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オミクロン株と安保密約/地位協定

2022年01月15日 | 政治 経済 社会 憲法
オミクロン株の感染が、米軍基地周辺から拡大して沖縄、岩国基地を抱える広島、山口県に蔓延防止重点措置が発令されるまでになっている。
1月13日現在、在日米軍関係者の感染者数は5,340人、軍人軍属計4.8万人として10万人当たりの感染者数で比較すると約5,500 人となり世界トップクラスの感染率!
昨年から、感染爆発の米国からの在日米軍の入国検疫を空港での水際対策と同様に厳しくすべきだ、という声に何ら対応せず米軍任せにしてきたツケが目の前に突き付けられた感じだ。
日本の検疫や行動制限が米軍に及ばない理由は、またしても日米地位協定にあるという。
しかし、米軍が駐留しているオーストラリア、フィリピン、ドイツ、イタリアの場合は、それぞれの国内法の適用を明記したり幅広い関与を認める協定に見直しを行い独立国としての主体性を発揮している。(2018-2020年に現地調査を実施した沖縄県の調査による)


日米地位協定は1960年安保改定以降、一回も改定されておらず、岸田政権も見直しの必要はない、と傍観しているだけで何とも不思議だ。
どうも60年安保改定の際、安保条約や地位協定の裏に、占領時代の特権を手放したくない米軍の意向を密約議事録で確定されている事実があると言い切る識者もいる。日米合同委員会はその産物ということになる。(1/14TBS1930放送)
そうだとすると、当時の岸信介首相の罪深き負の遺産であり、今回のコロナ禍に対しても、米国従属一辺倒をさらに推し進めてきた孫の安倍晋三首相の罪は愚かと言う他はない。

★ 下記は2017年10月13日の記述 ★

先日も沖縄でオスプレイの緊急着陸が起きたが、日本政府は「事故の原因究明と再発防止を求める」という決まり文句だけ。
嘉手名基地でのパラシュート演習に対しても、控えるように申し入れるのみ。
横浜の知人は、「この辺でもオスプレイが飛んでいるのを見たことがある」
と心配顔。
地位協定という治外法権があるから、というのは知っていたが、なぜいつまで経っても是正されないのだろう?
と歯がゆく思っていた。何も沖縄だけではない、日本全土が治外法権という現実がある。
2017.8月、厚木基地第5次騒音被害訴訟;
6000人が86億円を提訴
但し、第4次判決では、一、二審で認めた飛行差し止めを取り消し、米軍機については「国に権限はない」として廃棄。
2017・10.11東京地裁でも1000人の訴訟で、騒音賠償6億超を命令。
但し、将来分の賠償は不適法として却下、米軍機の差し止めは「支配の及ばない第三者の行為で、請求は理由がない」と廃棄!
司法は、超法規の問題として あっさり裁判権を放棄している。これで、独立国と言えるのだろうか?(自分が当事者としたら、、、)

先日、NHKスプシャルで、米空軍の情報公開(50年超)の莫大な資料を編集し、60年安保や沖縄返還の時の密約を紹介していた。
その中に、何と一時、1300発もの核兵器が配備されていたテープと証言が出ていた。24hr交代で発射準備に従事していた米軍OBは、その時の恐怖感を悪夢のように語っていた。
冷戦時代、ソ連と同様中国への攻撃拠点として、沖縄が位置付けられていたという。

軍事的には、日本はアメリカの属国に過ぎない、とよく言われる。
BS寺島実郎さんの番組で、「知ってはいけない「隠された日本支配の構造」」なる本を紹介、なるほどと謎が解けた感じがする。
憲法9条 ・日米安保 ・地位協定 ・日米合同委員会(政府にも非公開で、米軍と外務省間の定期会合)そして密約、という支配の構造・・・裁判権密約、基地権密約、更には指揮権密約が生きている限り、独立した国家とは言えないだろう。

まだ、戦後を引きずらざるを得ない、日本の国防問題の闇の深さに絶望さえ覚える。
表の安保条約の下で経済発展を遂げた裏で、吉田・岸内閣のいくつもの密約があり、国防上、そのつじつま合わせの均衡でなる自衛隊。
今後、1970年代以降の米情報公開(50年後)が出てくるにつれ、大きな問題として沸き上がってくる気がする。
この本の著者は、以下のように、1-9各章の要約を4コママンガでまとめ、これを拡散してできるだけ多くの人に知って欲しいとURLを載せている。
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