「ヘルボーイ」 愛いヤツめ

去年地味に公開されて　あまりヒットしなかったものの、
観た人にはけっこう評判よかった映画。アメコミ原作です。

ナチス・ドイツ軍が開いた冥界の扉からやってきた、赤い子鬼みたいなイキモノ。
超常現象学者の教授は、彼を”ヘルボーイ”と名づけ、息子として育てる。
成長したヘルボーイはFBIの特別エージェントとして、
この世のものならぬ魔物退治に活躍していた。
見た目はまさに赤鬼、葉巻ふかしたコワモテの彼、でも、
中身はまだまだ”男の子”。好きな女の子をそっと見つめる可愛いヤツ。

これは「ファンタスティック・フォー」的、脱力系（？）アメコミ・アクション。
オカルト、ホラーのような面白さもあるし、このヘルボーイのキャラがよくて
かなり楽しめました（笑）
彼のオデコには角が２本生えてるんですが、彼は目立つのを気にして
毎日削ってお手入れしてます。
髪型は　お相撲さん風ズラみたいになってます。

演じるのは、素顔でも特殊メイクみたいなロン・パールマン。
めちゃめちゃハマってます。
NHKで放送してたドラマ、「美女と野獣」（現代のNYに隠れ住む、
ライオンの顔をした地下世界の王子と、傷ついた美人検事
（リンダ・ハミルトン）の物語。）が大好きでした。
これ、なんだかワケわからないうちに終わってしまったんだよな・・・
また観たいなぁ・・・。

そんなヘルボーイの大好きなリズは特技・発火。
その特殊能力がトラウマになり、心を閉ざしがちな暗い表情の女の子。
目つきがちょっと怖いセルマ・ブレアです。

ハンサムな新入りFBI君（ブラッド・ピット似）とリズの仲にヤキモチをやいて、
尾行しつつ、片思いに悩んでるヘルボーイ、人間くさすぎます！！

仲間の半魚人くん（特技・読心術）や、相棒のFBI君とのやりとりや、
ブツブツぼやきながら戦う（けっこう弱い）ところも
コミカルで　飄々としてて面白い。

いや、コメディちゃいますがな！
相手はラスプーチンの甦りや、不気味なマスク男クロエネン、
（ボバフェット＠SW　みたいでかっこいい！）そしてエイリアンみたいな妖怪が
これでもか！と襲ってきます。最後にはとうとうロシアまで行っちゃいます。
ここでも、いい味だしてるミイラの爺ちゃんなど、笑わせて・・・
いや、だからコメディちゃいますねん！

最後がアッサリしすぎ、とかもう、そういうことはどうでもいいです。
どうせアメコミだし。

異形のものであるヘルボーイと、人に疎外されてきた孤独なリズの
魂のラブストーリーでもあって、私としては「続編？望むところよ！」
っていう気分です。

いやー、今まであまり興味なかったアメコミものだけど、
面白いなー。スキ。