別館 兄弟仁義

超常現象ドラマの兄弟愛と家族愛をうっとおしくつつくブログ

スーパーナチュラル シーズン15 けじめ感想16

2022-09-18 16:30:54 | シーズン15

第16話 若き日の失態

モーテルにやってきたトラビス。214号室を指定して宿泊。
なにかのトラウマを克服しにきたらしい。
派手な壁紙の部屋だな😅
ケイトリンからメッセージ。『なぜ戻る必要がある?』
そうこうしてるうちに、少年の幻覚?が出てきて…。

兄弟inベイビー。トラビスの死を知らされて向かっている。友人だが、25年ぶりらしい。
兄はジャックの件をサムには伝えてない。おい、またかよ…。

25年前。少年の兄弟! 新しい子役さんです。
冒頭のモーテル。子ディーン「狩りに行きたかったのにな。お前の歳でお前の子守してた」
子サム「それって違法だよね」 サムたるゆえんは幼少期から。
大学進学のための本を持っているサムをからかうディーン。
「まともに学校にも行けないのに、お前みたいなおバカが大学に行けると思ってるのか」
「なあサミー。これが俺たちの人生だ」
このバックミュージック久しぶりだ。
銃とナイフを本の横に並べるサム…。
自販機からお菓子をガメるディーン。モーテルの掃除スタッフの子供、ケイトリンとトラビス姉弟と知り合う。
勝ち気で車にも詳しいケイトリンを気に入るディーン。トラビスは引っ込み思案の様子。

現代のケイトリン。弟が死んで悄然としている。ウィンチェスター兄弟との再会。
25年前の事件?で、一時期荒れていたトラビス。立ち直ってセラピーを受けていた。
恐怖と向き合うためにホテルに泊まるよう、精神科医の指示を受けていた。
トラウマと向き合うというのは、今では良くないと言われてきてるんだよね…。
自殺とは思えず、兄弟に助けを求めてきたケイトリン。だが部屋を調べても何も痕跡がない。
25年前は子供が大勢行方不明になった。今回はそれはなく、怪物は俺が殺したと言うディーン。

再びの過去。トラビスが怪物に狙われ、4人で調査。使われていない缶詰工場にあたりをつけたディーンは、一人で向かう。三人はモーテルで待機。のはずが、ケイトリンがついてきてしまう。
残った弟組。サムの方が大きいので、トラビスの面倒を見てて新鮮。
ディーンは工場で子供たちの死体を見つけてしまう。ケイトリンには隠し、モーテルに戻る。
言葉遊びをしていた弟たちは、不吉な文章が勝手に並んで怯える。怪物が出てきて襲われるが、戻ったディーンが指を切り落として銃で撃つと、煙となって消えた。

現代。モーテルを探っていたディーンの前に25年前の自分が現れ、誘導されて自殺しかけてしまう。間一髪でサムが来て正気に戻る。
アイツは死んでなかった。記憶に蓋をした。子供たちの死体のことを言えなかったと打ち明ける兄。
まだ子供だった。隠し事は今に始まったことじゃないし。と慰めるサム。
兄にとっていつもナチュラルボーンキラー発言をかますぜサム😅

とりあえず夕飯をテイクアウトしに、ダイナーに来たディーン。弟の好みを優先してることからして、心理状態が推し量れます。
突如お隣に着席するビリー。チャックは他の次元と宇宙を消した。あとはここだけと。
「ジャックはメアリーを殺したことを許されないと思ってる。回し車の人生を解放してあげたいと思ってる」
わかってんだよそんなのは。あんたに言われなくてもな。
「あなた次第。何か問題がある? 弟も同じ? 話してないのね。秩序は乱さないで」
弟から離れて考えようとして、デスにせっつかれる兄貴である。

サムは相変わらずの調査力で、怪物がバーバヤーガという魔女だと突き止める。
はめている指輪の石からパワーを得ていた。ディーンが指を切り落とした際に指輪が落ちたのに誰も気づかず、のちに掃除をしていた姉弟の母親がみつけ、トラヴィスはそれをもらったのだった。
まだあるはずと、車内の遺品を調べに行くケイトリン。指輪は無く、トラヴィスの姿のバーバヤーガが彼女をさらう。

サムが焦っているところにディーンが戻る。バーバヤーガが彼女をさらったと言うサムに。
「ババアがなんだって?」 吹き替えでしか言ってないよ。言うと思ったよw(東地節)
サム「パワーの元の指輪を破壊しないと」
ディーン「“いとしいひと”を破壊すれば終わり?」
みんな『ロード・オブ・ザ・リング』を見よう! ただいまIMAX上映中!(兄も私も大ファンだ!)

二手に分かれた兄弟。サムは管理人室のドアの下から煙が出ているのを見て、ナイフを持って飛び込むが。
受け付けのねえちゃんがヤク吸ってた。だと思ったぜ。
ディーンが214号室に近づくと、ドアが自然に開く。「よくある展開だ」
中に入ると、あの工場の中に。幻覚の中、かつて辿った場所を歩き、巣に行きつく。
子供たちの死体が隠されていたカバーを取ると、そこには子供時代のサムが死んでいた…。
「サム…」
「やあ、ディーン」 トラヴィス@バーバヤーガ。
銃の効かない幻覚の中で戦う二人。サムが214号室に飛び込んでくる。指輪を抜き去り、叩き潰すディーン。
魔女は緑の煙になって消滅した。

お別れのとき。ディーンは前とは変わったと微笑むケイトリン。
「人は歳をとると変わる。本当のことを言いたくなるのよ。嘘をついても何も解決しないから」
25年前のお別れ。何かあったら電話してとケイトリンに言ったディーン。
サム「父さんになんて言う?」
ディーン「俺が解決した」 サムしょんぼり。ディーン「お前と一緒に」 サムにっこり。
ディーン「大学のことだけど。よくわかんないけどさ。俺たち、いいチームだよな。だろ?」
サム「ああ、そうだね」

帰路のインパラ。サムにジャックのことを話すディーン。
『もう隠し事はしないんじゃなかったのか!』 『チャックを殺すにはこれしかない!』
『俺達にはこれしかない!』 『“俺たち”?』『何も聞きたくない!』
こうなると思ってたが、この瀬戸際になってもこれか…


切なくて、ほろ苦い。最後の回想。
回想シーンの兄弟はディーンが13歳、サムが9歳で、シーズン11で少年期のサムがイマジナリーフレンドのザナに別れを告げた後、シーズン9でディーンがソニーの家に行くことになった前の設定だそうです。
「お前の空想のお友達は、盗みは悪いことだって言ったと思ってたぜ」みたいなことを、子ディーンが子サムに言ったのも、あの出来事が頭にあったからだね。

スパナチュでは過去の未解決の事件が出てくると、幼少期の二人が回想されることが多い。
一番初めが、子ディーンが夜にゲーセンに息抜きに行ってたときに、子サムがシュトリーガに狙われた事件。あれでディーンはジョンの信頼を失ったと思い、サムよりもディーンにトラウマが残ってしまった。

イマジナリーフレンドを卒業して、自分の人生を意識し始めた、幼少期を脱したサムと。
弟を守り、父の命令に従うことが自分の人生だと信じ込もうとしていた、ローティーンのディーン。
最も難しく、もろく、揺れ動く時代に差し掛かっていた。

ジョンと狩りはしていても、サム以外の年少の子たちを一人で守るのは初めてだったディーン。
同じ年頃の子供たちの死骸を見つけ、動揺した。女の子のケイトリンには見せられない。あとで通報して忘れようとした。自然なことだよね。
けれど事件そのものよりも、庇護下にあるとだけ思っていた弟が違う未来を見始めていることを知った方が揺さぶられた。自分と同じく学校にちゃんと行ってないサムの頭が特別性とはまだ気づかず、弟の夢を一蹴したけれど。
サムが離れていくのかもしれないという予感に、「いいチームだろ?」と尋ねる子ディーンが切ない。
まだ確たる信念は育たず、兄の言う通りなんだろうな…と諦めている子サムも哀しい。

この数年後にディーンはソニーの家で、自分もまた別の人生を選べるチャンスもあると知ったが。
プロムの夜に迎えが来たディーンは、インパラのサムを見て、切なく笑ってソニーに別れを告げた。
この時の弟との会話を思い出していたなら、離れたシーズンの二つの回が繋がってくる。

あと数話になって、この話を入れた意味を考える。
ケイトリンのラストのセリフは引き金にはなったけど、サムにバレるのも時間の問題だった。
キャスも反対しているし、ビリーはせっついてくる。サムに気づかれないはずがない。
それでもディーンは言いたくなかった。他の手など、この期に及んで探している時間はない。
ジャック以上に確実な方法はなく、自分たちは神殺しにネフィリムを使わす使者だ。ジャック本人が望んでいるし、アマラも殺さなければバランス問題が起こる。
そうやって自己弁護していたけれど。傷つくだけでなく、絶対に従わないだろう弟に言いたくなかった。

逃避すること、見なかった(気づかなかった)振りをして、自分の心を守る。
人生にはそういう時が、ままあるもの。
瀬戸際に来ての厚い壁。母を殺した魔王の息子は、世界とすべてを救うことよりも、兄弟、とりわけディーンに許されたいがために自分の命を賭けている。
バースディケーキを作ってあげた少年を、犠牲にしてもしょうがないと兄が本気で感じているか。
蓋をしているのは、過去の出来事だけじゃない。

姉と弟。キュートで元気な少女は美しく気丈な女性になったが。可愛かった弟は、見る影もない姿に(ごめん)
それでもずっと、姉は弟を想い、自殺も信じなかった。姉弟は絆を持ち続けてた。
どこかの壮大な姉弟とは違って。

13歳のディーン、9歳のサムを演じた子役はどちらも良かったと思う。
コリン君やディラン君ほどのインパクトはなかったけど、戸惑いや怖れ、もやもやとする思いを見せてくれた。
ディーンはアミュレットしてるんだよね。あの日、ディーンにあげると言ってくれた弟が変わらずそのまま自分のそばにいて欲しい。そんな思いが見えた。ふてぶてしく世慣れて見せて、まだ少年のディーン。
まだ内気な感じのサムも、ときどきまっすぐなまなざしを向ける。諦めの中に進もうとする何かを感じさせる。

要求ばっかで指示しか出さんビリーにイラついてきたぜ。

 

ゴザったまま、生きております…。


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