ロシアの北都 サンクトペテルブルク紀行

2005年秋から留学する、ロシアのサンクトペテルブルク(旧レニングラード)での毎日を記します。

マルシュルートカ

2005-11-02 00:26:05 | Weblog
01 Nov. 2005
またまたインターネットカフェからの更新のため、すぐにコメントできないことをご了承下さい。
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2005年10月28日
ロシア滞在58日目
【今日の写真:路上で物を売る人々。大学の教室がある通りで。】

今日の主な動き
08:40 出かける
08:44 薬局
08:51 マヤコフスカヤ駅
09:01 バシレオストラフスカヤ駅
09:12 学校
12:17 本屋
12:38 レストラン"Be Happy"
13:18 バシレオストラフスカヤ駅
13:26 ガスティニードヴォル駅
13:38 日本センター
17:46 カザンスカヤ通りの郵便局
18:32 カザン聖堂
18:54 ネフスキー通り駅
19:05 バシレオストラフスカヤ駅
19:37 マルシュルートカで大学の寮へ
23:26 寮を出る
23:41 バシレオストラフスカヤ駅
23:52 マヤコフスカヤ駅

 一昨日の吹雪が信じられないくらい今日は青空が戻り、大変良い天気だった。出かけるときの気温が0度くらいだったので、このような時は積もった雪が凍って滑りやすいから気をつけなければならない。

 学校では「もし私が~だったら…する(したい)」という仮定法の表現を勉強した。一通りパターンを覚えると、ひたすらそれを使う練習。これがなかなか楽しくて、韓国人サンチョリの、「私が猫や犬だったらネフスキーを走りたい。」という発言はなぜが私にはやたらおかしく感じられたし、台湾人のチェンは「もし医者だったら病院で働く。」と当たり前のことを言って皆に笑われ、同じく台湾人のリンは「大統領だったら週4日休みにしたい。」と言って先生に「素晴らしい」と誉められていた。

 夕方、郵便局の中にいると、誰かの携帯電話が鳴った。その着信音に私は聞き覚えがあった。あれは確か「北国の春」のメロディー。なぜそんな曲を知っているかというと、私の地元の町内の老人会の歌が「北国の春」の替え歌で、町内の行事の度によく聞いていたから。その携帯電話の持ち主はおそらくロシア人と思われる若い女性。日本の演歌を携帯の着信音に設定するとは、かなりの物好きだと思う。

 郵便局の次に立ち寄ったのはカザン聖堂。久々に中に入ってみると、お祈りが始まっていた。老若男女が司祭らしき人の祈りの言葉を聞きながら頭を下げ、熱心にお祈りをしていた。お祈りの間、ところどころに美しい合唱が入る。次々と入ってくる人々の中には、お祈りへ向かう途中、聖像画のガラスケースに接吻していく人もいた。
 95パーセントがキリスト教徒のこの町では、聖堂でのお祈りも大切な日常の行事なのだろう。普段はいい加減なところも多いロシア人だが、人間の世界を超越した存在にすがる気持ちは万国共通なわけで、非常に熱心に祈りを捧げていた。彼らはどんなことを願っているのだろうか。私には知る由もないが、そこにいた人々の敬虔な態度に、自然に頭が下がった。

 夜はスティーブンが紹介してくれたロシア人と会う予定だったが、急遽月曜に変更になったため、H谷氏を誘って夕食を一緒に食べることにした。H谷氏は寮に住んでおり、私は寮のある地区にあまり行ったことがなかったので、今日はそっちへ行ってみることにする。
 メトロでバシレオストラフスカヤ駅に行き、そこで寮へ行くマルシュルートカ(ワゴン車サイズの乗り合いタクシーのような乗り物。)を探す。
 349番のというマルシュルートカがやたら多かったので、そのうちの1台に寮へ行くかどうか聞いてみたが、349番は行かないとのことで、別のが来るのを待つ。するとしばらくして273番が、例によってだいぶ粗い運転で登場。バックする際、後ろのマルシュルートカに軽く接触した。私はびっくりしたが、双方の運転手ともそんなことは気にせず。273番の運転手は寮へ行くと教えてくれたので、それに乗って発車を待つ。
 マルシュルートカには時刻も何もなく、満員になり次第発車する。
 私の後に乗ってきた女性は、ケーキを抱えていた。先に乗った男性が後ろを見ないでドアを閉めようとしたため、ドアがケーキの容器に接触し、女性は大慌て。「よく見てよ!」と声を上げていた。
 まもなく定員になったので駅前を出発。マルシュルートカの料金はたいてい一律15ルーブル。後ろに乗った人は前の人へお金を回して、運転手まで届ける。おつりがある場合は同じように乗客を介してもどってくる。路線だけが決まっていて、人々は降りたい停留所で運転手に声をかけて降り、空席が出来たらまた人を乗せる。人々は次々に降りる停留所を運転手に告げていくのだが、中にはぼそぼそと小さな声で言う人もいる。今日は老女が停まってほしい停留所を告げたが、運転手は通過したようで、「27番のバス停って言ったでしょう!」と怒鳴って車をとめ、降りていった。しかもその老女、スライドドアを完全に閉めないまま歩いていった。
 私は寮のバス停を知らなかったので、先ほどのケーキの女性に、「寮に行くのだが、どこで降りるか教えてほしい」旨伝える。すると私の隣の若い女性が寮の場所を知っていて、着いたときに教えてくれた。
 バスやメトロは世界中の他の街にあっても、マルシュルートカはおそらくロシア独特のものではないだろうか。マルシュルートカの車内で人々の様子を観察するのもなかなか面白いものだと思った。


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