同棲解消を、私はいささか焦っていたと思う。
彼の逃げ場所になってあげたかったという思いと
好きな人が他にいるのに、同棲相手と暮らし続けることなどできないという思いと
彼と早く一緒になりたかった
という思いが、私が同棲解消を急いだ理由だった。
ろくな貯えもないのに、急いでひとりになった。
今の私のひと月の稼ぎは
昔アルバイトをしていたときとほとんど変わらない
月手取りで14、5万程度だ。
15万、稼げていないというのが現実だ。
正直、生活は楽ではない。
というよりも、苦しい。
この稼ぎということ
＋
元同棲相手の仕事関連で頼まれて加入した保険料というのが
これまた分不相応な額なのだが
2万5000円くらいあって
それを払って、家賃5万7000円を払って
という生活をしている。
まぁ、普通に考えて、楽な生活を送れる額ではない。
保険料のほうは、元同棲相手が私を不憫に思い
半額出してくれると申し出てくれているのだが
甘えてしまってもいいものだろうか・・・。
けれど
そんな経済状態でも
自分の、自分だけの、自分が作り上げたこの部屋に帰ってくると
なぜか心が明るくなる。
楽しくなれるのだ。
ひとりになって、よかったなと思う。
私は、今の自分が好きだ。
この部屋が好きだ。
この部屋に住む、私が好きだ。
相変わらず猪突猛進で、バカみたいなこともするけれど
でも、ひとりになれたことを、なったことを
誇りに思おうと思う。
どんなに恋で苦しもうと、誰にどんなことをされようと
私は今、胸を張って生きていられる。
だって、自分の足で立っている。
いろんな人に支えられながら、励まされながら。