喫茶文化館

日本全国、世界各地のカフェ、喫茶巡りをしています。
カフェ好きさんにおすすめの国
台湾・イラン・フィンランド

ヨルダン ペトラの休憩所

2006-06-29 17:52:47 | 中東の喫茶店
NHKの語学番組はフランス語だけではなくハングルやアラビア語講座も見ています。以前エジプトの語学学校でアラビア語を学んでいた事があったので、アラビア語はその流れで見ているのですが、なかなかいい構成になっていてお気に入り番組の一つになっています。
今週はそのアラビア語のとあるコーナーでヨルダンのペトラを紹介していました。ヨルダンのペトラと言えば、「インディージョーンズ最後の聖戦」の舞台としても有名な世界遺産。実際に行ってみると映画とは違うのですが、それでもやはり素晴らしい所です。映画ではインディージョーンズが狭い岩間をぬけていくと突如として神殿が現れるようになっていて、これは実態もそうでした。
ただ、入り口からそこへ行いつくまでが結構歩くんです。
私が訪れたのは随分前なので今は状況が変わっている可能性も大ですが、当時は馬車か徒歩で訪れるしかなく、とぼとぼ歩いた記憶があります。
またたまたまラマダンの時期で何度か食いっぱぐれていたので腹ペコ状態。有名なわりに店は殆どなく歩いていると、小さな茶店がありました。それは茶店と呼べるような所ではなかったと思いますが、とりあえず温かいお茶が飲めるように椅子だけは置いてあったので休憩をとる事ができました。
ちなみにヨルダンでのお茶は紅茶。ミルクはなしでお砂糖たっぷりが基本です。

イラン 「クルアーン門」のチャイハネと人のやさしさにふれて

2006-05-15 19:32:28 | 中東の喫茶店
シラーズのクルアーン門のチャイハネでもお茶を頂きました。
ここでも現地の方に大変お世話になり、結局お茶をご馳走になってしまいました。
私は基本的に人にお金を出してもらうのが好きではありません。他力本願な事も嫌いです。しかし旅先、特に外国ではその土地にあった文化があり、風習があります。イランの方は旅人をもてなす気持ちは善意と奉仕の気持ちであるような気がするのです。ですから日本の「おごる・おごられる」とはニュアンスが違うと感じます。
イランの物価は本当に安くお茶代も日本人にはタダ同然の金額。しかし現地の方にはちょっとした負担です。本来ならこちらが支払うべきなのではないかと思いとても気が引けるのですが、その行為はあまりに自然で、ご馳走にならない方が不自然に値すると感じられる時もあるのです。そういう時は感謝の気持ちで頂く事にしています。
人の温かさにふれるとこころが晴れ渡りますね。私も人にやさしくありたいものです。
私は楽しい時、悲しい時、喫茶店で幾時かを過ごてきました。いつの間にか喫茶店は私を心地よくさせてくれる場所のひとつになっていたんですね。
*こちらのチャイハネは少しばかり町を展望できるようになっていますが、日暮れに訪れた為写真はきれいに写りませんでしたので文書のみです。

イラン シラーズのサーディー廟のチャイハネ

2006-05-10 17:45:02 | 中東の喫茶店
ハーフェズと並ぶイランが誇る大詩人サーディーの廟にもチャイハネがあります。こちらは廟の奥にひっそりと地下へ行く階段がありそこから入ります。
地下ですからもちろん薄暗いのですが、中は地元の方で大変な賑わいでした。こちらのチャイハネの特徴は地下に水槽がありお魚が泳いでいて、それを取り囲むように席が設けられているところ。こんなチャイハネもここだけでしょうね。
さてイランのチャイハネではほぼ100%紅茶を注文する私でありますが、注文する前に現地の方が「何がほしい?」と聞いてこられ、お代もはらってくれました。勿論見ず知らずの方です。それも特別な意味はなく単なる親切さん。イランの一般の方は本当に親切なんです。もてなしの心はコーランにも謳われているからでしょうか。以前イランを訪れた時も色んな方に随分親切にして頂きました。

場所はシラーズの町外れにあるサーディー廟の中です。

トルコ イスタンブールのチャイハネにて

2006-05-03 15:03:30 | 中東の喫茶店
トルコはヨーロッパとアジアの中継点。イスタンブールも新市街に行くとヨーロッパのような町並みもあったりします。しかし旧市街は数々の歴史建造物もあり町散策や見所は旧市街に集中しています。
旧市街はブルーモスクやトプカピ宮殿が何とか徒歩圏内にあるのですが、一つ一つが実に素晴らしいものですしついつい歩きすぎてしまいます。そこでふと入ってみたのがこの喫茶店。イランと同じくチャイハネと言います。
しかし何度かイスタンブールを訪れましたが、ここがどこだったかはっきりと覚えていないのです。グランドバザールと地下宮殿の間でしかもトラム沿いだったはずなんですが、、。詳しい場所をご存知の方は是非ご一報下さい(笑)
イスタンブールはヨーロッパスタイルのカフェも多い中、このような歴史的なチャイハネは穴場的存在。地元の方が多いお店でした。
メニューに関してですがトルコに特徴的なものがあります。それは「アップルティー」。トルコ全土で一般的なお茶です。トルコに行くと欲しくなる一品なんです。

オマーン マトラ地区の喫茶事情

2006-04-25 18:01:58 | 中東の喫茶店
友人にオマーンについての質問を受けたのでついでにオマーンの喫茶事情を紹介します。
オマーンはアラビア半島の南部の産油国です。ドバイからもすぐなので馴染みが少ないわりには訪れやすい国と言えます。
オマーンの首都はマスカット。そのマスカットのマトラ地区は海に面していて、その湾岸沿いにいくつか喫茶店があります。大体おいてあるものは同じ。ドリンクと軽食です。ドリンクはやっぱり紅茶でしょう。湾岸でのシャーイ(チャイ)はミルク、スパイスは入っていません。そのかわりたっぷりとお砂糖が入っています。軽食はサンドイッチ類が美味しいです。パンにお肉と野菜が挟まっています。そしてオマーンで食べたこれらのサンドウィッチは何だか照り焼き風の味にマヨネーズのようなものがかかっていて日本人好みです。中東では辛くないスパイスがかかっているのみで味に深みのないサンドウイッチが多かったので、なかなか気に入って食べていました。
写真はマトラの道路。このわきに所々お店やホテルがあり、少しいった所にスーク(市場)があります。

イエメン サナアの庶民の味

2006-03-19 15:15:38 | 中東の喫茶店
サナアではいわゆる喫茶店よりもジュース専門のカフェが目に付きます。庶民の方はこちらで一休みされているようですね。
お店の前にはたくさんのフルーツがありますのですぐにわかるはずです。またお国柄でほぼ男性客のみというのも特徴です。
メニューはサンドウイッチなどの軽食や紅茶もありますが、おすすめはなんといってもフレッシュジュース。
特にマンゴージュースやミックスジュースは濃厚で美味。ミックスジュースはストローで吸えずスプーンですくいとって頂くほどです。
マンゴージュース70、ミックスジュース80IR。
場所 Ali Abdul Mogni St, Maydan at Taharirより5分以内の1つ目の交差点あります。

イエメン サナア 旧市街の眺望抜群なカフェ「タージ タルハ ホテル」

2006-03-17 17:02:17 | 中東の喫茶店
街全体が博物館のようなサナアの旧市街にあるホテル「タージ タルハ」この最上階の屋外がカフェになっています。イエメン建築の特徴の一つに家自体に防衛機能があり、1、2階などにはあまり住まないようです。ですから上へ上へ階層を重ねてあるのですが、エレベータなどは当然ありませんので自分の足で一歩一歩登ります。
そうして屋外に出てみると何ともエキゾチック。隣にはグレートモスク(イスラム寺院)があり、夕暮れ時に佇むと誰でも詩人になれます(?!)
お茶を頼むとホテルの方が運んでくれて、その後ゆったりとした時間が自分だけのものとなります。隣がモスクなので時間帯によってはアザーンが聞こえアラビアに来たのだとひしひしと感じる事ができるでしょう。
またこちらは屋外だけでなくカートルームも隣接しているので、こちらで寛ぐ事も可能です。
住所:Sana'a Old City Harat Talha PO Box 4172
電話番号:01-287-130
夕暮れ時が断然オススメです。

イラン 世界遺産ペルセポリスのカフェ

2006-02-02 18:27:34 | 中東の喫茶店
以前「喫茶天国イラン」(2005年12月23日)でご紹介しましたが、イランにある世界遺産ペルセポリスはイラン内のみならず世界的にも有名です。
ペルセポリスはダレイオス一世が建設した大宮殿でアケメネス朝ペルシア帝国の都です。謁見の間やレリーフは特に有名で、中東三大遺跡(ぺトラ、パルミラ、ペルセポリス)の中でもここのレリーフは一番ですね。
ペルセポリスは紀元前331年にアレクサンドロス大王が東方遠征でアケメネス朝を滅ぼしたときに廃墟となりました。それから2300年以上経ってなお、その姿を今に伝える素晴らしい遺跡です。当時はさぞ素晴らしかったんでしょうね。
ペルセポリスはそこそこ広く中に博物館があります。その横にひっそりとカフェがあり一息つくことができます。ここをのがすと、まわりはあまり何もないような所なので、観光で疲れたらここでお茶を飲んだりちょっとしたお菓子を食べて疲れをとるのがいいです。私は二度イランを訪れ、二度とも秋と言う恵まれたシーズンの観光だった為問題ありませんでしたが、夏のイランは大変暑いそうですので、ペルセポリス観光の際は水を持参し、かつここのカフェで休憩した方がよいと思われます。
またペルセポリスの近くにナグジェ・ロスタムというこれまた古代ペルシァの大王達のお墓がありレリーフが見ものです。

イラン ハーフェズ廟のチャイハネ

2006-02-01 20:37:42 | 中東の喫茶店
イランのシラーズは薔薇と詩の町として有名でイランで最も敬愛されている叙情詩人のハーフェズの出身地としても知られています。ハーフェズは神学を学びコーランを暗唱する事ができたので筆名を「ハーフェズ(暗唱物)」としたと言われています。
シラーズの町外れにあるハーフェズ廟の中は花が咲き乱れる美しい庭園で参拝の人が後を立たない所で、その奥にひっそりと佇むチャイハネがあります。オープン型のチャイハネは壁をくりぬいた座席などがあり観光客のみならず地元の人々もゆっくりとした時間を過ごしています。
このチャイハネはケーキも何種類かあります。ボリュームもあるので食べ応えもあり観光でおなかが空いた時には丁度いいです。また水タバコもありゆっくり時を過ごす人が多いようです。
また、ハーフェズの詩集はなかなか日本で手に入らないのでイランで購入する事をオススメします。ペルシア語を勉強している友人にハーフェズの詩集をプレゼントしたら本当に喜ばれました。物価も安く本も安価で手に入ります。
住所:Khiyaban-e-Hafez内のチャイハネ

イラン 廃墟の町の喫茶店 バム

2005-12-26 18:40:15 | 中東の喫茶店
2年前の今日、2003年12月26日。イラン東部のケルマーン州に地震が起こり、ケルマーン州最大の遺跡アルゲ・バムのあるバムも人口の約半数ほどの方が亡くなるという大惨事に見舞われました。
私がバムを訪れたのはこの地震の約2週間前です。
アルゲ・バムは2000年ほど前から存在したと言われる城塞都市でした。日干し煉瓦を積み上げた巨大遺跡は訪れるものを圧巻し続けていたに違いありません。事実、多くの世界遺産を抱えるイランの中でも素晴らしい遺跡の一つと言っても過言ではないでしょう。
そして城塞の奥にひっそりと喫茶店(チャイハネ)があり、旅人の心をとても和ませていたのです。地震後バムを訪れていないのであの喫茶店がどうなったか知る由もありませんが、バムそのものが壊滅状態だという報道がされているので、城塞の上に建てられていたチャイハネはかなり危険な状態だったはずです。
チャイハネは中に入ると少し薄暗いのですが、小窓から少し光が差し、まるで「お家の中」にいるようなアットホームな喫茶店でした。お茶を頼むとハンドメイドかな、と思う心温まるクッキーをお店の女性が出してくれた事を思い出します。
アルゲ・バムは崩れたまま2004年に世界遺産に登録されました。
地震で被害にあわれた方と心温かいバムの人々に早く笑顔が戻る日をお祈りしております。
注:写真は地震前のバムです