零式艦上戦闘機（７１） メッサーシュミットＢｆ１０９

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零式艦上戦闘機（７１）　メッサーシュミットＢｆ１０９　　　

日本の同盟国、ドイツのメッサーシュミットＢｆ１０９(Messerschmitt Bf 109)の歴史は古い。
実に１９３３年（昭和８年）から開発が始められ、１９３５（昭和１０年）５月には初飛行をした。

全金属製で、密閉風防と引き込み脚を持ち、先進的なスタイルで、零戦の開発より４年も早く開発に着手している。

面白いことに、試作１号機はイギリス製のエンジンを搭載し、最高速度は当時の世界最速の４６７ｋｍ／ｈを記録。
１９３９年当時は、世界最強の戦闘機の一つでポーランド侵攻作戦から、北アフリカ、ロシアで活躍した。

＜Ｂｆ１０９Ｇのカタログスペック＞
エンジン：ＤＢ６０５Ａ　液冷Ｖ型倒立１２気筒　１４７５馬力
全福：９．９２ｍ
全長：９．０２ｍ
機体自重：２２６８ｋｇ
全備重量：３１９６ｋｇ
最高速度：６４０ｋｍ／ｈ
航続距離：６５０ｋｍ
兵装：１３ｍｍ機銃×２
　　　２０ｍｍ機銃×１
＊Ｇ型のみで１２０００機余りが生産された。

世界に先駆け一撃離脱戦法を前提に設計され、引き込み脚は翼端に向って収納される。
激しい空戦時にもエンジンに安定して燃料を供給するために、燃料噴射装置を採用した。

１９４０年（昭和１５年）イギリス本土侵攻作戦、バトル・オブ・ブリテン（Battle of Britain）の主力、Ｅ型の兵装は７．９２ｍｍ機銃×２挺と２０ｍｍ機銃を２挺を装備し、最高速度は５５０ｋｍ／ｈ。
スピットファイアを除く連合軍の戦闘機を寄せ付けなかった。
しかし、航続距離が６６０ｋｍと極端に短く、あと１５分イギリス本土に滞空できていたら、戦局が変わっていたといわれる。

１９４１年からはより高性能なＦ型の配備が進み、１９４３年からはスピットファイアⅨと互角に対戦できると評価された、
Ｇ型の配備が進められたが、大戦末期にはマリーン搭載型のＰ－５１に性能面で圧倒された。

日本陸軍は１９４１年、試験的にＢｆ１０９Ｅ型を輸入し試作機キ４４と模擬空戦を演じさせてみると、意外にもキ４４の空戦能力が勝り、２式戦闘機『鍾馗』の制式化を後押ししたという逸話が残る。

また、川崎が開発した３式戦闘機『飛燕』は、日本陸軍が大戦を通して唯一制式化することのできた、液冷エンジンを搭載した戦闘機で、搭載されいるハ４０は初期型のＢｆ１０９に搭載された、ダイムラー・ベンツのＤＢ６０１エンジンをライセンス生産したエンジンだ。

Ｂｆ１０９は、原設計を活かしながらリファインされ続けた大戦時の主力戦闘機で、シリーズ全般では３３，０００機が生産されたのでありました。

メッサーシュミットＢｆ１０９を苦しめたスピットファイア。
そのスピットファイアをダーウィンで圧倒した零戦は、１９４０～１９４１年当時、あるいは世界で最強の戦闘機だったのかもしれません。

関連　６１．大戦時最良の戦闘機 Ｐ－５１マスタング　2014-10-04
関連　６３．イギリスの名機スピットファイア　2014-10-18

零式艦上戦闘機（７２）　防弾ガラス　2014-12-20　につづく～
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