40歳からのカラーコーディネート

自分に似合う色を身につけるだけで、周囲に好印象を与えられます。装いに無頓着な40代以上の男性必読ブログ。

秋冬流行色

2005-08-27 22:58:19 | Weblog
この時期になるとファッション業界から秋冬モノの流行色が発表されます。今年の統一カラーが何かはまだ知りませんが、先日、新聞記事で黒&黒の組み合わせが流行りそうとの話題を発見。
私が読んだのはあくまで婦人服(日経流通新聞8/26付)に関する記述ですが、女性の流行は必ず男性にも飛び火するので(今期の美脚パンツなんてその好例^^)、黒が注目カラーになるのは間違いなさそう。

記事には、素材の異なる黒同士のコーディネートが提唱されていました。例えば、カッチリしたジャケットにふんわりした柔らか素材のスカートという具合。または、同じ黒でも墨色だったり、茶色がかっていたり、濃紺に近いものなどグラデーションをつけて合わせたり。
紳士物も一時、黒のスーツにチャコールグレーのシャツ、黒のプリントネクタイといった全身黒づくめファッションが流行ったことがありましたね。
カジュアルなら黒のタートルネックのセーターに黒ジャケットなどもシブイ!

黒は、上手く着こなすことができれば都会的な印象をアピールできるオシャレでシックなカラー。でも、一歩間違うと陰気になったりコワイ人のように見えたりと、結構難しい色なんです。
流行だからと、自分に似合うパーソナルカラーを無視して飛びつくと、結局、着ていて落ちつかないからお蔵入りに。それなら、まだ救いがありますが(リサイクルに出してください)、似合っていないのに気づかず「これ、今年の流行色なんだよ~」と得意になって着続けるなーんてことになると、あまりに悲しい……。知らぬは本人ばかりなり。

衣替えの時期になると、何となく新しい服が欲しくなりますよね。フラリとデパートに立ち寄って「何か、いいものない?」的な買い物をしようものなら、あなたは既にカモネギ状態。こういう客には店員は絶対、流行のものを勧めます。
その色が似合うかどうか、顔映りをちゃんと確認して買いましょう(確かめ方は5/18分、ご参照)。

最後に、もし黒が似合って「よし、買おう!」と決断された時の注意を1点だけ。
黒ほど質感が顕著に現れる色はありません。安物はいかにも安っぽく、染めが弱いというか深みがないのです。40歳を過ぎたら、数は少なくていい。体型維持も考えて、10年着る気で本当に高品質の生地で作られた良い品をお選びください。


オシャレと機能性

2005-08-22 22:24:36 | Weblog
吉本興業の元常務・木村政雄氏が鋭い指摘(日経流通新聞8/12付)をしていたのでご紹介します。
現在、フリープロデューサーの彼曰く「年齢がいけばいくほど、自分がラクするための機能性を追求したらダメ」。
一例として、男性のショルダーバッグが挙がってました。肩の生地がすれてもちも悪くなるし、何より上着の肩がずり落ちているほど不恰好なものはない。オシャレは緊張感を伴うもの、キチンと見せるためには少々苦しくても我慢せよと進言しています。
うんうん、その通り!いくら両手が自由になるからってオジサンのショルダーバッグ姿ってのは、そこはかとなくショボイ雰囲気が漂ってますもの。

緊張感のない服装は精神の緩みを招きます。
「どうせ、こんなだから今さらカッコつけても仕方ない」「今日はこんな格好だから客先に行くには気おくれする」などと投げやり、消極的になっていては仕事にいい影響が出るわけありません。
緊張感は一種のやせ我慢、それをええカッコしぃと呼ぶ人もいるかもしれませんが、見栄や虚勢をはるのとは全然意味合いが違います。ビジネスシーンでのカッコつけは相手に対する気配りでもあり、自分の仕事に対するアグレッシブな姿勢のアピールでもあるのですから。

木村氏の指摘する男性のショルダーバッグ姿はおおかたの女性からも評判の芳しくないもの。私は、さらにもう一点、汚れが目立つのがイヤだから濃い色の服や小物ばかり身につける人もオシャレじゃないっ!と常々思っておりました。
いえ、似合って気に入って着ているのならいいんです。似合いもしないのに、ランチの蕎麦の汁をネクタイにすぐ飛ばすから……なーんて機能性・合理性しかアタマになくて、どんよりカラーのスーツやネクタイばかり着ている人がいたとしたら、男性としても企業人としてもパスですなぁ~。
そーいう色って自分が気づかないだけで、結構シミや汚れが光ってしっかり目立っているんですよ。そんなことさえ気にしない人だとしたら仕事上でも細やかな配慮は望めません。
前述の木村氏も「ファッションセンスの悪い人はビジネスセンスもないから付き合いたくない」と明言しています。
暑くて、つい気も服装も安易な方向に流れがちですが、ここは少々辛くても、キチンと爽やかに装ってカラ元気でもいい、せめて外ではきびきびやりましょう~。


織のネクタイ・プリントネクタイ

2005-08-18 23:40:08 | Weblog
ネクタイ生地を大別すると2種類あります。織りでストライプや格子、水玉などの柄を表したものと、生地そのものに柄を印刷したプリント物とに分けることができます。
一概には言えませんが、同じブランドならジャガードなどの織のネクタイのほうがプリントよりも若干、価格帯は高めのようです。
織のネクタイの特徴は高級感と重厚感。織っている分、厚みも出るし、表面に凹凸があるため柄に深みが出ます。また、繊維の光沢感も美しい。一方、プリントだと複雑な模様が可能なので多彩な色やデザインが楽しめるし、生地が平坦なので軽やかなイメージで暑苦しさや重苦しさがありません。

今日、久しぶりに電車の中で一際目立つ素敵なネクタイを目撃!
20代後半から30代前半の歳の頃の男性で、厚みのあるしっかりした生地の薄青色のワイシャツに、白地の織のネクタイ姿。
ネクタイが、どこにでもあるようで、実はなかなか見かけない白地なのがポイント。白に点のような小さな黒のドット(水玉)が均一に入り、和服の江戸小紋のような上品な風合い。これは、一見、無地っぽいけれど、ドットが入ることで地色のトーンを和らげる効果があります。そこに大胆な真っ白の格子が斜めに太く走り、交差するもう一方は黒のようなグレーのような反対色の細いラインでした。
文字だけだとイメージしにくいかもしれませんが、普通の平凡な格子柄でなく、太さや配色が鮮やかなんですね。プリントした格子でないため、ベース部分とは異なる光沢が出て、単純な柄が複雑で印象深いものになってました。
いやぁ~、久々にこんなにしげしげと見惚れるネクタイに出会いました。
シャツも高級な綿特有の硬質の輝きがあり、かなりの高級品と見ました。ネクタイも見るからに高価そうで有名ブランド品かもしれませんが、野暮なロゴなど一切なく、選んだ人のセンスの良さが伺えます。

このネクタイなら絶対、織!プリントだとのっぺりとした雰囲気になるし、白が安っぽく映る恐れもあります。
と、このようにそれぞれ生地の製法により布の特徴が違いますので、よーく吟味してネクタイ選びをすることをオススメします。
ネクタイコーナーで「あれ?同じブランドなのに値段が違うのは何故?」というケースに出くわしたら多分、このふたつの違いです。
「安い方でいいや」「高ければ問題ないだろう」と安易な選択をせず、どういう自分を演出したくて、今日、ここに来たのかを考えてみましょう。
「爽やかなイメージのネクタイ、しかも、軽い感じ」なら、プリント柄で少々遊んで明るい綺麗な色を選ぶといった具合。
自信がなければ自分のイメージを店頭で話し、相談にのってもらうといいですよ。
店員を呼ぶのは煩わしい、高いものを押し売りされるのではと不安かもしれませんが、好みや目的をハッキリ告げると、プロは値段に関係なくちゃんとした提案をしてくれるもの。
ああ、それにしても忘れがたいネクタイだったなぁ~。





ドゥエ・ボットーニ

2005-08-13 00:28:10 | Weblog
ん?聞き慣れない言葉??とお思いでしょうが、「ドゥエ・ボットーニ」は今年注目のシャツのキーワード。
イタリア語で「ドゥエ」は「ふたつ」、「ボットーニ」は「ボタン」の意。つまり、従来のオーソドックスなシャツより台襟が高く、そこに1個余分にボタンが付いているものを指します。喉元二つボタンのシャツと覚えてください。

ノーネクタイで第一ボタンを外すと襟元がだらしない、間が抜けるという批判をよく耳にします。
そこで、脚光を浴びたのが、これ。台襟が高いから首が見えすぎず、間が抜けないし、襟元がしっかり立っているのでだらしない印象も与えません^^v
さらに、ボタンホールの糸をシャツの地色に合わせず、全く違う色にしたり、ちょっとした遊びも加味できるスグレモノ。
先日も、電車の中でこのシャツにお目にかかりました。白シャツをよーく見ると白いボタンの付け糸が赤!ボタンホールのかがり糸もまた赤。何だかとっても粋でした。細い糸なので赤が自己主張し過ぎることなく、さり気なくオシャレ♪

一昨日、福井日銀総裁が「景気踊り場脱却」発言をしてるニュースを見て、その日のシャツがとてもお似合いだったのが印象的でした。
はっきりとは分かりませんが、襟が高かったのでドゥエ・ボットーニではないかと思います。胸に小さなワンポイントのある黄色のシャツが、かなりご年配の総裁のお顔を若々しく照らしていました。明るい顔色で会見内容ともマッチしてベストチョイス!
あれだけ、黄色が似合うということは、彼のパーソナナルカラーは「スプリング(7/9分ご参照)」に違いありません。
ウインターの方の見分け方も説明済み(6/28分ご参照)なので、今回はサマーの方の特徴をご紹介します。

日本人男性に結構多い、サマー。肌の色はハッキリと分かるピンクの色合いがあるのが特徴です。血色良好、日焼けしても醒めるのが早い。髪はあまり黒々とした人はいなくて、深いアッシュブラウンから黒で、感じよく白髪になる傾向が高いようです。
瞳は柔らかな茶、たとえ、濃い色であってもウインターの人のように白目とのコントラストは強くなく、全体に優しいカンジ。
サマーは薄い色合いが似合うタイプなので白一色にせず、シャツの前立て(ボタンが並んでいる立ての部分)に水色や紺の糸でステッチが入ったドゥエ・ボットーニシャツなんて超オススメ。カラーステッチが幼稚にならず、上品にキマルことを保証しますので、シャツコーナーでぜひ、一度現物をご覧あれ!

小千谷縮みのジャケット

2005-08-06 01:13:35 | Weblog
先日、私の上司がちょっと洒落た服装で出社しました。何が良かったかというと、ジャケット。ハンガーに掛けてあげようと手に取ると、まるでセミの羽のようにシャリッと硬く薄く、しかも驚くほど軽いんです。
何気なく見るとジャケットの内側に「小千谷縮み」と和風のラベルを発見。小千谷縮みとは着物の生地で、オシャレな着物の代表選手。何せ、高価なのにまるっきりの普段着で正式な場所には着て行けません。そういうものにお金をかけるのは、究極の贅沢といえるのではないでしょうか。
ブランド物も結構ですが、「いかにも」といったブランドロゴ丸出しのバッグや服を見ると私的には少々、興ざめ。もちろん、品質はいいのでしょうが、果たしてそのお値段ほどに?と疑念が湧きます。
それに比べて、手間ひまかけて作られた日本の伝統織物の縮み。布の表面がややデコボコして肌にまとわりつかないサッパリ感があり、これで夏着物を仕立てたらさぞや涼しく最高でしょう。
着物だと着る人が限定されますが、洋服となると話は別。最近、タンスに眠っている着物を洋服にリフォームするのが密かなブームとか。日本の確かな織物技術を埋もれさせるのは勿体ないですものね。
着物だと布の量は要るし、1枚1枚手縫いで、コストパフォーマンスが悪すぎて高くなるのは止むを得ません。でも、洋服なら量産できるし、購買層も広いので上司のジャケットの値段は知りませんが、着物ほどお高くないのは明らか。
本人も「軽くて涼しいんだよね~、着てないみたい」とご満悦。白地にごく細いストライプが入り、遠目には白ジャケットで、目にも爽やか。カジュアルなのに、どう見ても「高級品」という本物ならではの力が感じられる逸品です。

夏の軽装はともすれば、だらしなくなりがち。それを、どこかでピシリとしめるアイテムがあれば、たとえノーネクタイでも相手に対して失礼にならないし、自分も気分がいいもの。
麻製のジャケットも素敵ですが、シワになりやすいのが難点。個人的に麻ジャケットは若い人が身につけてこそ美しいと思います。麻のシワは綿と違って味わいはあるものの、年配者がシワシワのものを着ると全体にくたびれた印象になるから。
その点、縮みはピンと張りがあり肌には柔らかな感触ですが、パリッとしてジャケット素材には最適。
小千谷縮みなんて渋すぎるモノ、そのへんの青二才には着こなせるものではありません。ここは、やっぱり大人の余裕・貫禄で、こういう真に良いものを身につけていただきたいものです。

今は夏物最終バーゲン時期。お仕事帰りにちょっと、デパート紳士服売場にお立ち寄りになってはいかがでしょうか。掘り出し物がみつかるかもしれませんよ♪