別館 兄弟仁義

超常現象ドラマの兄弟愛と家族愛をうっとおしくつつくブログ

スーパーナチュラル シーズン13 ざっくり感想10

2020-03-27 19:00:06 | シーズン13

第15話 最も聖なる人

冒頭、イタリアのマルタの修道院から、聖遺物の頭蓋骨が盗まれる。

前回、キャスがドナテロの頭の中から引き出した、扉を開けるのに必要な材料は。
『大天使の恩寵』『生命の樹の果実』『ソロモンの封印』『最も聖なる人の血』
皆が頭抱える一つ目は後にして、まずは3つを集める算段。キャスは生命の樹の果実を探しにシリアへ。最も聖なる人とは過去の聖人ではないかと考えたサムは、ネットで本物を扱っていそうな古物商を見つける。画像見ただけで偽物かわかるサムのオタク鑑定眼。兄弟はマーガレット・アクターという女性に会いに行く。

紹介もなく金もなさそうな二人に、気乗り薄なマーガレットだが、サムにロックオン。またもマダム担当(笑) しかしだいぶ成長したサム。「君に借りを作りたい」とキメて、マーガレットからグリーンストリートという古物商を紹介してもらう。

曲者感アリアリのグリーンストリートは、聖者の血なら持っているが、通販のスーツと安いネクタイしてる君らに金はないと言い放つ。けれどあるものを取ってきたら、交換しようという条件を出す。
彼が欲しいのは、マルタの修道院から盗み出された聖ペテロの頭蓋骨。盗ませたのはギャングのボス、スカーパッティ。了承した兄弟は、盗み出した犯人らしき男、アントニオ・ミーレーが泊っているホテルを調べだし、向かう。
ところが部屋に入ると、ミーレーは殺されていた。そしてFBIのバッチを見せる男が兄弟に銃を向ける。明らかに手作りバッチ。二人を手錠で拘束し部屋を家探しして逃げる。手錠を即効外し、あとを追う兄弟。いつでもキーを持ち歩くサムに、兄は「さすがボーイスカウト」と。弟は上手い返しが見つからず、兄は満足気v

だがインパラのそばにはスカーパッティの部下が待ち伏せしていた。銃を向けられボスの元へ連行。
スカーパッティ宅。ゴッドファーザー的に対応、つまり優雅に脅され、今度は彼のために頭蓋骨を探す契約に変更。承諾しない、もしくは失敗した場合は「ぶち殺される」らしい(兄貴的ギャング用語)

ホテルに戻り、非常ベルを鳴らして犯罪現場から人払いするディーン。ミーレーが死んだ部屋を再度調べるサム。何かの数字が書かれたメモを見つけたが、今シーズン繰り返されるどたま殴打により気絶。電話機で殴ったのは、ホテル内や兄弟の周辺をうろちょろしていた紳士だった。
兄が戻って仰天。脈を調べて安堵。でも「ディズニープリンセスヘアが守ったな」と、弟イジリは欠かさない。
だが今度は、サムを殴った男が倒れていた。ディーン「お前を殴ったこいつを殴ったのは?」
段々混み入ってきました(笑)

気がついた男をホテルのロビーで詰問。彼はルカ・カミレッティ。マルタから来た神父だった。
盗まれた頭蓋骨を取り戻してほしいとシスターたちに頼まれた。泥棒のミーレ―は地元の男。金を渡して買い戻すつもりだった。彼が死んでいるのを見てパニックになり、サムを殴ってしまったと。殴るこたあないでしょ(^^;
しかし神父は真面目で真摯。世界を周り善行を行ってる。サムの聖人好きが発動。彼のために頭蓋骨を取り戻そうと言う。兄は「お前を殴った」にこだわるも、殴られた本人が頭より正義に向かい走り出す。

メモは盗まれたが、神父は数字を覚えていた。それはマルタからの輸送便の番号とわかり倉庫に向かうも、先に来て引き取ったのは偽FBI。神父を殴りミーレーを殺したのもこのおっさんだった。
つけた先は倉庫。そこに続々と集まるメンバー。スカーパッティ、マーガレット・アクター、その部下である偽FBIクロマティ、そして後から合流したグリーンストリート。マーガレットの策略で、オークションとなる。そこに乗り込み、神父が持ってきた金で加わる宣言するサム。
兄とルカ神父は外で待機。見張りの前に行き、「気をそらしに」と言う神父さん(笑) 「嘘は罪だ」 でもサムの頭は殴ったv ディーンはすべての見張りを眠らせる。「死んでないよね?」 呆れる兄。サムを殴ったのに(笑)

にわかオークション会場は、グリーンストリートのクロマティ氏公衆面前買収により乱射の場へ。
兄も来て撃ちまくる。クロマティが兄を狙ったが、神父が止めて自分が撃たれる。
でも奇跡的にかすり傷。グリーンストリートは聖者の血を持っておらず、兄の鉄拳を食らい、警察へ。

頭蓋骨を抱えたルカ神父、飛行場前で兄弟とお別れ。あなたの肩書でわからないものがと聞くサム。それは教皇からいただいた称号だと神父。教皇は私を「Un uomo santissimo」と呼ばれたと。
意味は、「最も聖なる人」
兄弟は神父に血をもらう。

人物相関図がややこしかったので、またあらすじ。
この回めっちゃ好きvv
久しぶりに兄弟がメイン。それもあるけど、話が好き。人外怪物は出てこず、人間の悪党も小粒でもないが中粒くらい。死んだのは悪党のみ。謎解き風で思惑が入り乱れる展開が面白い。
古い映画のオマージュっぽいなあと思って調べたら、ショーランナーのボブ・シンガーとアンドリュー・ダフが共同で脚本を書いたという変わり種。思った通り、1940年代のフィルム・ノワールのオマージュだそう。ウィキ先生には、「虚無的・悲観的・退廃的な指向性を持つ犯罪映画を指した総称である」とあるけど、これはむしろコメディテイスト。
ゲストキャラがいい味出してる。いかにも曲者、いかにもギャング、いかにも裏切り者。マーガレットのメイクや服装もレトロ。スカーパッティは明らかにゴッドファーザーパロ。バックミュージックもいつもと違い、クラッシックやレトロな曲を使ってる。

そしてルカ・カミレッティ神父がいい。演じてる俳優はイタリア人で、イタリアのおっさんてどこかチャーミングなんだよな。
サムをぶん殴ったが(笑) 憎めないおひと。エヘみたいに肩をすくめるしぐさも可愛い。
さすが説教上手で兄弟も謹聴してしまうが、彼の言うことは、現実的でもあり心に響く。

「人はみな世界を不完全だと言う。確かにその通りだが、言い訳にしてないか? 罪を犯しても仕方がないと。失敗や怠け心も、悪党がのさばるのも世界が不完全だからと言うのか。それとも努力するか。できる限り世の中を変えようと努めるか。いいかい、完璧な世界は望めなくても、善人が良き行いをすれば、変わるんだ。日々良い方向に」

インパラ内でのディーンとの会話。神は俺やあんたがどうなろうとお構いなしだと言う兄に。
「神が助けに来るとは言ってないよ。もちろんそんなことはあり得ないからね。でも良き行いはすべて神の御業だ。君の弟は良いことをしようとしている」
「ときに善はおろかでもある」

理想主義ではなく、神父は今ここで自分ができることをするのが大事と言ってる。
主の御許に行けば楽園だとか、良い行いをすれば報いがあるとか言ってない。
泥棒という悪事をした男に利益を与えるのは間違ってるとも言わず、金をかき集めて買い戻しに来た。それが一番、流血沙汰になりにくいから。ただの古い骨だとわかっていても、それに日々祈りを捧げ心のよすがにしている人がいるから、取り戻す。

神が奇跡を起こすのではなく、良き行いをしようとすること、そのものが神の御業―すなわち奇跡だと話す。神父は神を信じてはいるだろうけど、見返りは求めていない。神は何もしてくれないことを誰よりも知っているディーンに、神とは人の姿をした勝手な男ではなく、人が人や世のためにしようとする努力のことなんだとルカ神父は伝えてくれた。

君たちの大事な人が、ずっと祈っていたものが、ある朝突然無くなっていたら。どうする?という問いも。
二人は目の前で母を失った。サムはずっと天使に祈っていた。でもその天使は、ゴミ同然だとある日知らされた。兄は祈っていなかったけど、祈りを捧げてもいつも裏切られると知っている。それでも人は、よりどころを求めて祈る。かなわずとも、それで進む力を得るから。
ただの頭蓋骨、けれど人々には心の糧を取り戻すために自ら行動した神父。
行動こそ意味がある。それを知ってる兄弟だから、響いた。

自分たちがしている無謀で、果てしない戦い。見返りなんて全くなかった。でも、したことそのものが神自身より神の御業。そう感じさせてくれたと思う。

そして、青い鳥はすぐそばにの法則。いにしえの聖人ではなく、生きてる聖人。
過去の殉教した聖者より、今を生きる聖者の血が求めるものだったというオチ。なかなか効いてます。
神父の言ったことは、この先の兄弟の心に必要になってくる。

兄を納得させようと、頭蓋骨の代わりにインパラを持ち出したサム。失敗vv
インパラを盗まれたら?と言った途端、瞳孔が固定される兄。「全員殺す。その前に拷問する、絶対」
目の前で手を振っても反応なしvvv

グリーンストリートには通販スーツと言われたが、実際は二人に合わせたサイズのオーダーの衣装のはずで、その上にガタイとルックスがいいから、全然安物着てるように見えないという(笑)
バンカーにレンジもオーブンもないんだね。フライパンであっためろピザ。
久しぶりのアジアンビューティと兄のナンパ。

偽FBIおやじと神父様に後ろに立たれて気がつかない兄弟駄目だろvv
マフィアのボスが死んで、グリーンストリートは警察で事情を話すだろうし、クロマティ氏に脅されて外した手錠には指紋がたっぷり(人殺しの現場) しかし兄弟は隠蔽作業することもなく、去るのであった。正義は捕まらない!

 

 

今回の話はイタリアが関わってましたが、イタリアの現状を思うと胸が痛みます。
私は無宗教ですが現教皇のファン。自分にできることをしつつ、なにかに祈りをささげるのは支えになると思います。
フランシスコ教皇の激動の半生を描いた「ローマ法王になる日まで」を見ると、現実を戦い抜いてきた人だとわかります。なにしろ「ロックスター法王(教皇)」の異名を持つお方(笑) もしかすると今回のルカ神父、少しモデルにしてるんじゃないか。宗教心皆無の兄が、「法王にあったことあるの?」と言ったのも、この人なら興味あるのかも。ロックは歌わないよ(笑) 生き方がロック。
書庫化した本館で感想書いてます。

 

ローマ法王になる日まで - 黄金色の日々(書庫)

現ローマ法王フランシスコ。無信仰の私が興味をひかれたのは、ヴィゴと同じくアルゼンチンのサッカーチーム、サン・ロレンソのファンであるのを知った...

ローマ法王になる日まで - 黄金色の日々(書庫)

 

 


色々準備してました(not買い占め) ロックダウンがあろうがなかろうが、外出は必要最低限にする方が良い。世界の大都市のほとんどがしている以上、日本だけは無いは甘いと思う。
小麦アレルギーなんで、普段から米はかなり備蓄してる。花粉症がどえらいのでティッシュも常備。マスクはもう少ないけど、布のを洗って使う。乾物と十割り蕎麦(100%そば粉)買ってきた(笑)
インスタント物はアレルギーあるから食べないんですが、いずれにせよ1回で食べきっちゃうものはライフラインが大丈夫なので意味がない。買いだめしてる人はおやつなのかな。

4月が山だと思います。家でできることを考え、挫折した勉強をしようと参考書買ってきたv 読みたい本も色々仕入れた。
ブログはあまり更新しません。在宅仕事もあるし、その上でDVDとネット三昧すれば眼と肩甲骨がすぐにイカレます。
不測の事態でファイナルシーズン最終回の放映も伸びそうですが、それまでにはシーズン13の残り感想もやれると思います。更新無ければ忘れてるので、感想でもコメント下さい(笑)
マイ・バンカー(自宅)にこもって、兄風(ネッフリでホラー三昧)も良し、弟風(とどまることのない賢人勉強)も良し。兄弟の苦難を思い出し、乗り切ろう!

 

 


2 コメント

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Unknown (MIKE)
2020-03-29 14:36:16
山吹さん、こんにちは。
いい意味で、それぞれのキャラがステレオタイプでわかりやすかったです。ラストに兄弟の顔のアップを交互に映していたのご印象的でした。
インパラを盗まれたら?と聞かれたときの兄の顔w互いに相手に呆れてるときの顔が可笑しかったv

昔は時代劇も野球もゴールデンタイムに放送してましたね。うちは家族全員テレビっ子。チャンネル争いで父親とケンカしたり、他のことでも衝突が多かったせいかサム派ですv
コロナは長期戦ですね。来年無事に五輪が開催できるとこを願います。
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最も聖なる兄弟 (山吹)
2020-03-29 21:12:27
MIKEさん、今日は寒かったですね!
聖なる兄弟とか言うと処刑人の双子っぽいですが(中身はアイリッシュ悪ガキだが) サムとディーンがたっぷり堪能できて楽しかったですv
兄貴はわかりやすく笑えましたが、サムの聖人スキーもたいがいですよ。「良き人」と決めたとたん、サミまっしぐらv

うちは工場やってて朝早かったんで、親は10時前に寝てました(笑) 一人で遅くまでTV見るのは禁止だったんで(部屋が全部和室で筒抜け)、イヤホンでのラジオっ子でしたね。

コロナは楽観視は禁物だと思ってます。やれることはやって、明日への希望を持つのが大事。ルカ神父に諭された兄弟の気分でがんばりましょうv
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