日ロ両政府は査証(ビザ)発給を簡素化する。ロシアは長期滞在する日本人駐在員らのビザの有効期限を一年から三年に延長。すべてのビザ申請に必要な「招待状」も相互免除する方向で調整する。ビジネスと観光と両面で交流を活性化させるのが狙いで、日本側は両国関係の強化により停滞する北方領土交渉の打開にもつなげたい考えだ。日本は昨年一月に長期ビザの上限を一年から三年へ延長済み。ロシアは日本の現行制度に合わせ、最高三万円となっているビザ発給手数料の無料化を検討中だ。観光ビザも滞在期間を日数単位で区切る現在の仕組みを改め、日本と同じく「三十日間」など一定期間は有効なビザに切り替える方向。これまで日本の観光客は航空便の遅れで旅程が延びても、ビザ変更の追加負担を求められていた。「日経夕刊」