に農園の方に回っているのかも知れない。最悪の場合、後で収納してもらうとして、自己分を袋詰めする。45リットルのビニール袋で10枚分頂戴する予定。現場には先客があり、眺めると堺ナンバーの軽トラが。遠路はるばるとお越しのようだ。恐らくだが家庭農園などで奮闘しておられるのだろう。それにしても、農村の小さな工場が遠方まで知れ渡っているとは。
きっちりと締めたと思えるビニール袋だが、隙があったのか車の中には籾殻だらけ、何時ものことだが後の掃除が大変だ。軽トラが便利なんだが、生憎と数台保有する資力には恵まれていないようだ。農園へと戻っても、車から野小屋周辺まで運ぶのが大変、体力の衰えは急激なようで、途中で休憩しながら搬送した。例の「百姓候補生」氏はタマネギ用の畝作り中、連絡調整が十分では無かったようですな。