焦らす如寒暖返すこの春の桜咲く日をそわそわと待つ
振り仰ぎ桜の小枝透かし見るほのかに香る淡き紅色
紫雲英田のひろごる原を声あげてこけつ転びつ杳い春の日
着膨れし季を耐え来て花々の満艦飾にうっとりと居り
身のうちに気力は棲むを思いおり去年(こぞ)より病める現身われは
才媛の彼女が呆けしと聞かされてこの不条理に宵の憂鬱
振り仰ぎ桜の小枝透かし見るほのかに香る淡き紅色
紫雲英田のひろごる原を声あげてこけつ転びつ杳い春の日
着膨れし季を耐え来て花々の満艦飾にうっとりと居り
身のうちに気力は棲むを思いおり去年(こぞ)より病める現身われは
才媛の彼女が呆けしと聞かされてこの不条理に宵の憂鬱