40歳からのカラーコーディネート

自分に似合う色を身につけるだけで、周囲に好印象を与えられます。装いに無頓着な40代以上の男性必読ブログ。

「きれいめ色」って?

2006-01-29 00:32:42 | Weblog
今春、男性ファッション業界は「きれいめ色」を仕掛ける様子。
昨年あたりから明るく淡いペールカラーの衣料品が好評で、その人気が中高年男性にも飛び火しそうな勢いなんですって(2006年1月27日付・日経流通新聞20面より)。本当か?
しかし、ちょっと待って!と私は言いたい。綺麗な色を身につけていただきたいのはやまやまですが、仕事着としてのペールカラーは難しいですよ~。

先ず、色あわせ。紺やグレーのようにハッキリした色のジャケットやネクタイは比較的何も考えなくても手持ちのアイテムと無難に馴染みます(その分、面白みも失せますが^^;)。でも、きれいめカラーはそう簡単にはいきません。微妙な色というのは何を合わせるかによって、色が引き立ちもすれば極端にチグハグに映ったりしてビミョウ。
次に質感。薄い色は生地の風合いを如実に表すので品質の劣るものだと安っぽさの極致。
「こんな何にでも応用できるってわけでもない色のジャケットに高い金払えるか~」ってお考えならランクを落とした同系色を買うのはおやめください。上質でこそキレイさが際立つのです。
最後に管理。これが一番の問題かも。お昼にお蕎麦をかきこんで、ふと胸元を見るとソバツユが飛んで……。こういうことってありがちでしょ?慌ててシミ取りしようと水つけてこすっても輪ジミが広がるだけで余計目立って取り返しのつかないことに。当然ながら、袖口の汚れも目立つし、ネクタイのちょっとしたシミもくっきりはっきりで、情けない~。

きれいな色はきれいな状態で着てこそ美しいのであって、少しでも汚れると清潔感が大幅に損なわれる厄介なもの。シャツなら毎日家でザブザブ洗えるので気楽ですが、ジャケットやネクタイのようにクリーニングに出すしかないものは億劫ですよね。
きれいめジャケットは忙しいデスクワークや慌しい食事をしなくてもよいシーンで活躍させて、通常業務の際は、やはり従来どおりご自分の慣れ親しんだ色でよろしいのではないでしょうか。何せ、ジャケットはシャツに比べると高価。そう何着も揃えられるものではありません。

上着を脱いだ時、ハッとするようなキレイな色のシャツを着ているだけでも周囲に爽やかな印象を与えることはできるし、白しか着なかった男性なら気分転換にもなるでしょう。
夏のクールビズのようにオフィスで上着を着用しなくてもよい時期になれば話は別ですが、秋冬物(いわゆる合モノ)のシーズンは、まだまだジャケット着用は一般的なので普通にしてても袖や襟の汚れはつきます。
シミや汚れの目立つ服で堂々と相手を見ながら商談できますか?部下に注意できますか?
服装に気を遣うのは大切ですが、着ていて気が散って……というのでは本末転倒。

私自身、きれいな色が似合うし(ちなみにパーソナルカラーはスプリング)好きなもんで、つい好みの色のスーツを見つけると買ってしまいますが、イベントや大切な面会がある日にしか会社へ着て行きません。服の汚れを気にして仕事はできませんから。
服を新調する際は流行や仕掛けに安易に流されず、どういう場面で身につけたいのか「よ~く考えよう♪」。

「なにか、どこか、たしかにちがう」

2006-01-28 19:46:36 | Weblog
冒頭の一文は伊勢丹メンズ館の広告ヘッドコピー。これ、これ、これこそ私が日頃力説してきたことなんですぅ~!
どこがどんな風に違うのかすぐにはハッキリ言えないけれど、他の人とはひと味違うってのは実に高度なオシャレテクニック。

新聞の三分の一広告で、上質の白シャツ「Tango」の宣伝をしてるのですが、糸・織り方・縫製全てにこだわった商品で1枚のお値段19950円也。これを高いと見るか、妥当とするかは、広告文を読む人のモノに対する価値観が問われるところです。
胸ポケットに有名ブランドロゴが刺繍されていれば、それだけで高いものだと分かりますね。でも、本当に目の肥えた人はそういった分かりやすい目印なんてなくっても、生地の光沢や仕立ての良さで真の高級品を見極めることができます。
ただ、目利きの人ばかりではないので、手っ取り早く「俺はいい物を着てるんだぞ~」と周囲に強調したい人なら明らかなブランド品のほうがニーズに合うでしょう。一方、ブランドにこだわらず自分にとって着易く、しかも上質で安心感のある物を探す人もいるはず。
ここがオシャレに対するこだわりの分かれ道。

ブランド品はデザイン・質共に一定レベル以上の評価を得られるよう工夫されているからこそ、そのブランド価値を保ってきたわけですから、良い品であることは疑いようもありません。
ただ、お金さえ出せば、み~んな同じものを即、手に入れられるってのはつまんないと思いませんか?
「わぁ~、そのシャツ、☆☆のだね。やっぱりブランド物は違うねぇ」といった褒め言葉はあなたの選択眼を称賛しているわけではありません。
これが、こだわりの逸品だと、「それって、どこか有名ブランドのモノ?え、違う?それにしては普通のシャツと違ってシャキッとしてかっこいいねぇ。きっと高かったんでしょ」となります。これは、そういうイイ物を見つけてきたあなたに対する賛辞です。

度々、白いシャツに言及してきた私ですが、伊勢丹の広告にも「男の、着る主食」と表現されてました。つやつやふっくら魚沼産コシヒカリか、お手頃流通米か、はたまた古米か。
毎日毎回食べるもの、着るものだからこそ、特に目立つわけではないけれどちゃんとしたものを食べたい、着たいというのが少々余裕の出てきた中高年男性に許される贅沢だと私は考えます。
「○○サンって、何か洗練されてるよね。別にすごいオシャレってわけでもないのにねぇ?」とセンスのいいOLに陰で不思議がられるのも悪くないと思いますよ。

男性用化粧品

2006-01-19 22:10:40 | Weblog
大手化粧品メーカーの調査によると、売れ行き好調な男性用化粧品の購入者層の牽引役は意外や中高年世代だそうです。
私たちは「化粧」と聞くと、おしろいや口紅といった色モノをイメージしがちですが、実際に売れている男性用化粧品は基礎化粧品。つまり、お肌のお手入れ用品なんです。これなら納得?

余分な脂でテカテカ光っているかと思えば、肝心なところはカサカサ。そういうお顔の中高年男性、結構多いです。ゴルフや外回りのお仕事で紫外線を浴び続け、目立つシミができてしまった人もよく見かけます。
元々色黒の人や若い男性が健康的に日焼けしているのは、精悍で若々しい印象を与えますが、徐々に日焼けして黒くなった顔色はくすんで病的なカンジ。これだと、何色着ても映えないんですよね~。

女性と違って男性はファンデーションで気になる部分を隠す工夫もできないし、全くの素顔勝負なので、いったんお肌が痛むとかなり厳しいものがあります。
それを回復させるのに役立つのが最近の高機能化粧品。中でも、個人的にオススメなのは美白化粧品。
日焼けは諸悪の根源です。紫外線はお肌の大敵!日焼けはシミ・ソバカス・シワの元になり、乾燥を招いて肌荒れの最大原因となるんです。
回復力のおちる歳になったら焼かないのが一番ですが、そうもいかないので、ゴルフや屋外で長時間行動する時は必ず日焼け止めクリームを持参してください。

ゴルフのプレー前に1回塗るだけじゃ不十分。汗をかいたり、顔を拭ったりしているうちに取れてきますので、2、3時間おきに塗り足す必要があります。
これからの季節、冬だからって油断は禁物。冬山で紫外線にやられ目を傷めることがあるように冬だってかなり紫外線はキツイんです。もちろん、曇りの日だって気は抜けませんよ。環境問題で言われているようにオゾン層に穴が開いているので陽は射さなくても紫外線はしっかり降り注いでいますから。

「色の白さは七難隠す」とは、ひと昔前、女性に対して言われたものでした。色白の美肌だと少々不細工でも綺麗に見えるという意味。これは、男性にだってあてはまることでしょう。
たとえ色白でなくても本来もっている自然な肌色なら、自分に似合うベストカラーがすんなり決まって顔色も生き生き、健康的!要は、ヘンな焼け方して汚い肌色になるのを避けましょうということ。

「でも、化粧品なんて買いに行くのは恥ずかしい」なーんてシャイな方にはドッラグストアという手があります。
概ね、この種の店の販売員はしつこく勧めません。淡々としてますが、質問すれば対面販売ですからちゃんと回答してくれます。「肌がカサつくのを抑えたい」「シミが増えて気になる」など、状況や要望をきっちり伝えご自分にあった商品を無駄なく購入してください(これは洋服の色選びと同じ考え)。
今までお手入れしてこなかった分、劇的に効果が出るのできっとクセになりますよ~。分かってる人はもう始めてます。綺麗な肌色になって素敵に色々着こなしましょう♪

「なりたい自分」の演出法

2006-01-13 22:01:53 | Weblog
日経新聞(2006年1月7日付・夕刊)に色の効用についての興味深い記事が載っていました。
筆者はカラーに関しては門外漢のクリエーター・ももせいづみ氏。でも、感覚的に色の効用がお分かりのようで、さすが、クリエーターだけあって鋭い視点。
強気でお仕事したい時は赤、優しい母親に見せたいPTA会合にはパステルブルー、という具合に相手の目に映る自分を意識して着るものを選択しているそうですが、最近、もう少し深いところに気づいたそうです。
曰く「色が出す波長の違いで目は色を識別すると考えれば、違う波長を身につけることで気分が変わる効果があるのでは?」。その通り、ご明察!

例えば、力強く自信に溢れて見える色を身につけたときは、その色がもつパワーをもらって先ず、自分自身が強気に押していける気分になるんです。その自信が相手に伝播しビジュアル効果も相まって、よりパワフルな「私」を演出できるというわけ。
反対に、何となく今日の服装はパッとしない、不本意だ(スーツと靴の色がチグハグとか)と感じる時は、できるだけ他者と関わらず早く家に帰りたくなりませんか?

でも、いくら赤のパワーネクタイをしめても商談準備が不十分でオドオドしていたら相手にパワーなんて送れません。
色は脇役、あくまで主役はあなた自身。内容バッチリ!後もう一押し!!というところで力を発揮するのがカラー。
準備万端整っていても生来の弱気な性格で相手に押し切られそう、本番に弱い、といった弱点を補うために、自らを発奮させる必要があるときに一時的でも気持ちをコントロールできれば少しは「なりたい自分」に近づけるはず。そのためにカラーの効用を最大限に活用するのが賢い大人のやり方です。

「なりたい自分」を色で演出するためには、あまり自分の好みに凝り固まっていては変化は望めないことに前出のももせ氏は気づいてます。
彼女は中身で選んだ今年の手帳に当初ついていた赤のカバーをクリーム色に変えたんですって。そう、クリーム色ってほんのり柔らかくって落ち着きますものね。計画を立てる場合は、猪突猛進でなく落ち着いてやらないといけません。
日に何度も手にするであろう手帳の色を工夫することで、無意識のうちに気分転換ができるならカバーを掛け替えるくらい大した手間ではないでしょう。
洋服だとちょっと違和感があって着られない色でも、小物や身の回りの品に取り入れる方法があるってこと。

年末の大掃除で久々に綺麗に片付いた会社机の片隅で結構ですから、小さな観葉植物でも置いてみてはいかがでしょう。
グリーンは目に優しく眼精疲労を和らげる効果もあるし、色の特徴として「安定」「平静」が挙げられます。お仕事に行き詰った時、ふと目をやると落ち着きを取り戻しリラックスできる……些細なことですが、「カリカリしない余裕のある自分」を演出するのに役立ちそうではありませんか!

年齢と共に、心がだんだん硬くなって自分の中の常識やイメージに凝り固まってしまいがち。ここはちょっぴり耳を貸していただき、「なりたい自分」をイメージして普段、縁のない色にも目を向けてくださると嬉しいんですけど。

『人は見た目が9割』

2006-01-11 23:37:34 | Weblog
『人は見た目が9割』……いきなりミもフタもないタイトルですが、実はこれ、最近売れているという本(竹内一郎著・新潮社刊)の題名です。
早速買って読んでみたところ、私のブログ開設時にも触れた「メラビアンの法則」に関する記述もあり、サラッと簡単に読める内容でした。笑えるのは本の帯の宣伝文句、「理屈はルックスには勝てない」!う~ん、ストレート。

以前、「部下指導……(10/1分)」でも書きましたが、例えば部下の服装を注意する際、どんなに理路整然と諭し、相手に非があろうとも注意する当人の服装センスが悪いと説得できないということ。
「あの人に言われるならしょうがない」「あんたには言われたくない」という感情の分岐点は、日頃の部下との信頼関係が基本になるのは当然ですが、たとえ信頼する上司でもセンスの良くない人からの服装に関する指摘は受け入れがたいものがあることを理解する必要があります。
ちょうど、女性がお肌の荒れた美容部員から「綺麗になりますよ」と化粧品を勧められても買う気にならないのに通じるかなぁ。「先ず、自分がちゃんとしろよ」というカンジ。

見た目には必ずしも服装だけでなく、表情や雰囲気・動作・声の調子なども含まれます。つまり、言葉そのものでなくパッと見の印象を形成する要素。これらを「ノンバーバル(非言語)コミュニケーション」といいます。
前出の著者はその「あとがき」で、「ノンバーバル・コミュニケーション力が強いと、たとえ仕事はできなくても人生を豊かなものにできるのではないか」と述べています。
全面的に賛同はできないものの、一理ありますよね。
黙っていても何となく親しみやすい良い印象を漂わせている人もいれば、とっつきにくいイメージの人もいます。よーく、話をする機会があれば別ですが、表面的なお付き合いでは、わざわざマイナス印象を抱いた人と話し合おうという気は起こらないでしょう。

カラーコーディネートを単なるオシャレと捉えるなら「興味ないから」で片付けられますが、自分のルックスを良く見せるのに役立つ戦術と考えると使わないのは損。
より良い印象を与えて「デキル自分」を演出する、上役や同僚・部下からの信頼を得られるような落ち着いたイメージを醸し出す、若々しくアクティブな魅力を押し出す、これらはビジネスシーンだけでなく、日常生活でも役立つことですよね。
それが全て自分に似合う色を身につけるだけで、かなり改善されるとしたら!
冒頭の本には、そういう話も満載ですので、よろしければご一読ください。新書版なのでサクッと手軽に読めます。

今年も私のブログの読者の方々には「周囲の連中にオヤジなんて呼ばせないっ!」という奉仕精神(?)の下、カラーに関連する各種情報や日々の出来事の中で感じたことなどをアップしていきますので、よろしくお付き合いくださいますようお願い申しあげます。