原作 「トラベリング・パンツ」

現在公開中の映画、「旅するジーンズと16歳の夏」の原作です。

「トラベリング・パンツ」　（The Sisterhood of the Traveling pants)
著者・アン・ブラッシェアーズ　Ann Brashares（理論社）

装丁がいかにも"ティーン・ノベル”で、前々から書店で
見かけてはいたけど読む気がしませんでした。　
映画の方が　かなり良い、という評判を聞くので
原作を読んでから　映画に臨もうと思って　購入。
漢字にルビが振ってあります・・・うーむ　小学生向け？？


お母さんのお腹の中にいる時からの親友４人組。
16歳の夏は、４人が離れ離れに過ごす　初めての夏。
シニカルなティビーは地元のスーパーでバイト。
スポーツ万能で元気なブリジットは　サッカー合宿に参加。
プエルトリコ系のカルメンは、離婚して離れて暮らすパパに会いに。
超美人だけど　内気なレーナは、妹と一緒にギリシャの祖父母の家に。

４人を繋ぐのは、不思議なジーンズ！
カルメンが古着屋で見つけたそれは、不思議なことに　
体型の違う４人の誰にでもピッタリと似合って、
履くと特別な気持ちになる魔法のジーンズ。
１週間履いて、ステキな思い出と共に　次に郵送する約束をして、
それぞれの夏休みに旅立つ女の子たち。


はじめは、他愛ない10代の女の子の夏休みが、４人交互に描かれてて
微笑ましいな・・・という感じなんですが、
４人の個性や背景、新しい生活環境の様子がつかめてくると、
面白くなってきて、子供向けとはいえ、イッキに読み終えてしまいました。
しかも、残り1/3くらいは　泣きながら・・・

私はどうも、後ろ向きなところがあるのか、
こういう、”過ぎ去ってしまった　キラキラとまぶしい、
楽しく幸せで、切ない思い出”　が大好きなのです。
私自身、今でも仲がいいのは　高校時代の友達だし。

ここで描かれる女の子たちの家庭環境や、悩みは　目新しいものじゃないけど
キャラクターと、話の組み立てがよくできていて、
共感できるし、切なくなります。
いろんなことを乗り越えて、大人になっていくのだなぁ・・・って。
そういう、一見　クサい青春モノも、生き生きとした登場人物
（脇役も含め）に支えられて　魅力的に、素直に心に響いてきます。
続編があと２冊出ているようなので　読みます！
翻訳もよかったけど、原書で読んでみようかな？

映画は、配役や、レーナが過ごすギリシャの風景が素晴らしいようです。
そのレーナ役ですが、「シン・シティ」の　いい子ちゃん娼婦のベッキー役だった、
アレクシス・ブレーデルが演じているのも楽しみ！

東京・名古屋・大阪・福岡・札幌で１館ずつしか上映しないみたい・・・。
なお、”かつての女子高生友情プライス”があるそうです！
かつて女子高生だった女性３人以上なら、１人千円だそうですよ。