目の中のリンゴ

20年ぶりにオペラ座熱が再燃!!

「七人の敵がいる」 加納朋子

2010年11月16日 | 読書
子供が小学校に上がったワーキングマザーが
PTA役員会、自治会、少年スポーツチームなどなど
未知の世界で奮闘する話・・・と聞いて興味を持ちました。

「七人の敵がいる」(加納朋子 集英社)

編集者として激務をこなす主人公・陽子。
仕事ができる自負はある。
子育ても家事もできる限りこなしてきたつもり。
でも・・・未知なるママたちの世界は勝手が違った!

1人息子が小学校に上がり、はじめての保護者会で
”PTA役員選出”をめぐって陽子は敵を作りまくる。
男と肩を並べて責任ある仕事をフルタイムで
している彼女は、PTA活動や学童保育、
子供が所属するスポーツクラブの実態を知らなさ過ぎた。
果ては、頼り切っているお姑さんの気持ちすら・・・。

女ばかりの世界。ホンネをズバズバ言うなんてもってのほか。
そんな中で、会議を仕切るがごとく自分の言いたいことを
言いまくる彼女を好意的に見る人は誰もいないのだった。

初めは、そんな陽子が嫌われるのも当然だよなーと
思うのだけど、だんだんとその性格が羨ましくなってくる。
あんなふうに強くたくましく生きられたらねぇ。
ま、そうでなきゃ、まず仕事と家庭の両立はできてません。
さらに育児まで加わったらそりゃもう・・・
鉄の心臓でなけりゃ無理。

でも、彼女なりに学習して、前向きに突き進んでいく姿は
理想形ではあるよね。彼女が提案するPTAの形も(笑)

あまりにコメディタッチではありますが、
共感しながら読める小説ではないでしょうか。
あと数年後にこれらのことを経験するであろう私は
今から憂鬱ですが・・・。

途中で明らかになる、いかにも小説っぽい設定も
アクセントになっていてよかったです。
ほんとにえらいね。陽子さん。

そういや、自治会の持ち回り班長が回ってきた時
旦那はハナから仕事は私がするもの、と決め付けて
何もやってくれなかったよなぁ・・・。
私だってフルタイム働く会社員だったのに。

一度は、在任中に組内にご不幸があって
私が”葬儀委員長”をしなきゃいけなかったんだから・・・!!
(まだ当時若かった私を見かねて、
親切なお隣さんが助けてくださいましたが)
・・・というようなことも思い出しました。
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2 コメント

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おもしろかったですよ! (kino)
2010-11-19 00:05:12
>ichikoさん
働く女性の立場で読んでもじゅうぶん楽しめると思いますよ!
きわめて日本人的社会の中でもさらに、女ばかりのPTA!
主人公じゃなくてもキレそうになります。

ははは、最近はめっきり読書中心になってます。
(図書館でリクエストした本が次々と届いたりして)
出版業界からすると、図書館の存在も本の出版を脅かすもの
のようですが、庶民にはありがたい味方です。
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読書の秋です (ichiko)
2010-11-18 20:23:30
こんばんは!
この本、面白そうです。
日本人って場からはみ出したら、それが正しかろうとアウト、みたいなとこありますもんねー。

kinoさんの影響か私も最近本読んでます!
読み出すと次、次ってなっちゃいますね。
買ってばかりもいられないので
こないだ久しぶりに図書館へ行きました。
なんか新鮮で気持ちよかったです。
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