英紙「The Sun」(3月24日付)によると、中国南西部雲南省臨滄市の男性が月曜日に移動中のバスの中で急死していたことが明らかになったという。男性の体から検出されたのは流行中の新型コロナウイルスではなく、ハンタウイルスだった。このウイルスは「ハンタウイルス肺症候群(HPS)」を引き起こし、「発熱,悪寒,頭痛,筋肉痛,悪心,嘔吐,下痢および眩暈が出現し,これらの症状に引き続いて,急激に呼吸不全とショックに進行する」(厚生労働省研究班バイオテロ対応ホームページ)という。同市はすでに人々の感染病の監視とスクリーニングを開始しており、死亡した男性の他、ハンタウイルス患者は報告されていないとのことだ。
鳴霞の「月刊中国」YouTube
国務院が公表!中国金融関係者1137人が感染/謎のハンタウィルスで死者!/国防動員法で民兵が有事準備中
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ハンタウイルスは主にネズミによって媒介され、「ウイルスを含む排泄物(尿, 便), 唾液により汚染されたほこりを吸い込む(これが最も多い),手足の傷口からウイルスに汚染されたネズミの排泄物、唾液が接触して入る,ネズミに咬まれる等の経路で感染する」(厚生労働省研究班バイオテロ対応ホームページ)。潜伏期間は通常7日から14日で、まれに4日と短い場合や2カ月と長期に及ぶ場合もある。
国立感染症研究所によると、ハンタウイルスは過去に日本でも流行したことがあるそうだ。1960 年代、大阪梅田の居住環境の悪い地区において、不明熱の発生が報告され、1970 年代半ばからは各地の医学系動物実験施設においてラット取扱い者の間で原因不明の熱が多数報告されていたが、これはハンタウイルスによるものだったと見られている。
このウイルスの恐ろしいところはその死亡率である。国立感染症研究所によると、1996 年9 月の南部アルゼンチンのケースでは死亡率が50%にものぼったという。新型コロナウイルスの死亡率は80歳以上で10%を超えるが、全年齢で押しなべて2~4%である。
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