ぶろぐのおけいこ

ぶろぐ初心者は書き込んでみたり、消してみたり…と書いて19年目に入りました。今でも一番の読者は私です。

現代の大動脈に沿って     仁和寺から石清水八幡宮まで(3)

2013-06-09 07:55:45 | PiTaPaで歩く

 11時34分。久世橋を渡って少し歩くと上久世の交差点。足を広げた巨大な蜘蛛のように歩道橋が交差点に覆いかぶさっています。
 この交差点の手前に昔の街道のような、そそられる通りがあって、それを通っても同じ方向に行けそうなのですが、ここは「先達」の教えにしたがって、国道171号沿いの歩道を歩くことにします。後で調べると、そそられる通りが西国街道のようです。いつか、この西国街道を歩いてみたいものです。
 その巨大な蜘蛛の上にある空を眺めると、飛行機雲が一本。綺麗な色合いだと思った瞬間、頭痛がしたような…。まずい、熱中症かもしれません。ビルの陰であわてて、水筒を取り出します。五条通を渡ってからはほとんど日陰がありませんでしたからね。


 とりあえず、休むところはないかと思っていたら、拾う神もあるもんです。国道から少し入ったところに厳嶌神社という神社があって、休憩をさせてもらいます。日向の暑さが別世界のように木々に囲まれた境内。桂川が近いということは、水運にかかわりのある神社なのでしょう。10分ほど休憩させてもらいました。神社の軒下で、例のマップを印刷したプリントをつなげて、ゴールまでの長さを知ります。日陰にいるのにクラッとしました。
 また国号沿いの歩道を歩きます。ところが、さっきの休憩で一気に疲労がきた気配。向う脛が痙攣を起こしかけています。つま先を上げるという何でもないようなことも歩数が重なると、大きな疲労になるようです。それに、下半身の蝶番がガタガタしている気もします。これまでと同じように歩いていると、向う脛が辛いので、やや外股気味に歩いてみたり、足首を大げさに動かしながら歩いてみたりしてだましだまし歩きます。しかし、まだ10kmも歩いていないはずなのですが、日頃からの鍛錬が足りないことを実感します。頭の中で、「リタイヤ」の文字が浮かんだり消えたり。


 さて、風景はというとさすがに国道。天神川沿いにはなかったファストフード店やレストラン。「M」も「吉」も「王」もパスタ屋さんの「J」も、なんでもあるという感じです。昼時。どのお店もお客さんがいっぱい。


 ひたすらまっすぐな国道171号線を歩きます。とりあえず、向日市に入った模様。佐川印刷の近くで流れている小さな川を、おじさんが覗きこんでいます。私も倣って覗いてみると大きな鯉がいくつも泳いでいます。天神川には魚がまったく見えなかったのと対象的です。
 12時20分。もうすぐ名神高速道路と合流するというところで、道路沿いのワークマンに寄ります。手袋がほしいと思っていました。日差しをさえぎるために、デニムの長袖を着てはいるのですが、手の甲はむき出しのままです。甲だけ日焼けするのも具合が悪い。軍手の指先をちょん切った手袋を買いました。このお店でちょっと休憩。
 雲もほとんどない快晴。気温が約30度。わずかに風があるのが幸いです。太陽が高い位置にあるので建物の影もほとんどなく、歩道に街路樹もありません。当方のいでたちは、帽子にサングラス、田吾作風にタオルを首に巻いて、デイパックと首から下げたカメラ。それに先ほど買った白い軍手。相当怪しい。


 国道171号線が名神高速と合流。高速道路を中央にして片側2車線の一般国道が上下線で挟み込む形です。google先生は、上り線(京都方面行き)の歩道を通れと指示されています。でも、指示通りだと日陰もほとんどないので、教えに背いて下り線(大阪方面行き)の歩道を歩くべく、名神高速道を潜りました。ところが、すぐに歩道がなくなってしまいました。先生は偉い!と、また上り線方面へ戻ります。


 右手後方から東海道新幹線の高架が近付いてきて、名神高速道路をまたぎます。ということは、名神高速のほうが先にできたわけですね。それだけの高さが新幹線にはあるのに、橋脚は意外とスリム。地震のとき大丈夫かなと心配になります。


 しばらく進むと、自転車に乗った親子が田んぼを注視しています。この辺りは工場ばかりなのですが、こうして田んぼも残っています。この辺りはもともと延々と田んぼだったんでしょう。それが高度経済成長期に名神高速が走り、新幹線が走り、工場がいっぱい立ち並び…と変化して。そんな想像をしながら親子の視線のほうを見ると、アオサギが蛇を咥えています。生き物を見るとうれしくなりますね。
 国道に交差するように三菱通なる道路がありました。近くには三菱電機の大きな工場。工場と同時に道路も田んぼのなかに作ったということなのでしょう。この辺りから長岡京市に入ります。
 道路沿いの家電量販店、ジョーシンでまた休憩。おっと、サングラスと手袋は取らなきゃ。マッサージ機のデモに視線が釘付けになるも、理性をもって通過。こうしてだましだまし、男山まで歩いていこう。


 このあたりは、工場や倉庫ばかりで、その間に住宅が入り込んでいます。けれども国道沿いにもあまり店舗がなく、人通りもまばら。2車線の国道を車だけが疾走する、どちらかというと殺風景な景色です。もちろん、名神高速道路は防音壁のお陰で、様子はまったくわかりません。


 また彩雲が見えました。けれどもどう頑張ってアングルを工夫しても、送電線や鉄塔が視界に入ってしまいます。やはり、ここは工業地帯です。


 13時35分。名神高速道路と国道171号が右に回り込みだすと、そろそろこの道路ともお別れです。ずっと右手にはサントリーのビール工場のタンクも見えます。

(つづく)


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