切れ切れ爺さんの徒然撮影&日記

主に寺院や神社等を中心に、文化財の撮影と紹介。
時に世の中の不条理への思いを発言していく。

教念寺 京都府京田辺市

2021-07-27 22:39:15 | 撮影


教念寺

 

 近鉄京都線興戸駅から北東へ約1km。草内地区の住宅街だが、このあたりに5箇所ほどのお寺が集まっている。そのうちの一つが教念寺だ。細い路地を入ったところにあるので車を停める余裕はない。少し離れたところに置いてあとは徒歩で行く。
 お寺に着いた時に先客が何かの用事で来られていて、住職が対応されていた。境内の写真を撮らせてほしい旨伝えると、ご住職はせっかく来たのだから是非本堂の内部も見ていってください、ということで、わざわざ本堂を開けてくれた。先客の2名もついでという形で本堂の内部を初めて見ることになったようだ。
 本堂そのものも比較的新しいように見えたが、内部は非常に美しく黄金色に輝いている。そういった意味ではどこのお寺の本堂の内部でも、同様と言えば同様だが、一番奥に本尊の阿弥陀如来坐像が見える。ご住職によるとこの本尊は平安時代のもので、ほぼ1000年経っているということだ。
 それを聞いてびっくり。よほど状態が悪ければ話は別だが、平安時代作となれば何らかの文化財に指定されているはずだ。やはり京田辺市の指定文化財となっていた。どうぞ近くでゆっくり見てくださいとのことで、本尊に近づいてよく見てみる。もちろん1000年という長い年月の中で、昔は油に火をつけてお経を唱えていたので、本尊はその燃えカスの油で全体が真っ黒になっている。これはどこのお寺でも同じことが言える。しかしご住職が示されたところには、一部1000年前の金箔がわずかに残されているのが見えた。かつては阿弥陀如来そのものが全身金箔で覆われていたものだ。見たところ全く素人ではあるが、京都府の登録有形文化財でもいいのではないかとも思った。写真もどうぞということで撮らせて頂いた。
 その後2名の先客は先に帰り、私の方はご住職とお話をしばらくした、といっても普段ご住職が法話をされるような時の話で、延々約1時間、ご住職の思いを聞かせていただく。かつては市役所に勤務されていたということで、お話の内容には政治的な問題も数多く出てくる。日本の政治に対する憤りが直接的に出てきて、まあ私と全く同じ思いだと何回も頷いた。このようなことをズバリ言われるお坊さんも比較的珍しいのではないかと思えた。
  最後に境内とその横にある墓地を拝見させていただいた。予約された墓地には名前が記されている。そこには、最後の勤務校で同僚だった方と同じ苗字の名前を見つけた。そういえばその方はこの草内地域の方だったはずだ。ご住職に聞いてみると、なんとその方を知っておられた。おそらく檀家さんの一軒だということだろう。思わぬところで人を介して知り合いの方を知ることになって親近感を抱く。
 お寺そのものの創建等についてはよくわかっていないらしいが、江戸時代早期であるらしいとのことだった。なお宗派は浄土宗西山禅林寺派。

  
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