舞台 「噂の男」

いやー　先行販売ハズレまくってダメかと思いました。
PARCOプロデュース　「噂の男」

私の目当ては堺雅人なんですけどね。
じゅんさん、さとしさんのファンが多いのかな。

作　福島三郎
脚色・演出　ケラリーノ・サンドロヴィッチ。
・・・日本人ですよ。
「時効警察」の脚本・演出もやってましたね。
今、すごく人気のある人（らしい）です。

出演は　堺雅人・橋本じゅん・八嶋智人・山内圭哉・橋本さとし
豪華メンバー！
堺さん以外は関西出身だということですが、大丈夫かな・・・。

ストーリーは、いや～な男たちのいや～なお話。

時は現在。
場所は大阪にある宝田興業の持ち小屋、昭和の戦後に建てられた、
宝田グランド劇場。
その舞台袖、地下にある『ボイラー室』と呼ばれる一室。
そこを訪れる、芸人たちとそれをとりまく人々。

鈴木光明（堺雅人）
宝田興業のエリート社員。宝田グランド劇場支配人。

モッシャン（橋本じゅん）
宝田興業所属の漫才コンビ“パンストキッチン”のツッコミだったが、
相方のアキラに先立たれ、今は酒びたりの日々。

加藤信夫（八嶋智人）
ボイラー室の整備のためにやって来た、ボイラー技師。

ボンちゃん（山内圭哉）
宝田興業所属の売り出し中ピン芸人。

アキラ（橋本さとし）
“パンストキッチン”のボケで、モッシャンの相方。12年前に他界。

骨なしポテト（トシ＆アヤメ　猪岐英人＆水野顕子）
宝田興業所属の中堅夫婦お笑いコンビ。
　　　　
五人の男と一人の女、そして一人の幽霊（？）が集まって、
やがて露呈するそれぞれの思惑・・・。
そして12年前、アキラの死の直前に一体何があったのか・・？
過去と現在を行き来しながら、物語は意外な方向へと展開していく・・・。
（公式HPより）

堺さん、じゅんさん出演の「ヴァンプ・ショウ」にも似た感じを受けました。

もーっ濃いっっ！
下ネタ、放送禁止用語連発にもビックリしたけど、
それにハマりきってる役者さんたちもスゴイわぁ。

堺さんは、冷たく意地悪な劇場支配人と、
12年前のパンストキッチンの新人マネージャー時代を
演じ分け、ほとんど二役。
いやんっ　も～堺さんっ！パンツ一丁姿まで見ちゃったわ。
ぶちゅーと擬音を入れたいくらいのキッスまで・・・。
（オペラグラスで食い入るように見た私、ヘンタイですか？
だって席が後ろの方だったしぃ～！）

モッシャンにいくら苛められても　ハイッハイッ！と
犬のような鈴木君。
それが12年後、あんな冷ややかでつめたーく怖い人になるなんて。
”ここで着替えなよ”からのくだりは　その意地悪加減と
いやらしさにゾクゾクしましたねぇ・・・。
彼の屈折した愛情、思い込みが怖い。
モッシャンの台詞、
「喜怒哀楽を微笑みだけで表現する男め！スマイル王子！」
には大ウケ。

お笑い芸人パンストキッチン、そのまま売れそうな上手さでした（笑）
モッシャンこと橋本じゅんさん、スゴイ。
相方のアキラとオモロイ漫才をやることだけを
考えている　芸バカ。
それが狂気に走った時のすごさといったら。

アキラの橋本さとしさん。
初めて見たんですが、彼もすごい。
優しくて物分りのいいカッコイイ男の
裏に隠されたドロドロした感情とは・・・
（来年は「レミゼ」のバルジャン演るんですね！！観たい！）

山内圭哉さんも男前なのに面白かった～。
イロっぽい人ですねぇ。

ボイラーマンの八嶋さん、
ニコニコお調子モンかと思いきや・・・。
ああ怖い。

ほんとにね、いや～な気持ちになりましたよ。
でも、わかるわ、うん、そういう気持ち！
漫才コンビという間柄は、親友なのか、
男同士でも夫婦のようなものなのか
兄弟のようなのかわかりませんが、苦楽を共にする
とても近い存在だもんねぇ。
だからこそ、愛情や嫉妬や裏切りがあるのだ・・・。

ドロドロな話ですが、笑えるとこも満載で、
最高に面白かったです。
個人的には、最後の修羅場でアキラの言葉を
伝達する鈴木さんがツボでした（笑）

終わり方が　ぐわーっと拍手、って終わり方じゃないので
ちょっと盛り上がりにくかった感じもしましたが、
カーテンコールの皆さんもとっても素敵でした。
福岡のチケットは余ってるらしいですよ（八嶋さん談）

これから行かれる方は　いや～な話を堪能してきてください。
それにしても後ろの席のオネーチャン、
みんな振り返るくらい、笑い声が大きかったな・・・。