17/06/06
諸事情により更新がだいぶ遅れておりましたが、西方見聞録、ついに完結。予想外に時間がかかったものの、旅行を通して考えたこと、感じたことを率直に記述出来たと思います。
これから先はまたペテルブルクの様子を記述していきます。今は白夜の時期、昨日の日の入りは23時24分、今日は天気予報によると最高気温25度で、ありあまる昼間の時間を贅沢に使って人々はこの時期を楽しんでいます。
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【写真:格安航空会社の雄、Germanwings。前回に引き続き、今回も大変お世話になった。今やこれなしで学生旅行は考えられない。(19/04)】
《19/04/06 ベルリン→モスクワ》
10:36 Germanwings 4U1990便でベルリン離陸
以下時刻はモスクワ、ペテルブルクサマータイム(GMT+3、ベルリン+2)
14:46 モスクワ着
夕方 モスクワ観光
ベルリンでの楽しかった時間もあっという間に過ぎ、いよいよロシアに帰国の日。
最寄りのトランバーイの駅まで見送りに来てくれたHと別れた後、Iと2人で空港へ向かう。今回の旅行はIと私が分担して交通機関や宿泊先の手配をしている。パリ滞在からベルリン滞在までがIが担当する「フランス管轄」、ベルリンを発つ飛行機からIがペテルブルクを離れるバスまでが私が担当する「ロシア管轄」で、ここからが私の担当するゾーンになる。これまではIの言うとおりについていけばよかったが、ここからは私の責任。そう思うと、空港へ向かう電車の車内で、俄にこの空港で良かったのかなと不安になり始めた。ベルリンには空港が複数あるから、もし違っていたら大変なことになるのだが、幸いそんな重要なことを間違うことはなかった。
空港でのパスポートコントロール。審査官は2人いて、私は2人並んでいるうち左側の方で出国手続きを行ったが、予想に反してパスポートにスタンプを押してもらえず。記念性を重んじる私はとても残念。ところが、別の方に並んだIはスタンプを押してもらっており、私はすかさず待合室にいたGermanwingsの係りの女性に相談してみる。すると審査官に取り次いでくれて、私のパスポートにも【19.04.06 32 BERLIN・SCHONEFELD F006】と、ドイツからの出国を示すスタンプを押してもらうことが出来た。EU内の移動はスタンプ省略というのはまだ理解できるが、ここはロシア行きの乗客用のコントロール。それにも関わらずスタンプ省略というのには驚いた。
10時36分、ベルリンを離陸した飛行機は一路モスクワへと向かう。機内ではロシアの出入国カードが配布され、Iに説明しながら記入。昨秋からこのカードはロシア語のみになり、全くロシア語を知らない外国人は記入すべき内容を理解することからして困難。Iはロシア語を始めており、キリル文字の読み書きは出来るのだが、「何書いたか分からなくなると困るから」とラテンアルファベットで記入していた。
12時30分、腕時計を2時間進め、モスクワ時間にセットする(モスクワ時間14時30分)。Iにとっては今回の旅行のメインディスティネーションであるロシア、今日は雲が低く、その地上の様子が見えたのはだいぶ高度が下がってからだった。
ベルリンを離陸してから2時間10分、飛行機はモスクワ、ブヌコヴォ国際空港に着陸。I曰わく、「ヨーロッパとは違う形の飛行機ばっか。尾翼になんかついてる。」
入国のパスポートコントロールに並ぶ間、アルゼンチンのパスポートを持っていた男に出入国カードの書き方を聞かれた。彼が書いた内容は合っていたが、このカードの書き方がわからず、審査官に書き直しを命じられる外国人もいたようだった。
私の入国審査。係員がパスポートを機械に入れると画面に”ЗАГРАНИЧНЫЙ ПАСПОРТ(海外旅行パスポート)”と表示され、写真と名前が出てきた。今回パリで取得したビザも機械読み取り式。審査が終わるとパスポートと出入国カードに赤色の入国スタンプが押された。
空港から市内に向かうバスの車内でのこと。ここのバスはペテルブルクとは違い、乗り口で運転手からカードを買い、それを機械に通して車内に入る。メトロまで25ルーブル(約100円)。空港で両替したばかりの1000ルーブル札の受領を拒否されたIにかわって私は50ルーブル札を出した。Iにとっては50ルーブルでも安いらしいが、これは2人分だと私が言うと、あまりの安さに彼は驚き呆れ、かなりニヤニヤしていた。1人25ルーブルなんて、ロシアのバスにしては高い方なのに...。でも物価が異常に高いパリから来た彼のこと。これに驚くのも納得できなくはない。私達はバスの最後部に乗っていたが、しばらくするとIは前の方に歩いていて、興味深げに景色を眺めていた。
メトロのЮго-западная駅でバスを降り、メトロに乗り換える。メトロの入り口へ向かう途中の路上にあふれるロシア語、キリル文字、どこか古びたバス、マルシュルートカ...。これまで旅行してきた国々とは明らかに違う光景に、ペテルブルクではないけれど、ここはロシアなのだという安心感を感じた。そう感じた理由は、言葉が通じるから、勝手が分かるからというだけではない。ロシアは私にとって祖国同然。敬愛する私の国に帰ってきた。そんな思いが、私を慣れない国を旅行した緊張感から解放してくれた。
-西方見聞録 完-
(この続きとなるIとのモスクワ、ペテルブルク観光の様子は別途連載予定)
諸事情により更新がだいぶ遅れておりましたが、西方見聞録、ついに完結。予想外に時間がかかったものの、旅行を通して考えたこと、感じたことを率直に記述出来たと思います。
これから先はまたペテルブルクの様子を記述していきます。今は白夜の時期、昨日の日の入りは23時24分、今日は天気予報によると最高気温25度で、ありあまる昼間の時間を贅沢に使って人々はこの時期を楽しんでいます。
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【写真:格安航空会社の雄、Germanwings。前回に引き続き、今回も大変お世話になった。今やこれなしで学生旅行は考えられない。(19/04)】
《19/04/06 ベルリン→モスクワ》
10:36 Germanwings 4U1990便でベルリン離陸
以下時刻はモスクワ、ペテルブルクサマータイム(GMT+3、ベルリン+2)
14:46 モスクワ着
夕方 モスクワ観光
ベルリンでの楽しかった時間もあっという間に過ぎ、いよいよロシアに帰国の日。
最寄りのトランバーイの駅まで見送りに来てくれたHと別れた後、Iと2人で空港へ向かう。今回の旅行はIと私が分担して交通機関や宿泊先の手配をしている。パリ滞在からベルリン滞在までがIが担当する「フランス管轄」、ベルリンを発つ飛行機からIがペテルブルクを離れるバスまでが私が担当する「ロシア管轄」で、ここからが私の担当するゾーンになる。これまではIの言うとおりについていけばよかったが、ここからは私の責任。そう思うと、空港へ向かう電車の車内で、俄にこの空港で良かったのかなと不安になり始めた。ベルリンには空港が複数あるから、もし違っていたら大変なことになるのだが、幸いそんな重要なことを間違うことはなかった。
空港でのパスポートコントロール。審査官は2人いて、私は2人並んでいるうち左側の方で出国手続きを行ったが、予想に反してパスポートにスタンプを押してもらえず。記念性を重んじる私はとても残念。ところが、別の方に並んだIはスタンプを押してもらっており、私はすかさず待合室にいたGermanwingsの係りの女性に相談してみる。すると審査官に取り次いでくれて、私のパスポートにも【19.04.06 32 BERLIN・SCHONEFELD F006】と、ドイツからの出国を示すスタンプを押してもらうことが出来た。EU内の移動はスタンプ省略というのはまだ理解できるが、ここはロシア行きの乗客用のコントロール。それにも関わらずスタンプ省略というのには驚いた。
10時36分、ベルリンを離陸した飛行機は一路モスクワへと向かう。機内ではロシアの出入国カードが配布され、Iに説明しながら記入。昨秋からこのカードはロシア語のみになり、全くロシア語を知らない外国人は記入すべき内容を理解することからして困難。Iはロシア語を始めており、キリル文字の読み書きは出来るのだが、「何書いたか分からなくなると困るから」とラテンアルファベットで記入していた。
12時30分、腕時計を2時間進め、モスクワ時間にセットする(モスクワ時間14時30分)。Iにとっては今回の旅行のメインディスティネーションであるロシア、今日は雲が低く、その地上の様子が見えたのはだいぶ高度が下がってからだった。
ベルリンを離陸してから2時間10分、飛行機はモスクワ、ブヌコヴォ国際空港に着陸。I曰わく、「ヨーロッパとは違う形の飛行機ばっか。尾翼になんかついてる。」
入国のパスポートコントロールに並ぶ間、アルゼンチンのパスポートを持っていた男に出入国カードの書き方を聞かれた。彼が書いた内容は合っていたが、このカードの書き方がわからず、審査官に書き直しを命じられる外国人もいたようだった。
私の入国審査。係員がパスポートを機械に入れると画面に”ЗАГРАНИЧНЫЙ ПАСПОРТ(海外旅行パスポート)”と表示され、写真と名前が出てきた。今回パリで取得したビザも機械読み取り式。審査が終わるとパスポートと出入国カードに赤色の入国スタンプが押された。
空港から市内に向かうバスの車内でのこと。ここのバスはペテルブルクとは違い、乗り口で運転手からカードを買い、それを機械に通して車内に入る。メトロまで25ルーブル(約100円)。空港で両替したばかりの1000ルーブル札の受領を拒否されたIにかわって私は50ルーブル札を出した。Iにとっては50ルーブルでも安いらしいが、これは2人分だと私が言うと、あまりの安さに彼は驚き呆れ、かなりニヤニヤしていた。1人25ルーブルなんて、ロシアのバスにしては高い方なのに...。でも物価が異常に高いパリから来た彼のこと。これに驚くのも納得できなくはない。私達はバスの最後部に乗っていたが、しばらくするとIは前の方に歩いていて、興味深げに景色を眺めていた。
メトロのЮго-западная駅でバスを降り、メトロに乗り換える。メトロの入り口へ向かう途中の路上にあふれるロシア語、キリル文字、どこか古びたバス、マルシュルートカ...。これまで旅行してきた国々とは明らかに違う光景に、ペテルブルクではないけれど、ここはロシアなのだという安心感を感じた。そう感じた理由は、言葉が通じるから、勝手が分かるからというだけではない。ロシアは私にとって祖国同然。敬愛する私の国に帰ってきた。そんな思いが、私を慣れない国を旅行した緊張感から解放してくれた。
-西方見聞録 完-
(この続きとなるIとのモスクワ、ペテルブルク観光の様子は別途連載予定)
そして今回の一番の大きなテーマでもあった言語比較。現代社会の技術力により2時間の移動でまったく違う言語を話す土地に着いてしまうという驚き。さらにそれぞれの言語の共通性、相違点の豊富さ。かなりいい発見になりました。またいつかこのテーマで違う地域を旅行してみたいものですね。
とうことで俺のパリ滞在はあと2週間で終了。最後までできるだけ多くのものをみて多くのことを考えたいと思ってます。
ちなみに昨日はアイルランドからきたKCと散歩して、あしたにはCZのMがくるなど、まだまだパリはイベントが盛りだくさんです。それではまた公電にて。
西方見聞録楽しかったです。ありがとう。
何かあったのでは?と少し心配していました。
でも、そろそろ留学も最終章に入っているのですから、忙しくて当然ですよね。
私は来月友人の結婚式に参加するために韓国へ行きます。そこで、前にもお話したロシアへ住む知り合いと合う事になっています。彼女の為にロシアでの資料を掘り返す今日この頃です。
又、ご連絡しますね。
西方見聞録お疲れ様でした。
私はモスクワ在住のKenと申します。
この度私が作っておりますサイト「ロシアの食べ物&料理・レシピ リンク集!!」に誠に勝手ながら貴殿ブログを掲載させていただきました。
貴殿ブログ掲載ページ http://russianfood.knaka.com/russianblog.html
ロシアの食べ物だけでなく、ロシアの空気を楽しく伝えている方々のブログをリンク集という形で掲載しております。
もしよろしければ、貴殿ブログで「ブックマーク」「リンク」をご検討して頂ければと思います。
念のためソースを記載しておきます。
サイト名:ロシアの食べ物&料理・レシピ リンク集!!」
アドレス:http://russianfood.knaka.com/
もし掲載がご迷惑でしたら下記アドレスへご連絡下さい。
kzapad●hotmail.co.jp
(↑お手数ですが●を半角@に変えてお願いいたします)
今後ともよろしくお願いいたします。
>i p
君たちとの旅行は本当に一生の思い出になるよ。こうしてフランス、オランダ、ドイツと行く先々で日本の友達に会えるなんて夢のようだった。みんなそれぞれの国にとけ込んでて、それぞれの国にかぶれていて、話しててとても有意義だったね。何かしらの「事件」、いやあ、たくさんあったね。アムステルダム中央駅事件、ベルリンビデオカメラ盗難事件、そして君が当事者になったモスクワ-ペテルブルク事件も忘れていないだろうね(笑)。君のロシア旅行については、順序を変えてHの今回の観光の後に詳述するよ。
今回ペテルブルクに来たHとも言語の話をしたけど、言語比較はおもしろいね。3人揃って言語学部に転学するか!なんちゃって。それにしても、Hは観光先でドイツ人を見つけると喜んでて、このあたり君や俺と一緒だなって思ったよ。
ところで、KCってアイルランドにいるの?また意外なところに。全くもってうちの学類の連中は鉄砲玉のようだね。君は日本に帰るのかい??パリに永住すれば(笑)
>T口さん
ブログがこのところ停滞していて申し訳ありません。悪いことは何一つ起こってないのでご心配なく。次は韓国ですか?相変わらずあちこちを回られているのですね。ロシアは、相性が合えば大変快適な場所だと思います。お知り合いが楽しいロシア生活を送れると良いですね。
>kenさん
こんにちは。はじめまして。
kenさんのブログ、拝見いたしました。
ロシアの食べ物というユニークな視点、リンクも充実しており、私としても大変参考になります。そのリンクに加えて頂いたことは大変光栄です。ありがとうございます。
西方見聞録も完結しましたので、これからは微力ながら、再びペテルブルクの魅力を伝えていきます。
私もリンクを掲載させて頂きたいと思います。
ロシア好き同士、今後ともよろしくお願いします。
さっそくリンクに加えさせていただきました。
ホームステイということもあって、ロシア料理はたくさん食べているのですが、自分で料理した事はありません。
kenさんのページを拝見して、これを機にロシア料理に挑戦しようかと思うようになりました。
貴重な情報ありがとうございます!