人口18万の田舎町の街はずれの鄙に年々耕作放棄の農地が増えてゆく。そこで「環境保全活動」のグループの人たちが頑張って、毎年「コスモスまつり」が行われる、今年も家族3人で出かけた。職場をリタイアして、まだまだ元気な人たちが、テントを張ってサービスをして呉れていたようだ。鰯雲が空に浮かんで、美しい秋の風景のなか、コスモスが揺れ、「極楽花」ともいわれたように、夢うつつの心地であった。遠くへ行けない私にとって、この位のことが、一日の喜びであった。
ずいぶん長いこと、ブランクを続けやっと清々しい秋晴れである。広島の豪雨禍、御嶽山の爆発、東京の浸水豪雨など、何ともやりきれない禍が続き、それらの被災地の苦しみなど思いやり、落着けない日々が続いた。狭い火山列島だが、列島隅ずみまでインフラが行き届いていると感じていたが、山が崩れ、川が暴れ、海がせまり災害が絶えない悲しいほど天災が島国を苦しませる。それでも逃げ出すことはできない愛しい吾が母国である。なにが起ころうとも、1分先も読めない人間であることを、しみじみ感じる。
地球上で今、さまざまな紛争や、細菌の猛威に苦しんでいる、我々が心配してもどうなるものではないが、なんとなく気が晴れない。これからは、山の斜面には建築許可をしないとか、火山の微動にも慎重に警告情報をネットに載せるとか、それぞれの機関がもっと神経を使って欲しいものだ。
これから、しばらくは最も快適な季節、特に日本の風景は変化に富んでいて素晴らしい、残念なことに、歳をとりすぎて、気持ちと体力がマッチしない、身近な湖にでも出掛けようかと思っている。 おわり