庭木師は見た!~ガーディナー&フォトグラファー~

庭木師が剪定中に見たあれこれ。

リタイア人生in“裏日本” ~初の現場仕事~

2022-11-04 06:57:28 | 日記

 下の写真は、軽トラと私のセルフポートレートです。3歳で郷里の北陸を離れ、60数年ぶりに戻ってきました。簡単に自己紹介をします。

 

 今では死語ともなってしまった「三公社五現業」系の会社に定年まで勤め、最後はそこの役員を務めていました。

  三公社五現業といっても、今では60代以降でなければピンと来ないのではないでしょうか。ちなみに三公社とは、国鉄(現JR)、電電公社(現NTT)、専売公社(現日本たばこ産業)のこと。五現業は郵便、国有林野事業、紙幣などの印刷、造幣、アルコール専売で、その多くが独立行政法人や民営化されました。

 そのうちどの会社・法人に勤めていたかはいいとしまして、筆者は入社以来、ずっと事務部門つまりデスクワークをやってきたので、作業衣を身に着けて外で作業をしたことは一度もありません。剪定ばさみなど過去、一度も使ったことがなかったのです。もちろん軽トラの運転も初めてでした。

 現役時代にどんな会社(組織)で、どんな仕事をしていたかは、リタイア後の人生を「規定」するのです。それゆえ、あえて三公社五現業などと記しました。

 そんな筆者がなぜ庭木剪定などをやり始めたのか、よく聞かれます。

 理由はただ一つ。実家の敷地が広く、これまで庭木の手入れを植木屋さんに依頼(会社ではこのことを“外注”という)、結構なお金を払っていたので、それを自分でやる、つまり“内製化”することにしたのです。

 この辺りでは敷地面積(田んぼや畑は別I)が300~500坪はざらで、それだけ庭木の手入れが大変なのです。本当に、どこの家でもそうです。東京ならそれだけの土地を持っているだけで、経済的にはなんの苦労もなく暮らせるのに…。                   <続く>

 


シルバー庭木剪定~最高齢は87歳~

2022-11-03 16:52:17 | 日記

 

 筆者が所属しているシルバー人材センターの庭木剪定班の常勤は6人です。大半が70代前半から半ばで、最高齢者は87歳。各人、剪定道具を積んだ軽トラを運転して、朝7時半めどにシルバー事務所に集合、お客の家に出向き、夕方5時ごろまで働きます。

 筆者がリスペクトしてやまない最高齢者、Yさんについて紹介したいと思います。写真の方がご本人です。

 子ども時代に太平洋戦争を体験。防空壕から見上げたB29の大編隊が今でも忘れられない、という言葉を筆者がシルバーに入ったその日に聞きました。

 そのYさんは、訪問先の庭で、最も高い木に率先して上ります。庭木で一番高い木は多くが松ですので、写真のように松の剪定を担当することが多いのです。動きこそ緩慢になりがちですが、その体力は1周り以上も若い筆者よりはるかに上であることは、誰もが認めるところです。

 「仕事はなんでもそうだが、やるなら真剣にやらにゃならない」を信条としており、現場作業を10代前半から続けてきたこともあり、浅黒い顔には気迫が漂っています。高齢のため聴覚にやや難があり、またジョーク交じりの軽い雑談が苦手なため、世代が違う他メンバーとはそれなりの距離を置きながらも、欠勤することもなく日々剪定に取り組んでいます。

 Yさんについては改めて記したいと思います。                  以上。