40歳からのカラーコーディネート

自分に似合う色を身につけるだけで、周囲に好印象を与えられます。装いに無頓着な40代以上の男性必読ブログ。

弔事の装い

2005-11-27 21:21:54 | Weblog
最近、仕事関係者のご不幸が続きます。この機会に、通夜と告別式の服装の正式な色の区別についてまとめてみました。

お通夜は予め、ご不幸を予測していたかの印象を与えないためバッチリと喪服で固めないのが礼儀と言われてきました。
例えば、濃紺やチャコールグレーのような黒っぽいスーツに、シャツは無地か模様の目立たない白いもの。ネクタイは極力、柄を控えた暗めの色。赤やピンクのような明るい色はアクセントとしても不適切。靴下も当然、スーツと合わせます。全体に黒一色ではないけれど、限りなく黒に近いのがルールです。
一方、告別式は正装としての喪服で参列するのがマナー。
黒いスーツに白の無地シャツ、ネクタイも靴下も靴も全て黒。冬ならコートもぜひ黒で。色物のマフラーも厳禁。黒がなければ、その日はコートのみでお出かけください。

ただ、忙しい現代社会においては、通夜と告別式の両方に列席するのは難しい事情もあり、通夜にも喪服で出かけるのが一般的になってきました。
これはこれで間違いではないし、訃報を聞いたその日の夕方が通夜でなく翌日以降なら当然、準備もできるわけですから正装でも何ら問題ありません。
とは言え、年配者(60歳代以降)の中には、通夜の席にどこも外さない喪服というのは抵抗感をもつ人がいるのも事実。
また、大抵通夜は夕方6時頃から始まる場合が多く、仕事帰りに駆けつけるシチュエーションになりがち。そうなると、会社に喪服の用意があったとしてもいったん帰社して着替えて出かけるという手間がかかります。忙しいビジネスマンにとっては大変ですよね。

そんな時、とっても便利な装いがあります。
先ず、光線の加減によって黒か紺か見分けがつかないほどの濃い紺の普通のスーツを一着用意します。こういう黒っぽいスーツはオシャレ度が高いため冠婚葬祭専用のスーツと違い、ネクタイを替えるだけで仕事着として全く違和感がありません。
ストライプなどの地模様の入った白のワイシャツと日頃使っているネクタイを合わせます。できれば、赤などのハッキリしたもののほうが、全体のさし色となり綺麗です。そこにネクタイの色に合わせた単色のポケットチーフを胸に入れます。これで、ビジネススタイルの出来上がり。
鞄に黒のネクタイ1本しのばせておけば、外出先からでもすぐに通夜の席に行けます。
その時はタクシーでも利用して車中、ネクタイを黒に替え、ポケットチーフを取ってしまえば、即、変身~。ネクタイとチーフだけなら男性の小さな鞄にだって入るので、帰りはまた元に戻って仕事の続きなどもこなせるわけです。簡単でしょ?

通夜はこれでいいとして、気をつけたいのが喪服。もう何年も前の服で、すっかり流行遅れのデザイン(袖が短い、襟の刻みが低い等々)、そして、その間しっかり身についた貫禄(贅肉?)を補いきれないサイズのミスマッチ^^;
これって、みっともないんですよね~。たまにしかないからって気を抜かず、いつでも弔事に対応できるよう喪服もたまにチェックして自分にあったものを用意しておきませんとね。何しろ、突然くることですから……。


ズボン丈

2005-11-15 23:06:32 | Weblog
先日、シンガポールへ行って参りました。今回はあちらのお国の方々のズボン丈に注目。
日本では男女共に今や空前の美脚ブームで、パンツの長さはできるだけ長くして少しでも足長に見せるのが主流です。若い人なら地べたに付くなんて当たり前。
女性の靴のかかとも全く見えないようにするのがトレンドで、「ちょっと長すぎるかなぁ」などと言おうものならたちまち店員に「お客さん、そんな丈じゃダサイですよ」と一喝。
ところが、シンガポールでは短いんです。

気づいたのは自分のパンツを試着した際、ヒールのあるサンダルだったせいもあり丈が短い!裾をつめることがあっても短いなんて私に限ってあり得ないのですが、見ると他のも全て同じような長さ。何だか一瞬、自分の足が長くなったような気がして快感^^ゞ
気になって道行く人たちを眺めているとやはり、日本のように裾を引きずって歩いている人はいません。
暑い国だから気張らないということでしょうか。確かに裾がゾロッとしてると暑苦しい!

ただ、中華系の人が多いシンガポーリアンは小柄でも皆、スタイルがいいんです。男性も足が長いというか腰の位置が高い人が多かったですね。
一方、日本人は世界でも稀に見る胴長民族。若い世代は身長が伸びた分、ちょっと見には足が長く見えますが、腰高の人となるとそうはいません。
足が長いんならパンツ丈なんてハッキリ言って、どうだっていいんです。気楽に短く着るのもOK。でも、そうでない人は気をつけてベストな長さに補正して着てほしいものです。

女性は切らずにヒールの高さで調整可能ですが、男性の場合、買った店でお直ししてもらうほかありません。
ビジネススーツなら、ズボンの裾で靴の踵部分がすっぽり覆われるくらいがベスト丈。靴を脱いだ時にズボンの裾を後ろ足で軽く踏める長さです。
長すぎるかもと思っても(年配者ほど何故か丈を短くする傾向あり)実際に靴を履いて着ると一番綺麗にズボンのラインが流れる長さなんです。
逆にこれ以上、長いと裾がアスファルトですぐに擦り切れみすぼらしい様子に(これも結構います)。若者のジーンズとは違うので踵のゴム底部分にかからないようにしましょう。

さらに、足を長く見せるにはズボンと靴を同系色で合わせるのも外せないポイント。靴先部分まで足!という感覚で着こなすわけです。
目の錯覚と言うとそれまでですが、例えば、紺色のスーツに明るい茶の靴なんて履いちゃうと境界線が目立って足はあるがままの長さにしか見えません。ごまかすには服と靴の一体化が一番。

今までズボン丈短めで着ていた方々は、次のスーツから足長さんを目指しましょう!
「別に今さら長く見えなくていい」などと負け惜しみは素直じゃないですよ。ちょっとのことで本当に素敵に変われるんですから、騙されたと思ってお試しください。

定番白シャツ

2005-11-04 22:54:18 | Weblog
ワイシャツは白!と決めている人は結構いらっしゃるはず。
ビジネススーツは紺やグレーが多く、白とは相性抜群です。ところで、そのシャツの襟に最近異変があるのをご存知ですか?

従来のワイシャツの襟は、両襟の角度が狭くスーツのVゾーンに襟先が出ているものが主流ですが、最近、襟の角度が広く襟先がVゾーンからのぞかないタイプが出回っています。
ネクタイを締めるとシャツの襟元が左右に開き、ネクタイの結び目が綺麗に収まる寸法。これだと、シャツの襟にヘンなシワが寄ったり、盛り上がったりしません。これが、ワイドスプレッドカラーと呼ばれる最近注目のシャツの特徴。
ニュースキャスターなど、テレビに登場する男性の襟元を注意深くチェックするとこのカラーがしばしば目につくようになりました。
元来、ワイドスプレッドはフォーマル用なのでビジネススーツに合わせる習慣はありませんでした。では、何故、今、流行っているのか?
私は洋服の流れが細身になっていることと関係があるとにらんでます。

少し前まで男性のスーツは圧倒的にゆったりめ。バブル時代など老いも若きもダボダボのダブルスーツ。肩パットが大きく張り出し、実際の肩の位置よりかなり下がっていました。
こういうボリュームのある服にはワイドスプレッドは合いません。全体にダラ~ンと間延びした印象になっていまうから。実際、当時のシャツの襟は細く小さめでした。
ところが、最近は女性服のスリム化の流れを受けてスレンダーなラインが人気です。美脚パンツスーツなんてその代表。パンツの幅が広すぎると同じ長さでも細身ラインと比較すると足は短く見えます。
体にほど良くフィットしたスーツは優雅です。礼服のタキシードを思い浮かべると分かるように、あれがダボついていては雰囲気ぶちこわし。
細身スーツの定着がエレガントなムードのあるワイドスプレッドカラーシャツの出番を促したのではないでしょうか。

個人的には、このシャツには遊びの要素もあると思います。
エレガント、イコール、非日常と捉えるとその感覚はあながち外れていないはず。それゆえに、全然オシャレでも何でもないフツーのスーツやネクタイに、これを合わせてもちょっと浮きそう……。
白シャツは永遠の定番で誰もが身につけやすい便利なアイテム。でも、オーソドックスなものほど僅かな違いが目立ちます。単純に定番カラーや流行デザインを取り入れても全体の調和に無頓着だと逆効果。
今までのおさらいとして、1.白を選ぶ時は色みにこだわる。2.生地を厳選する。そして、3.襟の形。少なくともこの3点は要チェック。
本当に自分に似合う白シャツに出会えたら同じものを1週間分揃えると楽ですよ。定番にこそ、こだわりをもちましょう!それが隠れたオシャレというものです。

通勤靴の色と数

2005-11-03 18:30:54 | Weblog
通勤用の革靴を何足お持ちでしょうか?
靴は1日履いたら少なくとも2日休ませると長持ちすると言われます。となると、最低でも3足のビジネスシューズが必要。ギリギリ3足をどんな色で揃えるか、思案のしどころです。
スーツと足元の色がしっくりこないと靴だけ悪目立ちして、とっても野暮。「これが合う!」と思っても今日履いたものだと原則使えないわけですから、少ない数をどうやりくりするかがポイントになってきます。

先日、ビジネス誌の男性ファッション特集記事に靴についての提言があるのを発見。日本人男性の好きなネイビーブルーのスーツに合うとの理由で茶色3足、黒1足を揃えるとよいとありましたが、ちょっと賛成しかねるんですけど……。
分かりやすく言い切ってしまうと、黒や青は茶色と相性がよくないのです。もちろん、茶には濃淡等により多彩な色の幅があるので全てがマッチしないわけではありませんが、見極めにはかなりのテクニックを要します。それって、面倒じゃありません?
黒なら唯一の色なのでビミョウな色合いを気にせず、服とのバランスを計れます。

茶はインフォーマルな意味をもつ色。ビジネスシーンでは会議や商談等の重要な局面では避けたほうが無難です。似合っていないと老けた印象を与え、垢抜けない、愚鈍といったマイナス面が際立ちます。
よーく思い出してみてください。国際政治の場で各国のVIPが身につけているスーツの色を。茶色はまずありえません。大半が紺系統。信頼・清潔・有能・落ち着きといったイメージをもつのがブルー系の特徴。
実際、ちょっと自分の洋服箪笥を覗いてみれば通勤着は茶系より紺系が多いことに気づくはず。だとすれば、やはり靴の色は絶対、黒がオススメです。黒とブルー系なら同じ色のグループに属するのでほとんど合います。

私は雑誌の提言とは敢えて反対に黒3、茶1としたいですね。3足しかなければ、全て黒でもいいくらい。同じ色でもデザインによって用途が変わりますから。
紐のないスリッポンタイプはカジュアル度が高いため、パーティ・式典等の正式な場所には不向き。靴紐のあるものが最もオーソドックスですが、これも紐通しの穴飾りの有無、靴先のステッチの有無でドレッシーになったり、トラッドな雰囲気になったり多様です。

茶色がお好きな方は、1足オールマイティな紐靴を通勤用に、あとは休日用に思い切りカジュアルな明るい茶を揃えれば、オンとオフとの切り替えが楽しめそう。
とは言え、靴は何より清潔が一番。どんな高級靴でもお手入れされていないと、まさに足元を見られて商談相手からも見下されかねませんので、ご用心を!