『黒狗』の小屋

毎週、(金)に特撮作品の感想、(日)に漫画の感想を書いてます。

三大特撮感想(2023/7/30分)

2023-08-04 22:05:41 | 日記

ウルトラマンニュージェネレーションスターズ

最終話「未来へ」は、実に好いものでした。意見は人それぞれでしょうが、各ウルトラマン作品を繋ぐ、こういう系統の作品のラストは、こうであって欲しいものですね。

前回、ついに、全員が頑張ってくれたおかげで、消されてしまったウルトラマンたちの記憶を全て取り戻し、それに安堵するゼロ。だが、彼はそこで気を抜かず、一体、何の目的があって、相手はウルトラマンに関わる記録を抹消したのか、と疑問を抱く。

そのタイミングで、再び、ゼロに接触を図ってきた、今回の黒幕。それは、怪しい光に輝く謎の球体だった。名はエディオム。彼(彼女?)は、惑星イアリムの民が、宇宙に存在する文明の情報を収集する事を目的にするために打ち上げた人工知能だった。最初は、作り手の命令を忠実にこなす道具だったんだろうけど、多くの文明の情報を集め、その最後も記録した事で、自らも、この宇宙で孤独な存在である、と気付いてしまったらしい。この時点で、エディオムは自我と感情を獲得していたんだろうな。

永い旅を続けているエディオムは、その道中で、ウルトラマンの存在を知り、も集めた。そこで、エディオムは一つの興味を抱く。仲間との間に、自分が知らぬ強い絆を結んでいる彼らは、その繋がりを消し去られた時、どのように動くのか、と。諦めてしまうのか、それとも、抗うのか。未来人のサポートが入る事は、高性能であるエディオムにとっても、予想できなかった事みたいだが、それでも、エディオムはウルトラマンたちが、自分達の絆を取り戻すために取った努力を見て、より、彼らに対する興味を強めたんだな。今回、ゼロの前に姿を見せたのは、謝罪もあるんだろうけど、絆の力をより知りたかったんだろう。

エディオムの自白に、ゼロは怒る事はなく、かと言って、同情もしないで、エディオムの願いに応え、自分が知る、ニュージェネレーションズたちの絆を語って聞かせてやる。ウルトラマン同士の絆だけでなく、ウルトラマンと人間の間にも絆は結ばれており、それが、強大なラスボスを倒した事も。そして、ゼロは、エディオムのやらかしは確かに混乱を招きこそしたが、自分達の友情や絆を思い返す、良いキッカケになった、と笑うのだった。器がデカイ!!

全ての出逢いには意味がある、と悟ったゼロは、エディオムとの出逢いにも、必ず、意味があるんだ、と説く。それを聞いたエディオムは反省し、同時に、自分の中にあった孤独感がしっかりと薄まるのを感じ、自らも、この広い宇宙を、ウルトラマンや人間たちのように、信じあう力、諦めない心、突き進む意思を大事にして、旅を続ける覚悟を新たにするのだった。そんな新たな友を見送り、ゼロは誰もが笑える未来を目指す・・・

 

王様戦隊キングオージャー

第22話「シュゴッド大集合」は、ギラの王としての覚悟が問い掛けられると同時に、ヤンマの心の変化にも胸を撃たれる内容でしたね。

謎の物体を飲み込んで、巨大化を果たす一撃将軍・ダイゴーグ。キングクワガタオージャーになっているギラを含めた王様戦隊ですら、追い詰め、ダメージは与えられても、倒し切る事が出来ない強さを持つダイゴーグが巨大化したら、そりゃ、ヤバすぎる。一体、何を飲み込んだのか、と思っていたら、ビックリ、まさかのカブト、スコーピオン、ホッパー、そして、タランチュラのシュゴッドソウルだった。三大守護神と禁断のシュゴッドのモノだけあって、その強さは予想以上に危険だ。

キングオージャーで、ダイゴーグに立ち向かおうとするギラ。だが、彼は感じ取ってしまう、シュゴッドたちの怯えを。国と民は守りたいが、仲間も危険に晒したくない、その板挟みで反応が遅れてしまい、ダイゴーグに攻撃を出す事を許してしまう。その威力は、正に桁違い。しかも、これで、まだ全力じゃないだと!?100%に達したダイゴーグが、死の一撃を繰り出したら、マヂにシュゴッドが地図から消え去っちまう。

自分の機械を扱う才能に絶対の自信を持っているからこそ、ヤンマにとって、シュゴッドは、あくまで、壊れてしまったのなら作り直せるモノ、シュゴッドソウルも代用品が用意できる、と考えるモノだった。それでも、ギラはシュゴッドは仲間であり、シュゴッドソウルは命なのだ、と信念を譲れない。揺れ、惑い、迷うギラの姿に、カグラギはまた、彼に対する期待を強めたのか、コーカサスカブト城に逆転の一手が隠されているかもしれない、と促す。そこにいたのは、ラクレスを喪い、未亡人になってしまい、ラクレスの骸が入った棺桶に縋りついて泣くスズメ。まぁ、嘘泣き感が凄く、彼女は、しれっとラクレスから聞き出した秘密を教えてくれたけど・・・・何だかんだで、ラクレスも苦労をしてたのかも知れんな。ってか、その棺、ホントに、ラクレスの死体、入ってる?

まぁ、そこはさておき、ギラがコーカスカブト城の秘密を明らかにしようとしたタイミングで、襲撃してきたイラガジーム。その電撃は、ヤンマたちを変身解除まで追い込み、シュゴッドたちも感電して動けなくなってしまう。だが、ヤンマは気付く。確かに、強力な電撃であったにしろ、シュゴッドが行動不能に陥るほどではなかった。であれば、今、シュゴッドたちは動けない、のではなく、動かないのだ、と気付く。どうして、動かないか、それは、怯懦ゆえ。自分達のシュゴッドソウルを奪われてしまう恐怖に縛られるシュゴッドたちを、ヤンマは、これまでギラと共に戦ってきて、何を学んできたのか、と一喝する。その発破で、シュゴットたちは戦う勇気を取り戻したようで、勇敢に立ち向かうギラの元へ集結し、巨大化したイラガジームを、強烈なビームで撃破するのだった。やはり、ギラには、確かな力があるんだな。でも、そんなギラですら、コーカスカブト城の本来の力を引き出せない・・・何か、まだ足りないピースがあるんだな、きっと。

 

仮面ライダーギーツ

46話「創世Ⅷ:さよなら、ミッチー」、不穏なタイトルだったからこそ、グッと来るストーリー展開でした。

ギーツとタイクーンの一騎打ちに興奮し、バッドエンドを見られる事を望んでいたのに、ギーツが創世の神として覚醒に到り、世界を作り替えてしまった事に憤慨するVIPたち。ここまで、他人の不幸を望むクズどもの様を見ると、憤慨するよりも先に、そんな腐った性根に成り果てた事に同情してしまうな。しかし、そんな同情の念も吹っ飛ぶような行動に、ジットは出やがった。以前、ツムリの目から零れた涙を掴み、結晶化させていたから、何か嫌な予感はしてたんだが、まさか、黒いツムリを生み出すとは・・・これを、ツムリ・オルタ、と呼ぶのかな?

英寿が、創世の神となれば、自分は拘束され、意志が消滅するリスクを承知した上で、世界を元に戻した事により、大智がやらかした事で生まれた知恵の樹も復活。大智としちゃ、もう、とっくに腹の中で、自分の行いが間違っていた事を自覚し、反省もし、罪を償う事も決めていたんだろうが、ここで横槍を入れてくる奴が出てくるのはお約束。動けるまでに回復していても、まだ100%で戦える状況ではない上に、相手がベロバとケケラとあっちゃ、大智がいくら、上級ジャマトでも勝ち目はない。そんな大智を、ギリギリで救出したのは、道長だった。

一旦、その場から撤退こそしたが、大智から知恵の樹をベロバたちから獲り返す事が叶えば、沙羅を復活させられる事を聞き出した道長は、戦いに赴く。彼だって、とっくに、一匹牛の虚しさは自覚し、仲間がいる事の心強さも感じ取っているんだろう。だが、この戦いは、どうしても、自分一人でケジメを付けたかったんだろうな。沙羅を手にかけた事は事実であり、それがキッカケで景和を闇落ちさせてしまった、そして、相手が因縁の相手であるベロバなのだから。

当然ではあるが、バッファは劣勢に追い込まれてしまう。何せ、仮面ライダーベロバは、あまりにも巨体だ。体格差、パワー、ウェイト、どれもこれも、バッファよりも圧倒的に上。小回りを活かした戦い方をするが、それでも、与えられるダメージは軽微。だが、それがどうした。バッファは、コイツに勝つ、と自分で決めていた。そんな覚悟が、決死のキックを繰り出したバッファに、限界の更なる先にある力を与えた。「全てのライダーをぶっ潰す」力が上乗せされたキックは、見事に、仮面ライダーベロバをブチ貫いた。意外なことに、ベロバは見苦しい姿を晒さず、むしろ、道長の手にかかった最期に喜びを噛み締めながら消え去っていったな。そして、自分らしさを取り戻した景和は、これまで、自分を散々、利用していたケララと、しっかりと決別する。沙羅さんも取り戻せたが、一方で、英寿の肉体には異常が・・・・・・

コメント
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