▽「富山の食」の代表である蒲鉾(かまぼこ)とます寿しについて、それぞれ2回ずつ紹介しましたので、ここで小休止。次は、東京などから新幹線を利用して富山市に来た旅行客や出張者が、お土産を買い求める場所について紹介したいと思います。
(富山土産品を扱う商店が集まっている「きときと市場・とやマルシェ」。北陸新幹線・富山駅ホ
ーム下にある)
北陸新幹線は2015年3月に、東京-金沢間が開業しました。地方都市にとって、新幹線の駅ができるということは、百年に一度あるかないかのビッグイベントと言っていいかと思います。(北陸の地理に詳しくない方もいらっしゃるはずですので記しますが、東京方面からの新幹線は富山を通って金沢に行きます)
高岡市の片田舎に住んでいる筆者は、ローカル線「あいの風とやま鉄道」(新幹線開通に伴い、それまでのJR北陸本線・富山県内区間が第三セクターに移行)をよく利用して富山駅に行きます。同駅に行く度に感じるのは、閉鎖性といいますか、“田舎臭“を強めたことです。
(あいの風とやま鉄道・富山駅の改札口)
例えばこの「きっぷうりば」の大きな案内板。「きっぷうりば」の大きな字が2段になって記されていて、下の隅っこに言い訳程度に小さく英語でticket、韓国と中国語で記してあるだけです。日本語がわからない外国人への配慮がなされていません、というよりそもそも県外の人のことに意識がほとんど働かないのです。
そもそも「あいの風-」という鉄道名だって、外国の人にはアルファベットでも記して欲しいところですよね。
富山という所は、立山連峰と日本海に囲まれていることで醸成された閉鎖的かつ保守的風土が県民性を規定しているーとの趣旨のことが県を紹介した本には必ず書かれていますが、まさにその通りです。
富山駅構内を路面電車が横切っています。駅構内中央の総合案内所の横です。電車が富山駅停留所に接近した際、「電車が来ます。渡らないでください」と甲高い女性の声で注意喚起テープが7~8回流される(もちろん日本語で)のですが、英語のアナウンスは全くありません。1回でも「the train is coming」とか「please stop」とかの英語を交ぜればいいものを。
(JR富山駅・駅ビルを抜けて走る路面電車)
もともと富山は、国際都市なんて目指していないのでいいじゃない、と言われればその通りですが…。
それなのに、駅周辺のビル名や商店街の名所には外国語が溢れています。先のマルシェのほか、物販・飲食街は「クラルテ」、新幹線駅の隣のビルは「マリエ」、さらにロータリーの向こう側には「CIC」というビル名など。
付け加えておきますが、富山市には2大繁華街があります。“繁華街など富山にはないよ”との意見もありますが、まあ、それはそれとして、あえていえばですが、その一つが富山駅構内とその周辺です。もう一つは県内唯一の百貨店「大和」がある一角です。その大和エリアについては改めて記します。
と、ここまで書いてきて、「じゃ、閉鎖的だったら何か問題?いけないの?」との声がどこかから聞こえてきました。
我が家のお寺のお坊さんも言っていました。「なにも無理して変えなくたって、今のままで居心地がよければ、それはそれでいいんじゃないの」と。“足湯県ではなぜいけないの?ということですね。
いい問題提起かと思います。それでも構わないといえば構わないわけですよね。元々「裏日本」と言われた所でもあり。閉鎖性こそ特色!-として打ち出せばいいのかもね。
(以上)
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