「Love Never Dies ラヴ・ネヴァー・ダイズ」 BD

２月２２日に、アメリカよりもUKよりも早く発売された
アンドリュー・ロイド＝ウェバーの
「Love Never Dies　ラヴ・ネヴァー・ダイズ」のDVD/BD。

１月はラミンとシエラの来日熱に浮かされて
平常心を失っていたワタクシでしたが（？）
最近はいつもどおりの日常生活にバタバタで。

で、このブルーレイも楽しみにしていたのだけれど
オーストラリア版だしなぁ・・・と
イマイチ熱意が足りず、さらっととりあえず鑑賞１回目。

そう、これは初演のロンドン版（ラミン・カリムルーとシエラ・ボーゲス）
ではなく、その後でいろいろと演出も変更され舞台美術も
大きく変わったというオーストラリア・メルボルン版ですので！

ちなみにキャストは（もちろん舞台素人の私は知らない人ばかり）

The Phantom: BEN LEWIS
Christine Daaé: ANNA O'BYRNE
Rooul: SIMON GLEESON
Madame Giry: MARIA MERCEDES
Meg Giry: SHARON MILLERCHIP

演出家はサイモン・フィリップス。
この方は、あの「プリシラ」の舞台版を演出されたそうで
映画版が大大大好きなので、ぜひ観てみたいなぁ。

私はロンドン版はもちろん観たことなくて
CDやYoutubeでの映像でしか知らないので
比較や変更点の詳細なチェックはできませんが
あしからず。

「オペラ座の怪人」の続編、と謳われている本作。
・・・でも、続編というよりはベツモノとして観た方がいいかも。

オペラ座の事件から10年。
ファントムはジリー母娘とともにアメリカへ逃亡。
財を成し、ニューヨークのコニー・アイランドで
”ファンタズマ”というアミューズメントパークを作りあげていた。
一方、ラウルと結婚したクリスティーヌはオペラ歌手として成功。
一人息子がいるが、酒とギャンブルに溺れるラウルと、
過去の出来事に表情も曇りがち。
そんなある日、出演依頼を受けたクリスティーヌは、
ラウルや息子とともにNYにやってくるが、
そこで出会ったのは・・・

ストーリーがどうしても受け入れられないという方も
多々いらっしゃるでしょうが、楽曲はやっぱり素晴らしいですよ！！
「オペラ座の怪人」と対を成すような印象的で美しい曲もたくさんあるし
オリジナルの旋律がでてきたりもします。
　
ファントムが切々と歌い上げる「'Til I Hear You Sing」も
オリジナルから変更になり、冒頭いきなり歌われます。

注目の「Beneath The Moonless Sky」、
CDを聴いているだけで、あまりの情熱、あからさまな歌詞に
赤面モノでしたが、このBDでは、ファントムとクリスティーヌが
けっこうクールに演じてる感じでエロさと粘っこさが足りません。
日本語訳も、R15になるのでは？？と心配しましたが
さらっとキレイにまとめられておりました（笑）

なによりも、舞台美術が豪華で美しい！

ファントムがクリスティーヌの息子に
隠れた美がわかるか？とファンタズマを案内する
「The Beauty Underneath」という曲がありますが、
そこに出てくる見世物のフリークスたちが
（標本のように閉じ込められた妖しいひとたち・・・）
醸し出すムードがなんとも、怖くて気味悪いのに、
眼をそらせない感じ。美しいです。

ラストシーンも、号泣必至のせつなさ。
クリスティーヌの息子グスタフとファントムが泣ける！

ファントム、クリス、ラウルの３人ですが、
私はラウルが好きです（笑）25thのハドリー演じるラウルと
マッチしてます。

ファントムさんは・・・背が高くて細身で
クールな感じですよね。ま、これもラミンと比べてしまうからかも
しれませんが、”官能”とは程遠い感じで（笑）

クリスティーヌは、いつもちょっとおどおどしてて
悲しそうで、草食動物っぽい雰囲気です。
可愛らしくて、儚げ。
もうちょっと強さが感じられるとよかったかなぁ。
あと、大胆さと熱さも。
薄幸系の女優さんって、体温低そうなんだよね。

観てみると、これはこれでいいなぁと思えました。
ラミンとシエラのロンドン版がこの演出でBDで
観られたらもっとよかったけど、仕方ないし。

今はシドニーで上演中で、次はブロードウェイでしょうか。
ロンドンで上演されたときはずいぶんな酷評で
早々とクローズしてしまったようですが、
未完成ながらも熱狂的に惹きつけられたファンも多いようです。

私も、いろいろいちゃもんつけながらも、「LND」、
好きですよ。
このBDも、次回は本腰いれてじっくり観ます。