ぶろぐのおけいこ

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本栖みち    行き行きて甲斐の国に至りぬ(4)

2021-01-04 20:03:14 | PiTaPaより遠くへ

 富士五湖なんて、ずいぶん遠いところにあると思っていたのに、道の駅朝霧公園から本栖までたった6kmだと書かれています。本栖って富士五湖のひとつ、本栖湖の本栖だよね。では行ってみよう。そして、藤枝市への帰り道は来た道と同じルートでは面白くないので本栖みちを通って富士川沿い、つまり、往路のひとつ西側の谷(国道300号=本栖みちから国道52号線)を通って帰ろうと、車内で地図を見ながら計画したのでした。

 まずは本栖へ。原野の中の道を右へ左へハンドルを切りながら軽快に走る。すぐに、山梨県に入り、いつしか下り道になっています。だから今回の記事のサブタイトルは「行き行きて甲斐の国に至りぬ」としました。後ろの白いCX-8に追い立てられるように本栖交差点。ここで国道139号と別れ、左折して300号。湖こそ見えないものの、もう湖畔の雰囲気。朝日に照らされた山々は秋の装い。錦繍。いい景色ですが、クルマを停めるところがありません。

 

♪ 本栖 精進に 西の湖(うみ) 樹海くぐれば ちょいと河口湖

キャンプ賑わう 山中湖 五湖は 世界のパラダイス ネ~エ おいで おいで

 

という歌を、私は中学校の修学旅行でバスガイドさん教わりました。今でも口ずさめるのですが、どうでもいいことはよく覚えているものですねぇ。今、この歌詞を検索してみると、「富士五湖トンコ節」という替え歌らしい。元の歌は「トンコ節」という古賀政男の作曲によるものだそうです。

 しばらく走ると、湖畔にテントがいっぱい。この辺りから本栖湖越しに富士山が見えるロケーションなんですね。羨ましい場所です。この季節にテント泊はハードルが高いと思いますがこの人気。クルマを停めたいところですが、駐車スペースは満杯状態。トンネルを越えると本栖湖とはさようなら。あとは富士川べりに向かって長い下り道、クネクネの下り道。山は自然林で錦繍。

 クルマを停めるスペースがないぞと思いながら走っていると、展望台がありました。ところがこれが入りにくい。クネクネの間に突然現れる駐車場への分岐。私もそうでしたが、通り過ぎてバックで入り口まで戻る。後続車にとっても駐車場があることを知らないわけですから、速度はそこそこ出ているはず。危険な展望台入り口です。しかも、駐車スペースは狭い目に4台分の枠が作られているものの、実質2台がせいぜい。しかし、眺めはいいです。南アルプス展望台というそうです。朝の光に照らされて南アルプスまでくっきりと見えました。案内によるとここは中ノ倉という在所。標高850m。「グレートトラバース3」の田中氏が踏破した、七面山、笊ケ岳、赤石岳、荒川岳、塩見岳がここから見えるわけです。それらの山を見るとうっすら雪をかぶっています。しかし考えると不思議。朝霧高原から見上げる富士山には雪は見えなかったのに。

 クネクネをさらに下って下って、道の駅でちょっと休憩。

 道の駅しもべ。まだこの谷には朝日がさしていません。高い山から順に日差しの境界線が降りてくる時刻。きれいです。道の駅のずっと上の方に民家が何軒かある様子。そこから軽トラがスイッチバックで降りようとしています。公園内に移築された古民家に朝日が差すのを川のこちらから待ちながら、自分はここへは二度と来ることはないだろうなと思うと、朝日と錦繍の明るさとは裏腹に寂しい気持ちになります。それほど私の生活圏からは遠く、用事もありそうにない山梨県身延町でした。「グレートトラバース3」の田中氏は七面山から毛無山に至るルートで、この国道をきっと歩いているはず。

 また機嫌よく走り出し、JR身延線と並行して走り、下部温泉を過ぎたら、石ころごろごろの広い川を渡る。これが富士川で本栖みちの終点。あとは、国道52号線(富士川街道とも呼ぶらしい)で富士川に沿って下っていけば静岡市方面に出られるはず。富士川沿いには砂利の採石場がいくつも見えます。そりゃそうですね。富士川には砂利は売るほどありますから。おや、道路が富士川から離れるぞと思ったら、いわゆる「身延山」、日蓮宗総本山の久遠寺の辺りです。遠くの山のてっぺんに建物があるのは、身延山ロープウェイのようです。

 新東名の新清水ICから西向きに走り、静岡スマートICで降りて国道1号線へ。ここから西へしばらく走れば宇津ノ谷トンネルです。

(つづく)


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