40歳からのカラーコーディネート

自分に似合う色を身につけるだけで、周囲に好印象を与えられます。装いに無頓着な40代以上の男性必読ブログ。

自然の景色に学ぶ色合わせ

2006-03-30 21:10:52 | Weblog
東京はソメイヨシノが満開。自然の風景がひときわ美しい季節になりました。
あちこちですごい数の花見客ですが、なぜ、私たちは屋外に出て自然に触れたいと思うのでしょうか。「癒しを求めて」と言われますが、何が癒し効果となっているのか?それは、自然のもつ絶妙な色のバランスが人の心に安心感を与えてくれるからだと私は考えています。

今が盛りの桜の美しさは、薄ピンクと黒のコントラストの妙にあります。ただ、薄い色だけの花がたくさん咲いてもぼや~っとしてしまうところを、黒っぽい幹や枝がキュッと引き締め効果で、より花たちの可憐な色を引き立てているのです。
優しい色と強い色。このような取り合わせは自然界に結構あります。
「目に青葉」というように初夏の明るく生き生きとした新芽のグリーンは決してドギツクなく、目に柔らかですが、茶色の幹とのコントラストは鮮やかで清々しい気分にさせてくれますね。

また、花の色が強いと葉や茎の色、雰囲気は柔らかで主張せず、花を前面に押し出す効果的なコーディネートとなっているんです。
例えば、チューリップの赤や黄色のくっきりしたビビットカラーの花弁が目立つのは、すっと伸びた茎や葉の質感や抑え目の緑が対照的だから。これが、葉っぱまで花に対抗するかのようにワサワサ茂っていたら、あの全体の可愛らしさは損なわれます。うまく、できてるもんですね。

ビルの色が街の景観を壊す、と色の塗り替えを求められるケースがあるようですが、これも自然界のバランスを無視しているから。周囲の雰囲気からかけ離れたような建造物が大きく視界を遮ると、それだけで見ているほうは落ち着かないのに、色まで不安感を煽るようなものにしてしまうと、そりゃ近隣住民も抗議に立ち上がりますよねぇ。

色は見る者に安心感や高揚感を与える一方で、場にそぐわなければ不安感・嫌悪感を抱かせます。服装も同じで、自分がいいと思って着ていても、周囲からすると目障り・不愉快と映ることもあるんです。
私たちの身の回りには自然という良いお手本があります。
自然の色にはヘンな思い入れがない分、無理なく穏やか。一見、派手すぎる色も、どこかで必ず調和を図っているものです。

これからの季節、通勤路や昼休み、仕事の移動中などに街路樹や公園、道端の草木、ご近所の庭先など、少し関心をもって眺めると遠くになんか出かけなくっても、きっと和やかな気分なれますよ。
その時、「ははぁ、チャコールグレーのスーツには桜色のカラーシャツを合わせるとイケルかも」とか「青々とした芝生からのぞく土の濃い茶の組み合わせはそのままゴルフウェアに使えるな」、「ハクレン(白蓮)みたいなミルク色の白いワイシャツないかなぁ」などと、自然の中の色を観察しつつ、自身の装いに思いを巡らしたりするのも風情のあることではありませんか♪

メンズ・ジュエリー

2006-03-20 21:02:41 | Weblog
結婚指輪以外にジュエリーと呼べるものをお持ちですか?
最近、格差社会についてあちこちで話題になってますが、裕福なアダルト層の男性が一点モノの高級アクセサリー(150~250万となるとアクセサリーとは言えない?)を買い求める動きがデパートや専門店で目立ち始めたそうです。

女性は年齢に比例して、選ぶ宝石の大きさが増す傾向がありますが、これって実は理に適ってるんです。
なぜ、宝石を身につけるか?もちろん、綺麗で高価なもので自身を飾り立てたいって虚栄心もあるにはあるでしょうが、その深層心理はジュエリーによって難を隠せるってのが大きく影響していると思われます。
難点とは、肌のシワ、シミ、くすみといった加齢による肌質の変化。

若い女性は値段とは関係なく、あまり大ぶりの宝飾品は選びません。好みやデザインが優先され、欲しいものを手に入れた自己満足感を味わうのが主目的。だって、若さゆえの色艶・ハリがあるので宝石で目くらましをする必要がないですから。
でも、中年以降になると手の甲や首の汚さが気になるもの。そこに大きな宝石をもってくると、他人の視線はジュエリーに集中し、いわば、周辺のお肌のボロ隠し(^^;)ができます。
また、宝石の色効果が波及し、実際の肌色より滑らかに綺麗に見えることもあるのです。

そこで、注意したいのが色。漫然と選ぶのではなく、ここでも自分の肌を美しく見せる色を選択すべき。
寒色系の色が似合う人は貴金属もクールカラーがお似合いです。プラチナ、ホワイトゴールド、シルバー。石なら青いサァファイアや薄い水色のアクアマリン、紫のアメジストなどいずれも透明感のあるものが上品にきまります。
暖色系なら、反対にゴールドがオススメ。石も珊瑚やトルコ石のような明るいものでも派手になったり安っぽく映らず、カジュアルにもいけます。

「俺は寒色系らしいけど、金が好きなんだよっ!」って方もいらっしゃると思います。そういう場合はピカピカの金でなくつや消しのゴールドにすればOK。似合わない人が金をつけると、ピカピカがペカペカ、ギラギラとなってモノばかり悪目立ちして下品になるのでご用心!
逆に、暖色系だけど銀色が好きってことなら、キレキラ感のあるものにすれば大丈夫。これが、結婚指輪にありがちなつや消しのプラチナだったりしたら、美肌効果はまず期待できませんので、そのおつもりで。

「男が宝石なんて!」という思いは実は私自身にもあります。でも、オフの時なら、似合う色デザインの大ぶりのリングやシャツからチラリと光るチェーン程度だったら全く違和感はありません。
ジュエリーは、年齢と共に失われるお肌の輝きを補ってくれるものと心得て、キザにならない程度に取り入れるのは、これからの時代、必要な気配りかもしれませんね。
目の前に差し出された手がシミだらけより一見、艶やかなほうが話もはずむというもの。ビジネスシーンでも、ジュエリーウォッチと呼ばれるようなちょっと派手めの時計を、勝負服ならぬ勝負小物として配してもいいかも。
あまり、「こうあるべき」と凝り固まると損をします。何百万もするジュエリーでなくても、予算の範囲内で最良のものを選んで身につけると、全然違うものが見えてくる可能性だってあるんですよ!

明るい色

2006-03-19 01:01:28 | Weblog
総務省の家計調査によると、「男子用洋服」の支出減少に歯止めがかかったそうです。よかったですね、お父さん方♪
特に明るい色の衣料品の人気が高まっているとのこと。薄い紺や明るい赤など従来、濃紺や灰色、青系統が主流の男性用衣料からすると、趣の異なる色が流行っているようです。

明るい色というと本来、「明度」が基準。明度とは、明るい・暗いの区分です。でも、一般的には「彩度(鮮やか・抑えた)」「色相(黄色系・青系)」も混同して、「一見明るい色」の意味で使われているようです。
青みがかっていても抑えた色で薄ければ「明るい色」、黄色ベースの色で鮮やかならほとんど何でも「明るい色」。専門的な視点で見るとちょっと違うのですが、服は誰もが身につけるものですから、理論より感覚!「明るい色だな~、きれいだなぁ」と感じたら、それが当人にとっての「明るい色」ってことで問題ナシ。

明るい色を身にまとう最大のメリットは、軽やかな印象を演出できること。
どれほど黒が似合う人でも、第三者の立場からすると春先にはもっと綺麗な色が見たいと思うし、夏なら涼やかなカラーが嬉しいですよねっ。
季節のイメージを考慮し、時期にあったものを着るのはオシャレの真髄。これからの季節なら、やっぱり軽やかさをアピールしてこそ勝負カラーとなります。
重苦しい色や鮮やか過ぎる強い色は今の時期には無意識に敬遠していませんか?そういう感覚こそ大切にしてほしいんです。

日本は四季のハッキリした国なので季節感を非常に大事にします。着るものにしても、もともと着物文化の国であるわけですから、昔から結構様々なルールというか暗黙の決まり事があります。
例えば、「桜は日本の国花だからオールシーズンOKなのよ」と言われても、春以外に着るにはちょっと躊躇してしまいます。とは言え、お花見に本物の桜に対抗するかのように桜の柄の着物を着るのはヤボとされているんですって。じゃー、一体いつ着るんだ?答え、季節早取りで桜の開花前の早春が粋なんだそうです。ヤレヤレ、難しい……。
こんなんだから、季節に合わない色や柄の着物なんて絶対着られない。

日本はTPOに加えて、「季節感」というキーワードが絡んでくる厄介なお国柄なんですねぇ。
でも、考えようによっては、暗くて重い色が似合うからってそればっかり着ている人が、春夏は思い切って普段は着ないようなカラーにチャレンジできる好機とも言えませんか?
自分では似合っていると思い込んでいる色が季節によってはそれほど周囲に好感を与えていなかったり、確かにお似合いだけどマンネリで保守的って印象を与えてるかもしれません。
明るい色が流行るってことは、その分、選択肢も多いわけです。必ずお気に入りの明るい色が見つかるはずなので、この季節にぜひ、今まで手に取らなかった色合いのものをチョイスしてみませんか。

早くも秋冬物情報!

2006-03-11 00:54:01 | Weblog
今年の秋冬紳士服では上品・繊細な明るいグレーが注目されているそうです。
つい、先日、春夏の流行色の情報が出たばかりなのに、もう秋冬?!
新聞記事(2006/3/3付・日経流通新聞20面より)によると、新作コレクションでは、スーツやコート、シャツにネクタイまで全てグレーでコーディネートされたものが披露されたとか。もちろん、色の濃淡はあるわけで、灰色、ライトグレー、銀色などの組み合わせです。

灰色のカラーイメージは、堅くキチンとした印象・強すぎない主張などを表し、判断力の正確さも演出できる色といわれています。一方で、受動的・没個性的で元気のない弱々しい印象になることも。
以前も触れたように、色にはメリット・デメリットの両面があり、その色を似合う人が身につければ良い面が出てくるし、似合わないと負の部分のみが強調されるというコワ~イお話。

グレーは信頼感を与えるという意味ではビジネスシーンに最適ですが、苦手とする人がファッションショーにあるように全身灰色の同系色でまとめると、ちょっと厳しい……。
ひと昔前、日本人のビジネスマンはドブネズミルックと揶揄されたように、灰色は気軽に手に取りやすい色ですが、それほど御しやすいものではないということを肝に銘じましょう。

ドブネズミルックとは、暖色系(黄色ベースの色)の色が似合う人が、寒色系(青色ベースの色)で揃えるとなりやすいんですね。全て灰色でなくても、グレーのスーツに薄ぼんやりした白シャツ、ネクタイはブルー系のレジメンタル等。ありがちな組み合わせでしょ。
ぼやけた色のスーツの時にはシャツは白にせず、必ずカラーシャツを!
ネクタイはやや強い色をもってきて差し色にすると胸元がグッと引き締まります。色が派手でも、柄の大きさやデザインの工夫次第で地味好みの方も抵抗なく受け入れられるはず。

足元は黒い靴だと灰色とのコントラストがつき過ぎるので、明るめの茶やチャコールグレーなどを合わせると柔らかい雰囲気になります。革でグレーというのはあまり見かけないので、ちょっとしたこだわりもアピールできるし、好感度もアップ♪
なめしが綺麗なレザー手袋、温かみのあるスウェード素材のセカンドバッグや靴など、小物に使うのもいいでしょう。
グレーやシルバーは、やはり上品な大人色。上手く取り入れれば、若者には真似できない洗練された装いになりますので、「何かパッとしない、苦手だっ!」と腰が引けている人も工夫してぜひ挑戦してみてください。

春色冬素材

2006-03-07 22:26:08 | Weblog
弥生三月。そろそろ厚手のオーバーなんて脱ぎ捨てて戸外を歩きたい気分ですが、朝晩の通勤時はコートなしではまだ寒い……。
そんな時、色だけでも明るいものにしてみてはいかがでしょうか。

数年前から婦人服には「秋色夏素材」という言葉が使われるようになりました。
日本の残暑は厳しく、衣替えの10月になってもまだ夏物を着ていたい、でも、季節外れで何となく落ち着かないといったジレンマがあります。そんな時期、素材はあくまで夏の薄物。しかし、色はシックな秋色の衣料品が店頭に並び、端境期の売り上げに貢献しているそうです。
今の季節なら、さしずめ「春色冬素材」ってとこですね。

いつまでも重苦しい黒や茶の厚ぼったいコートに身を包んでいては気分まで停滞しそう。ここは一番、明るい色のコートで裏にはしっかり暖かな取り外しできるライナーが付いたものを奮発してみましょう!
これなら、ライナーを外してスプリングコートとしても活用できます。
年がら年中、同じコートってのも冴えませんよねぇ。こういう贅沢が許される年齢になったと思って、ちょっと紳士服売場を散策してみてください。きっと、春の息吹が感じられて楽しくなりますよ♪

かく言う私も、3月に入ってコーラルピンク(珊瑚色)のハーフコートを着ています。
材質はアンゴラとカシミアの混紡で、かなり暖か。でも、細身仕立で冬物より軽快な印象です。着膨れしないので、今の時期のコートはジャストフィット・サイズでいいんですよ。
これで、先日、会社のエレベーター内で「春らしい色でいいね」と、お褒めの言葉をいただきました(^^v
今や、どの会社でもコンプライアンスとかでセクハラ発言に敏感になり、気軽にOLの服装も褒められないご時世ですが、褒め方によるんです。

「セクシーな服だねぇ」などと言おうものなら、「あんたを楽しませるために着てるんじゃないよっ!」と反感を買うだけ。「だったら、着てくんなー!」とお思いでしょうが、彼女達はあくまで自分のために着ているわけですから、色気があろうとなかろうと余計なお世話なんです。
でも、「爽やかで初夏って感じだね」「清潔感のある色で梅雨時期に気分が晴れるね」、なーんて褒め言葉なら、自分の色の選択眼(センスの良さ)を褒められたってことで、悪く思う人なんていません。
ご自分だって、「課長、カッコイイ~」なんて会社で突然言われたら「何か裏があるのかっ?」と不気味になりませんか?
それより、「春っぽい色で素敵ですね」「綺麗な色でお似合いですね」などと一声かけてもらうほうが、ちょっとニヤッとなるでしょ。

明るめカラーの軽いコートから綺麗な色柄のネクタイを覗かせて、季節を意識した装いで闊歩すれば、季節に敏感なハイセンスの人として一目おかれることを保証します!