今にもなんか降ってきそうな空模様。
資生堂ギャラリーから泉屋博古館東京へ。






「ライトアップ木島櫻谷Ⅱ-おうこくの線をさがしに」開催中。
会期は4月5日~5月18日。
一部撮影可。


木島櫻谷(1877~1938)は明治から昭和初期にかけて活動した四条派の日本画家。
技巧的な写生と情緒ある画風で大正の呉春とも称された。
今回の展覧会は、大正中期に大阪は天王寺の茶臼山に建てられた住友家本邸を飾るために櫻谷が描いた「四季連作屏風」全点公開と、櫻谷の絵画表現の特質をライトアップする展覧会「ライトアップ木島櫻谷」の第2弾。
櫻谷の人物画にスポットをあてると同時に、その線描に注目するという。





旅と写生に明け暮れた人と伝わるが、線が奔放で繊細で美しい。



どの作品もどの作品も細部まで線の色彩にこだわってひたむきに重ねていっているのがわかる。
そして得も言われぬ美しい世界がそこにある。
資生堂ギャラリーでざわついた心がしっとりとする。
若い頃は岩絵具の美しさには魅せられたけど、日本画そのものには興味がなかった。上村松園のどこがいいのかさっぱりわからなかった。
それが齢を重ねるにつれ好ましく思うようになっていった。
もちろん美術大学には日本画の分野があり、当たり前だけど毎年毎年卒業する。
1/3あるいは半分は美術とは全く関係の無い仕事に就くともいうけど、そのまま日本画の道を行く人も多い。
日本画も若い画家は果敢に色々と挑戦していく。
SNSを巧みに使って販路も築く。
そして日本画もたぶん様々な分野と融合していく。
桜咲く。
桜散る。
また桜咲く。
また桜散る。
つぶやきながら地下鉄へ。
